2012年4月4日水曜日

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○ 東京都多摩地区保健所(一年)
セイラ(24)と記者がパソコンを見て一心にメモを取っている。
パソコン画面インサート
長井・土生・岡部・猪俣・熊谷・平山・ 
セイラ「このデータはプリントアウトもだめ。もし万が一のことがあっても叔父甥の関係なら連座の対象ではないんですよね」
記者「連座の対象は二親等までですから」
セイラ「必ず選挙期間前にリークしてくださいね」
男物の靴の足音に気づく。二人。
谷保(24)が上がってくる。
セイラ「あぜち(按擦)さんこっちへ」

○ 東京都多摩地区保健所採血室
屋上の採血ゴミ置き場に連れていくと、
医療用廃棄物の白い容器。二つあるひとつの血液付着容器の中身を出そうとして針が刺さる。記者を容器に隠し自分は流しの下の狭い隙間に隠れ電気を消すと血のついた指紋が電灯のスイッチに残る。
  谷保が来て蓋を開けてごみ箱の中を探す。
入れ違いで鼻歌混じりの掃除婦がスイッチに血痕をみつけ、感染のごみがいじられているのを見る。流しの下から出てくるセイラに向かって
掃除婦「セイラ、あんた、今日はアラブから帰りのC型肝炎の人が採血してるから感染ごみは気をつけるように言われてたのよ」
あわててスイッチの血液を自分の赤いハンカチでぬぐい去るセイラ。

○ 北多摩市長選挙事務所(一年前その三週間後)
市長選開票後。七本の赤い襷を首から下げる今の市長。支持者の歓声。
支持者「御屋方様」
支持者2「御屋方様」

○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日から12日後金曜日)
セイラが戻ってくる。出て行ったワゴン車。がらんとした保健所事務所。携帯にかけるがつながらない。夕刊が届く。
A新聞夕刊地方版「市長の甥、摘発 市役所ぐるみの選挙戦。保健所職員も選挙運動部隊。…市長宅に同居している甥は実質的な市長の後継者とされており選挙幹部として連座制の適応も視野に」
誰もいない部屋。掃除婦が拭いている。
掃除婦「局長も谷保さんも任意出頭よ」
セイラ「どうして家宅捜索より前に記事になってるの?」

○ 大臣控え室に向かう国会議事堂(同日)
大臣、A新聞記者。足早で。
大臣「とにかく七人全員の名前をもってこい」
大臣のM「無効の判決が出たらすぐに選挙なんだぞ」
控え室のテレビに選開票後に臙脂のタスキ七本を首から下げる市長が熱狂的に支持されている映像をバックにテロップ。
「北多摩市選挙違反摘発」
  熱狂的な支持者の映像にあきれる記者。メモを差し出しつぶやく。
記者「今時、御屋方様はないでしょ狂ってる」
大臣「…(無言)」
記者「すみません。大臣のお郷でした」
大臣「これはちがう」
記者「例の保健所の甥っ子とねんごろの職員を裏切らせて手に入れたものです。確実だと思いますが」
大臣「兎に角偽者なのだ」

○ O病院事務室(11月27日金曜日早朝)
始業前の事務室。電話中の中年事務員の井村。女事務員の青木、前川。青木がダンボールから赤いサンタクロースの衣装を出している。数着あるうちの二つはミニのワンピになっている。
青木「まえかわー見てよ。井村さん。これ誰が着るの?」
井村「ちょちょっと。勝手に開けるなよ」
青木「エロおやじ!明日の点火式用のでしょ。何でミニドレスのがあるのよ」
前川「こんなの売ってるんだ。見下げ果てた奴だな」
青木「私用の分はお金頂きますからね」
電話の鳴り響くO病院事務室。電話に出る青木。
青木「はい、ええ、行っております」
電話を切るとまた鳴り響く電話。
青木「また肝炎の電話ですよ」
井村「夕べのテレビ言ってたからな」
青木「無料検診は平成4年以前の輸血、大きな手術、凝固因子等の血液製剤、透析患者ってなってるのに」
井村「手術はどんな手術でも大手術だからみんな心配になって電話してくるんだろう」
  電話に出る井村。部屋を出る青木。

○ ○病院リハビリ室(同早朝)
青木が加わり早朝から忘年会の練習。みゅう(加藤英利華22歳)が通り過ぎるところを同僚のアキが呼び止める。
アキ「みゅうちゃん!」
青木「加藤さんは非常勤だから忘年会は来ないわよ」

○ ○病院外来ブース奥(同早朝)
看護婦、クラークのミーティング。約15人ほど。狭い通路の一番奥の壁に小さなホワイトボードを囲んでいる。
婦長「昨日のテレビのc型肝炎のせいで朝から無料検査の問い合わせがすごいです。今日は金曜で検診日だから内科外来は混乱しない様にね」
アキ「ではKYT(危険予知トレーニング)を復唱して散会します」
全員「予防接種、名前、バイアル確認よし」
婦長が名前をテプラで貼り付けた15人分の磁石を持ってホワイトボードの各科の空欄にランダムに磁石を付けていく。
みゅう「泌尿器、小児科、耳鼻科、まだないじゃない。また内科?」
アキ「みゅうちゃんこれで十週連続じゃない?」
みゅう「やっぱりあの磁石目印が付いてて触ると判る様になってるんじゃない?」
アキ「みゅうちゃん今週の茨先生の予約何人だったの?」
みゅう「67よ。どーして週一回しか来ない非常勤の先生なのにこんなに予約入れるのかしら。それに加えて昨夜のテレビでしょ」

○ 内科第一診察室(同日)
茨医師(35)が座っているところに事務の男井村が来る。
井村「来週の忘年会御出席でいいですか」
茨 「僕は週一バイトの非常勤ですよ」
英利華が来て。
英利華「おはようございます」
茨 「加藤さんは忘年会行くの?」
英利華「私、パートの非常勤だから行かないんです」
丁度九時の時報

○ 内科第一診察室前
時報とともにアナウンス。
アナウンス「本日の診療を開始いたします」
各ブースからいっせいにクラークが廊下に出て行って呼び込みを始める
アキ「脳神経外科から…」
英利華「内科から1番の方およびしま…」

○ 脳外科診察室(同時刻)
谷医師(27)が座りアキがついている。
カルテクローズアップ
「63歳男性 肝炎検査希望」の問診表が表紙に張ってある。男が入ってくる。
男「肝炎だと思うんです。20年前に慢性硬膜下血腫のオペしましてそのとき移ったんだと思うんです。昨夜からお腹が張って、胸から腕のほうまで張った感じがして」
谷「慢硬では輸血はしませんよ」
男「だって頭の手術ですよ大手術でしょ」
谷「検査は内科でやってもらいます」
男「なんだかんだ言いやがって。あんた研修医上がりだろ。融通がきかねえなあ。これからじゃ内科の最後の順番になっちゃうだろ」
出て行く男。
アキ「えー、なによあんな言い方」
言葉の無く黙ったままの谷医師。
アキ「先生、気にすること無いですよ。念のためカルテ内科に回してきます」

○ 内科第一診察室(同時刻11月27日金曜日)
英利華がカルテの表紙を見る。
「藤原エリコ21歳 薬のみ希望」とポストイットのメモが張ってある。
若い女性。部屋が暖かいので、ロングコートを脱ぐとブーツを生足で履いている。
英利華のM「うわ、きれいな子。この子こないだパート3の前にいた子じゃない」
茨 「体調はどうですか?発作は?頭痛は?」
茨がろくに顔も見ないで事務的に話す。
エリコ「昨夜通しで歌っても大丈夫でした」
茨 「…お薬を三カ月分だしときますが…」
エリコ「はい、ありがとうございます…」
次のカルテを手にとる茨にひとこと言いたそうなエリコが出て行く。
英利華「次インフルエンザ疑いの方です」
エリコが出て行く扉を押しのけて肝炎の男が入ってくる。カルテを持ってきたアキがドアの外から止めるがお構いなし。
アキ「順番が来ましたらお呼びしますので」
肝炎の男「やっぱり採血やってくれ」
茨 「?」
アキ「肝炎の検査希望の方なんです」
肝炎の男「腹からだんだん症状が上ってきて腕までも痺れてきてるんです。肝炎に決まってる。検査をお願いしますよ先生」
アキ「慢硬の手術を20年前にやったそうで。あのー順番でお呼びしてますので」
肝炎の男「あんた脳外の看護婦だろ。横から口出するなよ」
英利華のM「おっ、来たわねー」
  英利華がブースから出て行く
アキのM「みゅうちゃん、一人にしないでー」
茨 「慢硬の手術をして腹痛があるんですね」
肝炎の男「ああ、採血してよ、先生」
茨 「腹痛があるんじゃ肝炎検査できません」
肝炎の男「また何言ってやがるんだ」
茨 「腹痛は保険診療、肝炎は自費診療。自費診療と同じ日に保険診療を行うのは混合診療といって医師法違反なんですよ」
肝炎の男「い、いや、腹痛は良くなったよ」
アキ「エ、エー」
英利華「インフルエンザの患者様入ります」。
英利華が車椅子を押しながら入ってくる。
英利華「あっ、ごめんなさい」
急に停まる拍子に咳き込む中学生。
英利華「すみません、中を確かめないで」
茨 「他の患者様がいるか確認してから入らないと。それにマスクしててもインフルエンザは1.5mは移るんだからはずさせちゃだめだよ」
英利華「すみません」
マスクを探し始める英利華。
肝炎の男「オイ、ちょっと勘弁してよ」
顔をしかめ、慌てて出て行く男
肝炎の男「もう、自費でもいいから頼むよね」
小さくガッツのアキ。英利華が中学生に
英利華「ごめんね。大丈夫?」
茨 「加藤さん!」
英利華「はい」
茨のM「やったな、この子は」
開け放しの戸から一部始終をエリコは横で見ていて
エリコ「ふーん。息がぴったりじゃない」
女子中学生。茨は喉を診察して、
茨 「インフルエンザの検査に回って下さい」
アキが次のカルテに見入っている。
アキ「これ先週、谷先生のとこに来た人です。膠原病の採血して今日は結果です」
  カルテの表紙の問診表
「主訴:23歳女性。右手脱力しびれ。右手から肩への痛み。一年ぶりに出現した。頭の検査希望」
  色白のワンピースの女性が入ってくる。
茨 「抗核抗体の所見はありませんでした」
セイラ「そうですか」 
茨 「検査は肝臓のGPT44以外異常はないです」
英利華「また肝臓と手のしびれ?GPT44ってたいして異常値じゃないじゃない」
女性が長い髪をかきあげるとヘアバンド。
茨 「手術や輸血を受けた事はありますか?」
セイラ「いえ」
茨 「食欲不振や、倦怠感は?」
セイラ「まあ、ありますけど。前と変わりはありません」
茨 「では、診察します」
眼球結膜を見るとベッドを指差す。
英利華「ベッドに横になって下さい」
診察ブースから少しずれた茨。英利華が女性にバスタオルを巻いてワンピースをあげてお腹を出すのを待っている。
英利華「先生お願いします」
茨 「腹痛はありますか?押さえて痛いところは?」
セイラ「ありません」
右上腹部を押さえる茨。全く表情を変えないセイラ。
茨 「脈をとります」
と言って寝ている茨側の右手をとる。上肢の脈をとっていると腕を上げて茨は鎖骨の上を押さえてしばらく脈をとっていたが
茨 「今、痺れはありますか?」
セイラ「いえ」
脱毛の頭頂部を見ると頭髪を調べ、首の筋肉(胸鎖乳突筋)を触って、首のヘアバンドの下の傷に気づく茨。

○ 内科第一診察室(11月27日金曜日)
英利華がバスタオルをたたんでいるところにアキが話しかける
アキ「胸郭出口症候群なら違うわよ」
英利華「なんですかそれ?」
アキ「先週脳外で谷先生が診察したのよ」

○ 脳外科外来(11月20日金曜日一週間前)
アキと谷医師。スーツ姿の女性を前に
谷 「いつからですか」
セイラ「一年前に突然起こってそれっきりだったんですが今日またスマホを長いことやってたら肩や腕がしびれて脱力して」
谷 「他に気になる症状は?」
セイラ「特にありません」
谷 「お仕事は?」
セイラ「保健所でデスクワークでした」
谷「今は感覚障害も麻痺もないんですね」
腱反射、筋力を診察する谷。
谷「風邪を引いたり、熱が出たりは?」
セイラ「年明け頃からだるくて疲れやすくて」
谷「痺れやすいのはどの部分でしたか?」
セイラ「肩と前腕の正中から尺側部でした」
谷「あなたは看護士ですか?」
セイラ「ええ」
谷「あなたの症状は神経根症状とは一致しない漠然とした痺れです。膠原病によるレイノー症候群は3,4指の障害、胸郭出口症候群によるレイノーは尺即側の三本の障害が多いがそれは鑑別にはならない。診察をします」
アキ「レイノー症候群てなんですか?」
谷「四肢抹消の循環不全だよ。手先を使う仕事の若い女性に多く、原因として膠原病といって腎臓や全身の組織を侵す病気があって手の痺れや蒼白が主訴だよ。彼女は全身倦怠感の後に継続する不眠、関節痛と痺れ。その他の原因には胸郭出口症候群などがあるけれど頻度は少数だ」
アドソン、ライト、エデンテスト(腕を引いたりするしぐさ)等を検査して。鎖骨の上を圧迫する谷。 
谷「手が痺れている時に手が白くなったり青白くなったりしましたか?」
セイラ「いいえ、ありません」
谷「では、レイノー症候群ではないですね。両手をひじより上に上げてグーパーして1分以上やってください。胸郭出口症候群によるレイノーや、抹消神経障害でもないようだ」
セイラ「胸郭出口症候群って?」
谷「首から出る神経や血管が鎖骨周辺で筋肉や肋骨に圧迫されたりしておこる痺れなどの症状です。90%以上が神経症状だけど血管が圧迫されると蒼白になって小数ですがレイノーも出ます。これが誘発できる率が最も高いのさ。疲れますか?」
セイラ「いいえ」
谷「もう少しやってみてください」
セイラ「胸郭出口でなかったら?」
谷「若年者の片側性の上肢の痺れ関節痛、脱力そして冷感。先行する風邪様の倦怠感。膠原病の中でもSLEの初発症状は関節症状やレイノー症候群が多いんだよ。」
セイラ「青くなった事はありませんでしたよ」
谷「冷水に触って青くなったりは?」
セイラ「ありません?てか、やってません」
谷 「若年女性で指先仕事のときの腕の痺れと春からの微熱。ただ、この症状と膠原病をひとつに結びつける根拠は少ないな」
アキ「ひとつに結び付けないといけないんですか?」
谷「膠原病と、それとは全く別に抹消神経障
 害が起こってるってのは一元的じゃないよ」
アキ「一元的って?」
谷「複数の症状の原因を個々にばらばらに考えるのは最終手段で、一つの大きな原因から色々な症状が出てくると考えるべきなんだよ」
セイラ「?」
谷「膠原病の症状として他に貧血、顔面紅斑、脱毛。決め打ちするのは最もよくないが疑って否定しないと。あなたは脱毛がありますか?」
セイラ「いいえ、ありません」
谷が立って女の頭を上から観察する。
谷「すみません。失礼します」
髪の毛を上げると頭頂部に多発する脱毛。首には傷があるが脱毛で気づかず。
アキ「先生!」
谷 「抹消神経障害、関節痛に半年以上続く全身倦怠と熱感。そして脱毛か。転職した職場にストレスがありますか?」
セイラ「いいえ」
谷 「これは脳脊髄の病気ではなくて、膠原病といって自分の体を免疫機能が攻撃してしまう病気の可能性があります。痺れ脱力はその症状のひとつで循環不全・抹消神経障害かと思います。採血をするので来週内科で結果をうかがってください」
出て行くセイラ。
アキ「先生、よくあんなところに脱毛があるってわかりましたね」
谷「上肢の脱力痺れといったら神経系の疾患以外にも、レイノー症候群や血管系の疾患など20以上の病気が浮かんでくるのさ」
アキ「そんなに!」
アキ「その中でも頻度の高いものから順に除外していくわけだけれど…」
アキ「あの人脱毛ないっていってたのに。先生が脱毛見つけたときには、私、鳥肌立っちゃいました」
谷「膠原病の中にはループスヘアーといって、前頭部の脱毛を特徴とするものがあるんだ」
アキ「さすが。先生は脳外科なのに、よくこんな内科の病気がわかりますね。痺れと全身倦怠感。青白くならないって言ってたのに末梢循環不全を疑って、脱毛を探り出して…全部が一元的に結びついて説明できますね」
谷「こんなの当然だよ」
アキ「何もお金のかかる検査してないのに診断がついちゃうなんて」
谷「僕は専門の分野に進む前にジェネラリストにならなくてはならないと思って研修医の二年も外科と整形のローテも一ヶ月だけにしてずーっと総合内科にどっぷり浸かってたんだ」
谷「それから脳外科を選んだけれど、専門バカはいやで、いつまでもジェネラリストの上にたったスペシャリストでありたいと思ってるんだ」
谷の横顔に見とれるアキ。

○(もどって) 内科第一診察室(11月27日金曜日)
茨が首のヘアバンドをとるとその下に傷が現れる。頭頂部の脱毛部の端と首に傷。茨が横になっているセイラの首の筋肉の上を押さえて
茨 「今、痺れはありますか?」
セイラ「ええ、強く抑えると」
茨 「どこがしびれますか?」
セイラ「肩の下と肘の内側ですです」
茨 「はい。結構です」
と言ってヘアバンドを返しPCに向き直る。
茨 「あなたのしびれは胸郭出口症候群の可能性があります」
セイラ「先週は膠原病の末梢神経障害だって」
茨 「膠原病の検査は抗体が陰性でした。膠原病が否定されたわけではないんですが何よりも腕神経叢の圧迫で症状が増悪しています。神経叢の上神経幹という部分の障害に一致します。首の過伸展で生じるエルブ麻痺というパターンの障害です。頭部外傷は?」
セイラ「実は痺れが先だったんです。その直後転んで首の傷と頭も打ったようで、気がついたら病院のストレッチャーの上でした」
茨 「重いものを持ったり、上腕を居上する体位でも生じやすいですよ」
セイラ「ええ…と…」
茨 「一時間ほどかかりますがお待ちになれますか?採血で肝炎の抗体検査をやってみましょう。その間に腹部エコーできるかな?」
セイラ「肝炎の検査なら今年転職するとき健診でしましたよ」
英利華「超音波検査はあいてるそうです」
女が出て行く
   ×   ×   ×
アキ「谷先生がやってたいろんなテストはやらないんですか?」
茨 「谷先生がやってたんでしょ」
アキ「どうして谷先生がモーレイテストで触っても何もおこらなかったんですか?」
茨 「モーリーも必要だけど横突起から斜角筋まで触れないと胸郭出口の部分にはならないよ。この人は腕神経叢の損傷もあるのかな?感覚障害は腋窩神経と筋皮神経の領域だ。リュックサック麻痺は上神経幹だったか?昼に調べてみるよ」
アキ「惜しいもう一歩。谷先生」
英利華のM「茨先生と比べちゃかわいそうよ」
茨 「谷先生のやってなかったのをやっただけでこんなの後から言う者の方が有利に決まってるのさ、谷先生は抗体がマイナスって知らなかった訳だし。こんなのすごくもなんともないよ」
英利華のM「違うでしょ、まるでこの人は傷があそこにあって、胸郭出口症候群だってわかってたみたいじゃない。それにこの人は他の先生の悪口をいわないのよね」
アキ「でも、朝の男 の人にはしなかったのにどうして肝炎の検査しようとしたんですか?」
茨 「肝機能障害が軽度にあって、隠したような首の傷。受傷機転もあいまいで、はっきりしないようだし。否定してみようと思っただけだよ」
英利華のM「肝炎による倦怠感と胸郭出口の合併ってこと?一元的じゃないじゃない」
アキ「だいたい、どうしてあの下に傷があるってわかったんですか?」
茨 「胸郭出口症候群の診察には誰でも首の腕神経叢を圧迫してみるし、臥床させ首の緊張を取った状態で横突起を触るし、腕神経叢を圧迫する斜角筋をみるためには、まず胸鎖乳突筋を見るよ」
英利華のM「だからって耳の後ろみたいなとこの傷をどうして見つけるわけ」
茨 「彼女の脱毛の下端には傷があったよ。意識のない人覚えてない人には必ず他に傷がないか頭髪内を探すのさ。他にないか探しそう思ってバンドを取ったらあったのさ」
英利華のM「受傷機転がはっきりしないから他にもあるかって疑ったの?」
茨 「脱毛のとこに傷より、傷に脱毛と考えるべきだろ。傷を負ってその後、そのせいか知らないが脱毛になるほどストレスを感じている」
アキ「でも、悩みはないって」
茨 「首に傷を負って、転職して、脱毛になっている若い女性。腕が痺れて脱力がぶり返している。これで何もストレスないってことはないだろう。何もなくて脱毛にはならないだろう」
英利華「…」

○ カルテインサート
キーボード操作等指先の作業をを控えるよう指示 谷
英利華のM「キーボードに脱毛と、肝炎は結びつかないわよ、茨先生」

○ 内科診察室(11月27日)
茨と英利華とセイラ
超音波が終わって
茨 「あなたは肝臓は大丈夫のようですが激しい運動をしたことは、たとえば激しい運動をしたりすると二日間ぐらいはGPTが100以上に上昇することもありますよ。では来週GPTの再検査をしましょう」
セイラ「重いものは一瞬でもだめなんでしょうか?」
茨 「さきほど調べましたら通常数時間でとなっておりますが、その方たちは一瞬痺れなどを感じるそうです。損傷を客観的に診る為に電気生理学検査やりましょう」
セイラ「損傷が明らかなら回復具合を見るために来週でもいいですか?」
茨 「ここには筋電図しかないのでセッティングを手伝いますので午後一でよいですか?」

○ 東二病院 会議室(一週間前11月18日金曜日9:00AM)
研修担当技官、セイラ。
部屋を出ようとするセイラに
技官「私が言うのもおかしいですが、あなたは保健士も助産婦も持ってて、社会福祉士、精神保健福祉士まで持ってる。このまま検疫官でいいんですか?」
セイラ「検疫官のほうが大変な御仕事でしょう?」
技官「予防接種の時以外のほとんどは空港の検疫窓口に座っていただいてるだけです。後はお偉いさん(要人)が時々スムースに待たせないように通関する便宜を図るために付き添いで臨検がはいるだけです。それだって外遊時期に少々です」
セイラが技官の持っている外遊表を眺めると記者の名前が目に入り赤いアンダーラインをたどっていくと五区選出の有力都議の外遊の名が眼に入る。
セイラ「フーン、都議は市長よりもお気楽なのね、選挙は来年夏前でしょう。ちょっといつからよ」
技官「こちらに今日の日付を。要望欄が実質の勤務地希望欄なんですよ」
セイラ「伺ってます」
セイラが見ようとしても見れない
技官「希望欄は空欄ですと、再来週から九州ってこともありますよ」
セイラ「うんと遠くでいいの」

○ 東二病院会議室(2週間前)
  セイラが研修を終え希望を話す。
セイラ「その業務内容便覧拝見してもよろしいですか?」
技官「ええ」
外遊表と一緒のファイルを技官が階段の踊り場から落るのを手を伸ばし拾おうとするセイラ。踊り場の隙間にあるのを親父は手が届かず、セイラが右手で引こうとしてもち上げると肩と首上腕に痺れが走る。外遊表に今年の年末年始の文字。

○ 東二病院初診受付(同日)
セイラがスマホをしている。都議選は年明け7月。
セイラのM 「この時期になんで外遊するの?一番大切なときに」
見ながら
○ 都議のホームページ インサート
(都議のホームページインサート都議引退の文字はない)
セイラ「引退の文字はないわよね」
衆議院任期も四年目。衆議院任期は9月まで 夏前に予想される総選挙に向けて国政も動く。夏の参議院議員選挙と同日もあるのか。死んだ振りのときのように

ネット検索セイラ
 死んだ振り解散 24年前 4年めに入っていた内閣は衆参同日選挙を年末から考えてた。準備期間十分の自民党は圧勝。

セイラ「何言ってるのこの人?じゃあ次の国政に出るってこと?参院選も7月でしょう。じゃあ五区選出の大臣はどうなるの?」
○ 都議のホームページ インサート
自治大臣11/27駅ロータリー点火式御臨席。

○ アイパッド ツイッターインサート
「今、自由が丘で来週の会見の下見です」
受付「土生さん、時間外ですのでだいぶお待ちになると思いますが」
  スマホをやっていて右手の痺れが強くなってくるが立ち上がる。
セイラ「すみません、また出直します」

○ バス車中
  調べるセイラ。休んでしまう。

○ 駅ロータリー(同日)
セイラが駅に来てアイパッドを広げる。バスで休んだにもかかわらず再び痺れ出現。セイラのM「七党のことに関わって、大臣のことを阻止しようと思うと必ず痺れが起きて、私にやるなってことなのかしら?」
○ アイパッド インサート
都議、自治大臣11/27 駅ロータリー点火式。
都議、警察署長、交番の警官。
都議「大臣の御臨席なんだからな」
警官「(小声で)どうせ陣笠だろう」
署長「党本部でおやりになった方が」
都議「私の地元なんだ」
警官「地元じゃねだろ、イルミバックに会見したいのかよ、田舎もの!」
セイラのM「党本部って、来週点火式で立候補表明するの?じゃあ自治大臣は?」
自治大臣の動向を調べるが痺れがひどくなる。
セイラのM「再来週は判決じゃない」
自治大臣、生まれ故郷の市長選挙に選挙違反に憂慮。故郷再生を誓う。
都議「大臣は代議士を退いて市長選に出るの?」
痺れてできない。
目の前の看板に○病院、脳神経外科。
セイラ「痺れがある限り阻止に行っちゃいけないの?」

○ 脳外科外来(同日)
アキと谷医師。スーツ姿のセイラ
谷 「あなたは膠原病による血管炎による末梢神経障害かもしれません」

○ 検査前室(11月27日)
英利華とセイラ
英利華「来週は数日前から過度な運動は避けてください。これから超音波、朝食は何時ですか?」
セイラ「7時です…肝炎ですか?」
英利華「…」
セイラ「…前の先生は見えててもわからなかったのに何であの先生は首の傷のことがわかったんでしょう?」
英利華「それが不思議なんですよね」
セイラ「えっ?」
セイラ「…あの先生なら、なんとかしてくれそうよ」
英利華のM「ほんとにそうよ。それにこの人は他の先生みたいに威張らない。でも、きっと何とかしてくれそうで、しかも人間味がある。そして意地悪」
英利華「あの傷はいつの物ですか?」
セイラ「ちょうど一年前の怪我です。…肝炎の、HCVの検査もう一度お願いします」
英利華「えっ?」
セイラ「実は2月の転職の検診のときもAlt44だったんです」
茨 「首の傷以後感染の機会があるんですか?」
セイラ「ありません」
英利華「エーと、手術や出産や、輸血は?」
セイラ「ありません」
英利華「ではこれから採血しますが一時間以上はかかります」

○ 第一診察室(11月27日)
英利華と茨。
英利華「セイラさんが肝炎の抗体検査もう一度して欲しいそうですが」
茨 「感染の機会があるんだろうか。いいですよ、同じ検体でできるでしょう」
英利華「感染の機会はないそうです」
  検査室に追加の電話。 なかなかでない。受話器を持って話す。
茨 「じゃあ次ぎの方。その前にさっきのインフルエンザの結果まだかな」
英利華「まだでませんね。もう20分たってでませんからきっとマイナスですよ」
茨「あの症状は+だよ。売店のアイス賭けてもいいよ」
みゅう「じゃ、売店のハーゲンダッツで」
英利華の後ろのpcで丁度ポンとアラート音がして結果をクリックすると-。
英利華「インフルエンザでましたマイナスです」
後ろ手で小さくこぶしを握る英利華。
検査室が電話に出る。
英利華「すみません。肝炎追加お願いします。えっ、はあ?そんなあ」
英利華が電話を切って
英利華「先生。インフルプラスになったって。そんなことあるんですか」
茨 「カットオフぎりってことだろうけど、時間がたって出る時はほんとは陽性って言わないんだけど」
英利華「カットオフって?」
茨 「抗体の量が反応が出る最低量に届くか届かないかの時は薄く出てそれが後で濃くなってくることがあるんだ。ただ、遅れて出てくるだけの時は陽性とは言わないはずだ」
英利華「インフルエンザなら抗体量がギリギリなのはわかりますが、感染機会もないのに肝炎の抗体の陰性が後日プラスになることってあるんですか」
茨 「数ヶ月前に陰性だったのがプラスってのはありえないよ。抗体は感染してから数週間をかけて上昇し年単位で下降する。新しい感染が無くて、もしそんなことがあるのなら、キャリアーでカットオフぎりぎりで抗体量が推移しているってぐらいだろ」
英利華のM「それってどういうこと?キャリアーって?」
茨 「極少量のウィルスがいて低力価の抗体で推移してるってことだよ」
英利華「セイラさん、感染機会もないのにどうしてもう一度GPT47だからって肝炎の検査してほしいって言うんでしょう」
茨 「新たに機会がないんだったら、本当に以前確実な感染機会があって、GPTが正常化しないことで、キャリアーでカットオフギリギリで推移してるかもしれないって自分で疑ってるんじゃないのか」

○ 検査室
検査室に追加ラベルを持っていく英利華。
英利華「さっきの肝炎結果はどうですか?」
技師長「まいなすだよ。だいぶ前に出ていたんだが、いまPCにとばしたばかりだ」
英利華「よかった」
英利華「技師長さん、カットオフぎりぎりの人って、肝炎でも午前中のインフルエンザの人みたいに一回の検査でもマイナスで出てるのに時間がたつと陽性化することってあるんですか」
技師長「ギリギリのカットオフならあるが。インフルエンザは判定保留だが、肝炎でそういう場合は感染だろう。どうしてそんなこと聞くんだ?」
英利華「茨先生が以前マイナスだったのに自分からやってって言うのはキャリアーでカットオフギリギリで推移してるんじゃ無いかって」
技師長「だからって特別扱いでいつまでも見てるわけにはいかん。今日は循環器の検体が多くて忙しいんだ」

○ 第一診察室(同日)
英利華と茨。アラートが鳴って-
英利華「よかった。+だったらどうなるんですか?」
茨 「ウィルス量を測定して、キャリアーかどうかを判定する」
英利華「もしキャリアーなら?」
茨 「治療さ」
英利華「治療って?」
茨 「インターフェロンを一年間毎週打ち続けるんだ」
英利華「先生も一回打っただけでも熱が出て辛かったって」
アラートが鳴ってマイナスが+に変わる。
英利華「先生!」
電話が直後に鳴り、響く。
英利華「ハイ」

○ 第一診察室(11月27日)
英利華と茨と技師長電話が鳴る。英利華が出る。
技師長「茨先生いるか?さっきの人陽性かもしれん」
技師長「15分後に判定したプレートは業者が言うには一時間後にはもう一度みろって言うんですがそのとき陽性でも反応が出たことにはしないので、通常は見ないんですが、先生がキャリアーのことおっしゃられてたって言うので気になって30分後に見てみたら判定バーが出てきたんです」
茨 「そんなことがあるんですか?」
技師長「稀にあるとなっていますが、インフルエンザのキットなどでは15分以後に出たものでは陽性とはしないと、なってます」
茨 「肝炎の場合は?」
技師長「その他の検査により総合的に判断となっております」
茨 「mRNAの定量測定をしてみましょう」
茨のM「またやられた」
茨電話を置いて
茨 「どうして検査室に見にいったんだ」
英利華「前はマイナスでもう一度やって欲しいっていうのがおかしいと思って。ギリギリで出なかったのならと思って」
茨 「技師長は普通なら捨てるのにたまたま今日は循環器の検査が多くて捨て忘れただけで君がこなければ見ずに捨てるところだったようだ」
  
○ 待合室(11月27日)
診察室に英利華と茨とセイラ。
茨 「肝炎の抗体が陽性です」
セイラ「えっ」
茨 「抗体量を測定します」
セイラ「どういうことですか?」
茨 「肝炎のウィルスに感染していた可能性があるかもしれないということです。抗体量を測定してみないとわかりませんが」

○ 東京都多摩地区保健所(一年半前)
セイラと記者がパソコンを見ているところ。階段に向かおうとして登ってくる男物の靴の足音に気づく。
セイラ「あぜち(按擦)好専(よしたか)さんこっちへ」

○ 東京都多摩地区保健所採血室(同夕)
最上階の採血室に連れていく。
医療用廃棄物とシールの張ってある大きな四角の白い容器。二つあるひとつの血液付着と書いてある容器の中身を出そうとして針が刺さる。処置室の電気を消すと血のついた指紋が電灯のスイッチに残る。掃除婦が処置室の掃除をしようとして電機のスイッチに血痕をみつけ、感染のごみがいじられているのを見る掃除婦が流しの下から出てくるセイラに向かって
掃除婦「あんた、今日はアラブから帰ってきたっていうC型肝炎の人が採決してるから感染ごみは気をつけるように言われてたのよ」
あわててスイッチの血液を自分の赤いハンカチでぬぐい去るセイラ。

○ 大臣控え室に向かう国会議事堂(選挙12日後)
大臣、記者。足早で。記者。
テレビモニターで再度七選の画面
記者「バカじゃねえの御屋方様って。これが7人です」
大臣「これは偽者だ」
記者「甥っ子の同級生の娘からの情報ですよ」
大臣「いいから違う」
記者「…」
大臣「運動員の名簿から土生は抜いておけ」
記者「親子ともはずして通報してます」

○ 東京都多摩地区保健所処置室(同日夕刻)セイラがワゴン車の出ていった駐車場にきたばかりの夕刊の見出しをひて広げる。
○ 一般紙インサート
「市長の甥、摘発 市役所ぐるみの選挙戦。保健所職員も選挙運動部隊。…市長宅に同居している甥は実質的な市長の後継者とされており連座制の適応も視野に入れられている」
セイラ「家宅捜索と同時じゃない」
掃除婦「局長も和平さんも任意出頭よ」


○ 第一診察室(11月27日)
英利華と茨とセイラ
セイラ「これは人に移るのでしょうか?」
茨 「これからm-RNAの定量を行いますが、その量によると思います」
セイラ「もしHCVのウィルス+だったら?」
茨 「無症候性のALT正常C型肝炎キャリアーってことで、インターフェロンを勧めます」
セイラ「無症候にインターフェロンやって意味あるんですか?」
茨 「ええ、最近長期間の投与が推奨されてます。来週結果が出てから決めましょう」
英利華「先生入院用の血型どうしますか?」
茨 「来週そのためだけに採血では申し訳ないので今日の検体でやっときましょう」
  セイラが出て行く
英利華「感染源は何ですか?」
茨 「半数以上は不明といわれています。輸血に関していうと、ピアス、刺青、出血を伴う歯垢除去も含めた歯科治療を行った人でさえ1年間は輸血できないことになっているよ」
英利華「αインターフェロンとリバベン服用の副作用って何ですか?」
茨 「熱発、そして何より48週間投与ってことだね。熱発は何回やってもつらいのにそれが48週間だから」
英利華「C型肝炎の治癒率って?」
茨 「70-80%ぐらいかな、特にタイプが分かれていてタイプ1は日本人に多くて約半数以上じゃなかったかな」
英利華「さすが、肝炎にもお詳しいんですね」
○ リハビリ室(同日昼休み)
  アキたち数人が昼食後忘年会の練習をしている。青木がミニサンタの衣装を出し。
青木「井村のスケベ親父」
アキ「みゅうちゃんはいかないの?」
青木「私たちは2千円だけど加藤さんは非常勤だから参加費1.9万円の実費なのよ」
水谷「高輪ホテルで着席なんだぞ」
アキ「エー、みゅうちゃんパートだったの?」
青木「そのかわり点火式行は行かなくてもいいんだ」
アキ「いいな、みゅうちゃん行かないんだ?」

○ リハビリ室前廊下
  エリコが薬局から戻ってきて英利華を見つける。点火式のポスター。
エリコ「茨先生の看護婦さん!」
英利華「フジワラサン、どうなさったんですか?」
英利華「私看護婦じゃなくてクラークと言う事務員なんです」
英利華のM「それに茨のでもねーし」
エリコ「茨先生に明日点火式だって」
英利華「まだ午後の外来始まってませんから直接お話していただいても結構ですよ」
エリコ「いえ、看護婦さんからお願いします。この前パート3の教会で歌った後に、もう一度歌うって言ったら、あのときは最初で最後だって…」
英利華のM「ほんとにあの人って誰に対してもそうなんだ…」
二人で沈黙。余興の踊りに合わせて指を振りの様に動かす二人。
英利華「でもどうして私に?私から話してよろしいんですか?」
エリコ「…茨先生もきっとあなたの言うことならきいて点火式に来てくれるんじゃないかって」
英利華「どうして?絶対そんなことないですよ」
英利華のM「今までだってどんなピンチにだって助けに来てくれたことは一回もないんですからね。デートに誘うんならあんなジジイじゃなくても。あなたならいくらでもどうにでもなるでしょ」
エリコ「…」

○ 内科診察室(11月27日金曜日16:30)
  英利華と茨最後の患者が出て行く。
みゅうのM「あと5分で4時30分。受付終了よ。すごい時間内で終わりそう。きせきだ」
茨 「お疲れ様」
英利華「あの娘、10/30にパート3の前にいました」
茨 「ああ。脳動静脈奇形(AVM)術後でここには3ヶ月に一回投薬に来てるんだ」
英利華「明日点火式だって」
茨 「君に言ったの?」
英利華のM「思いっきり誘われてんじゃん」。
茨 「俺は、プライベートには立ち入らないんだ。君が頼まれたのなら行ったげたら」
英利華のM「わたしが行って何しろってのよ」
茨 「おさきに」
英利華「せ、先生っ。お伝えしましたからね」

○ 脳神経外科診察室(11月27日金曜日17:30)
谷医師、クラークのアキがいるブースに英利華が来る。
英利華「アキちゃん。ちょっと教科書かりるね」
アキ「谷先生、内科外来の人のカルテ持ってこさせて、何だか変よ。この藤原さんって誰?昼に見かけたって」
青木が前川と来て、アキを呼ぶ。
○ 教科書(大田脳神経外科)画面インサート
脳動静脈奇形 くも膜下出血の原因として5% 全摘出にて完治。再出血は無い。
英利華「ふーん」
  PCを見たまま英利華がいると知らずに話し始める谷。
谷「脳動静脈奇形の手術をこの年で初めてやらせてもらったんだ…」
英利華「えー、自慢?」
谷「それが藤原さんで。アキちゃん、俺、その手術のとき茨先生に針刺しをしちゃって…」
英利華のM「ちょっと、何よ、いきなり」
教科書を置いた気配に振り向くと英利華がアキの変わりにいるのに驚く。自分の情けないところが英利華にばれたと思いバツの悪い谷。
谷「手術の2週間後にC肝発症して、あの手術を最後に茨先生は脳外科から離れてるんだ」

○ 南本院手術室(一年前)
谷医師、茨が手術中。血が吸い終わって
茨 「ついでにとっちゃうか?」
谷 「は、はい」
茨 「右の側頭葉でこんなに小さいんだから。もう一回やったりガンマじゃ申し訳ないだろ」
谷がバイポーラを引き抜くと出血が止まらない。
茨 「ハイフローでもなんでもないんだから圧迫しとけば止まるよ」
谷「サージセル、フィブリン糊つけて、早く」
鑷子(ピンセット)を婦長からひったくると視野の横の茨の手の甲をかすめて脳に刺さる。
茨 「右の側頭葉なんだから気楽にやれって」
落ち着いている茨。

○ 開頭の手術後。(一年前)
茨と谷がエリコのストレッチャーを押している。通路に横たわっているストレッチャーをどかそうとシートを持つと血液が分からず握ってしまう。ストレッチャーの柵を触って上げると茨の血液の指紋が付く。指紋の中心は茨の血液。茨は気付かない。
婦長「その方、次の手術で、B型肝炎よ」
指紋を見た婦長が言う。茨の指先より出血がある。

○ 城南本院(同日)
  感染予防にインターフェロンを打つ茨。

○(もどって) 脳神経外科診察室(11月27日金曜日17:30)
英利華のM「ちょっと、これって。茨先生の病気ってこのこと?」
谷「あれはB肝で、先生はC肝だったから、あの針刺しとは関係ないはずなんだ」
逃げるように出て行く谷。
英利華のM「ちょっと、言いっ放しで行くなよ」
追いかけようとして閉じられているカルテを広げようとして迷ってやめてしまう英利華。

英利華の部屋(11月27日金曜日夜)
英利華が一回だけ送ってきたメールを見つめ。
英利華「B型じゃなくてもそのときに肝炎発病してんなら、茨先生の感染したのはそのときじゃないの?」
  村上をなでながら
英利華「最後の患者さんだからだよね、茨先生。明日だって関係ないって風だったし」
英利華が派手な点火式を思い浮かべる。
英利華「エリコサン点火式でミニサンタみたいなカッコで歌うのかしらきっと生えるよねー」

○ O病院 リハビリ室(11月28日土曜日午後)
青木、前川、アキが宴会の練習を終わるところ。白衣の上にミニサンタのドレス。
アキ「お先に」
前川「何だ水谷、点火式行かんのか?」
英利華が私服で通りかかる。
青木「時間外の手当て出るぞ」
アキ「みゅうちゃんも行くの?点火式」
青木「加藤は非常勤だから出ないの」
前川「水谷、ほんとに行かんのか?土日の当直の前に、谷先生が待機ドクターで来るという情報を知ってもか」
アキ「ほんとですか!みゅうちゃんも行こ」
英利華「じゃ、一回帰ってからならいいですか」
青木「いいわよ。それなら仕事じゃないから」

○ 点火式(今年11月26日土曜日)
英利華が村上を連れてきたところ。セイラが膝の上で左手でアイパッドを打っている。

○ 駅ロータリー交番前(1週間前)
セイラが同じようにしゃがんで膝の上でアイパッドを打っている。バスで休んだにもかかわらず再び痺れ出現。
○ アイパッド インサート
都議、自治大臣11/27 駅ロータリー点火式。
都議、警察署長、交番の警官。
都議「大臣の御臨席なんだからな」
署長「党本部でおやりになった方が」
都議「私の地元なんだ」
警官「田舎者だからイルミバックに会見したいのさ」
セイラが警察官に尋ねる。
セイラ「来週の会見って?点火式ってありましたけれど」
警官は無為してはき捨てるように言う。
警官「(小声で)陣笠めが」
都議がセイラの言葉を聴きつけて
都議「来週私が点火式で大臣御臨席の元に会見をするよ」
  痺れの増すセイラ。目の前の看板に○病院、脳神経外科。の文字。ようやくスマホをかけ。
セイラ「本当に私から動いちゃだめなの?」
青木「○病院青木でございます」

○ 天神 十一面観音観音堂直会式(24年前12月3日金曜日5:00PM)
童女の衣装を虫干しているセイラの母。巫女姿の前市長の妻が赤い布を拾い上げ。
巫女「別当代は12月4日のこの日にこの土地で禊をする。毎年の斎(いつき)の巫女は360万円のお金でもなれるけれど神饌直会(しんせんなおえ)の巫女は別当代が選ぶのよ」
京子「別当代?」
巫女「500年前からこの土地に伝わる。御屋方様を奉る七党の名を御屋方様に告げるもの」
京子「何を言ってるの?」
巫女「これからあなたを最初にみるといったものに今から言う6人の名を告げるのよ。その者は七党から手助けを受けて御屋方様になることができるわ。この7人の名を知ることこそ別当代の証。そして決してあなたからその名を告げてはいけない」

○ 東京都多摩地区保健所処置室(一年前夕刻)セイラがワゴン車の出ていった駐車場にきたばかりの夕刊の見出しをひて広げる。

○ 十一面観音堂 直会(一年前同日5月1日 金曜日)
セイラと赤い布を渡す掃除婦。
セイラ「?」
掃除婦「あなたを含めこの7人の名前こそ別当代の証。」
セイラ「私にはそんな資格はない。局長と谷保君は私の情報で任意出頭なのに」

○ 鎌倉街道
大型トラックの走る中をアウトドアのリュックを持ちひたすら南に行くセイラ。

○ 鎌倉竹寺洞窟前
暗いうちについてしまうセイラ。明け方の経行きんひんの一人の人影に気付かれ逃げるように谷奥に向う。

○ 旧公爵亭
迷い込んだバラ園のその奥の斜面に観音像を置く。入れ違いに人影が来て観音像を見つけると寺に向い念仏を唱える。
谷保「公方様、私はこれから出頭します」
セイラのM「谷保君?、私が別当代なのよ」
  声を掛けようとする人の気配に気付き観音像に足をとられ斜面に手をつこうとする和平。左脇にバラ園の柵。右手で引こうとするが痺れて動かないセイラ。体を投げ出しセイラの首に柵。後頭部に挫創観音像。セイラが手にした赤い布を当て救急車。

○ (もどって)駅ロータリー交番前(一年前)
セイラ「もしもし、今から脳外科で初診で診て頂けますか」
セイラのM「本当に私から言っちゃいけないの?」

○ 点火式(今年11月26日土曜日)
セイラが膝の上で左手でアイパッドを打っている。
子供たちと一緒の写真を撮らせるとそこそこにテントに戻りエロサンタに囲まれる都議。記念写真。カメラマンに向って。
都議「こっちは記者会見には使うなよ」
辟易する大臣に媚びへつらう様な都議。
下にもおかぬ様子。ファックスの音に顔を向け、いらだつ様子で唇をかみ締める大臣。

○ 駅ロータリー(東京都城南区長選挙戦24年前)
交番前のテントに選挙部選挙管理課の官僚の大臣(31)が城南選挙管理委員会と北東京市保守党局長(57)とやってくる。
局長「自治省のお方のご巡幸だ」
お茶が運ばれ、局長と二人きりになったところにファックスが音を立てる。
大臣「ファックスですよ」
わかって大臣を無視して出ようとしない局長。大臣がしぶしぶ行ってぼーっと立っている。局長が静かなのに気付き。
局長「どうしました?」
大臣「御屋方様が死んだ。局長どうする?あんたは七党じゃないのか?」
局長「何を急に言い出すんだ。俺は七党じゃ無い。どうやって七党に連絡をとったら良いのかも知らないし、第一、もしそうだとしても七党は御屋方様以外に正体を明かさんのだそうだぞ」
大臣「七党は御屋方様からの指名のあったものを長として支持するのみ。七党の賛同を得た者のみが御屋方様になれる。七党同士も互いを知らんし、七党が誰かは御屋方様しか知らん。七党は新しい御屋方様がどうやって七党の名を知るのかも知らん」
局長「そんなもの勝手に御屋方様が次の御屋方様と見込んだものに教えるのだろう」
大臣「それでは七党は納得せん」
局長「七党なんて本当にいるのか、それにそんな七人の老人にどれだけ意味があるのだ」
大臣「七党はいいとしても地元の人々に支持されて親方様と呼ばれて市長になりたいだろう。直接次の御屋方様に七党の名を言ってはならんのだから、弟だって急死だから知らないはずだ。どうしたらいい」
局長「天神様が決めるというならというならそれでいいだろう」
大臣「天神様に任せたらこのままだと今度の市長はおれの同級生のあのあほになりかねん」
局長「弟がなるとは限らんぞ。そういえば亡くなられた御屋方様は12月の5日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を授かったと言っていたぞ」

○ 北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  亡くなった御屋方様が天神様の崖道を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
御屋形「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
御屋形「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。靴を脱いではだしで立て」
御屋形は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。

○ (もどって)東京都城南区長選挙(24年前)
大臣が呆然としている。ファックス終了の音。我に返ったように局長に詰め寄る。
大臣「俺たちに一番早く知らせたのがその知らせではないのか。頼む他から知れるまであいつには黙っていてくれ」
局長「そんなほんの数時間の間にあんたに何ができる」
大臣「…」
区長「御静聴ありがとうございました」
前市長「引き続きまして幹事長の御到着次第、応援の演説をさせていただきます」
京子(24)司会が終わって前市長が入ってくる
前市長「いやー、早く来やがれってんだ寒いんだから。半年先の参院選挙と同日選挙などいくら粘ったって執行部は承服せんぞ」
腑抜けた表情で、外に丸聞こえ。
選挙員「マイクが入ってますよ!」
神妙な顔つきの二人に
前市長「?」
目配せする大臣を尻目に局長が言う。
局長「御屋方様が亡くなったそうです」
大臣「局長!」
前市長「そうか。京子さんを呼んでくれ」
  急に変わる有無をも言わさぬ態度に、局長も戸惑う。
局長「は?」
マイクをはずそうとする選挙員。京子が青白い顔で飛び込んでくる。局長と、大臣以外にも人が集っている。選挙員を気にせず立ち上がる前市長。
前市長「京子さん、兄貴が死んだそうだ。これからは俺にすべて面倒を見させてくれ」
ざイクの声にざわつく外。詰め寄る局長。
局長「奥さんはどうなさるんで(大臣を指して)これは独身ですからこいつでは」
野次馬が殺到する。返事に詰まる大臣。
大臣のM「何を皆の前で。バカな。いくら京子と一緒になれるからって、だんなの死んだ妾を妻にはできん」
総立ちの野次馬がテントの周りに集っているあわててピンマイクをはずす選挙員。
京子「…」
前市長「京子さんの面倒は俺が一生掛けてみる」
拍手と歓声の聴衆に苦々しい顔の大臣。
大臣「ばかめ。御屋形様が死んで次にやることが妾のもらいうけとはお前は女にうつつを抜かしてろ」
  点火式で響き渡るハレルヤ。

○ 東京都北多摩市選挙(選挙戦24年前)
市長選出馬出陣式谷保臙脂七本を首から下げる今の市長。京子が応援の司会をしている。
局長「京子も落ち着いたし、あんたは御屋方様にはなれなかったが、役人で出世すればいいじゃ無いか」

○ 戻って点火式 (現在)
大臣が記者に
大臣「あと一週間だ。5日までにはなんとしても探し出せ」
大臣の一言がサンタクロースに群がる子供たちにまぎれる。子供たちを制しようとする記者。大臣はテントに引っ込む。業を煮やした都議が大臣に忠義立てしようとサンタクロースを引っ込めようとしてサンタクロースの髭が取れ青年の顔。
セイラ「谷保君」
  右手の痺れにキーを打てず躊躇する。左胸に点火式のろうそくを持った手を突き立てようとするようなしぐさ。
大臣「よせっ」

○ 北多摩市 図書館(数年ほど前)
  調べる大臣
報国寺縁起 関東公方嫡子義久御自害の御事。
1438.12.7関東公方嫡子義久は討手のほとんどがわが家臣であると知らされると同士討ちをやめるように申し渡し、討手を引き入れると何も言わず静かに仏前に念仏を十遍お唱えになり左のわき腹に刀を自ら突き立てその上に倒れて果てた。討手として参上した管領の家臣が首を取ろうと烏帽子をとると付け髭もともに外れ、元服後で14歳と伝えられていたその顔はどう見ても10歳にしか見えなかった。味方はもちろん管領の討手も、一同感じ入り、
討手「あっぱれ武門の棟梁ともおなりになれる御器量であった」
と、惜しまない者はいなく袖を顔に押し当てて、涙を流しながら戻っていった。

○ 点火式(11月27日)
大臣が都議を制し、思わず動いてしまった自分に首を振る。
大臣のM「死ぬんじゃねーのかと思っちまったじゃねーか」
大臣「くそっどうしてここにいやがる」

○ 点火式(11月26日土曜日4:30PM夕暮れ)
英利華が犬を連れている。ミニサンタの歌手たち二十人程がカーペットをひいて作られたステージから歌い終り降りるとこ。
英利華「本当にこんな格好で歌う人がいるんだ。エリコさんもこの中にいるのかな」
区選出の都議がミニサンタに気をとられてるところに記者を伴って大臣が来る。
あわてて駆け寄る都議。
区長「福祉工房さんによるクッキープレゼントに続いて、キャンドル点火式となります」
クッキーを配る大人ほどの背丈のサンタクロースの扮装の子供たち。ステージ代わりのカーペットの端に後ろから子供たちの身繕いをする女。スカートだがエプロンを着込み、髪の毛もゴムで止めてる。
英利華「エリコさん!全然ミニじゃねーし」
  大人の背丈ほどの子供たち十数人が不安な顔をしてうろつきまわる。都議が言う。
都議「早く終わりにさせなさい。今年はこれから大臣の御挨拶があるのだ」
うろつきまわる障害児たちへ、エリコが小さいが通る声でささやく様に歌いだす。
エリコ「コンフォートイェ」
  安心したような顔で整列し条件反射のように歌いだす子供たち。一瞬に静寂。
子供たち「カンフォーイェフアザピーポ」
子供たちのハレルヤが始まる。
英利華のM「全然デートなんかじゃねーじゃ
 ん。茨、ちゃんと来てやってるんだろうな」
自分が恥ずかしい英利華。英利華を見つけていた婦長が青木たちからはなれ英利華に
婦長「彼女は歌などで痙攣を誘発する事があるの。去年ここで痙攣で発症して手術したの」

○ 点火式(昨年)
救急車が出て行って残された障害児たち。
伴奏が始まるがエリコが運ばれたことさえも気付かず収拾がついていない。
都議「おい、誰か何とかさせろよ」

○ (もどって)点火式(今年11月26日土曜日)
英利華は人ごみに茨を探す。しゃがんでいる女性が膝の上でアイパッドを打っている。
英利華「セイラさん」
声を掛けようとすると婦長が
婦長「安心して。来てたわよ」
英利華「えっ」
婦長「珍しいわよね」
英利華「え、ええ。婦長さん、先生の肝炎って?」
婦長「茨先生が言ったの?」
英利華「いえ、谷先生が」
婦長「…」

○ 開頭の手術後。(一年前)
茨と谷がエリコのストレッチャーを押している。通路に横たわっているストレッチャーをどかそうとシートを持つと血液が分からず握ってしまう。ストレッチャーの柵を触って上げると茨の血液の指紋が付く。指紋の中心は茨の血液。茨は気付かない。
婦長「その方、次の手術で、B型肝炎よ」
指紋を見た婦長が言う。茨の指先より出血がある。

○ 点火式 (現在)
セイラの前で大臣が見ていて
大臣「くそどうしていやがる
  70がらみの男が横から近寄る。
局長「和平さんには公判中の心証を良くする為にも城南福祉工房でボランティアしてもらってたんだ。あんたこそどうして俺をここに呼んだんだ」
大臣「今日このあとやつはこのイルミネーションをバック出馬表明をするつもりだ」
局長「なんで党本部の都連でやらんのだ」
大臣「知らん、地元密着をいいたいのだろ」
局長「田舎者の浅知恵のやつらしい。それでもこの程度の記者の数か」
大臣「たのむ!局長、あんた、七人の名を知ってるんだろう。教えてもらえないなら今日のやつの出馬表明は延期だ」
局長「あんたがただ引退するとは思ってなかったが、執行部も引退のことは了承してるんだろう。いまさらこいつら(ハエ記者ども)が黙って帰るか?」
ファックスが終了し鳴り響く音。
  二人ともぞっとして振り返る。
大臣「5日の判決までに7党の名を知らなくては市長選には立候補できん。あと一週間しかないのだ。」
局長「馬鹿な、本当にそのつもりか?政令指定都市や県庁所在地の首長ならまだしもあんたは現役閣僚じゃないか。あんたのことなら連座まで引退しないつもりだな」
エリコが再び歌い始めるとサンタクロースに導かれるように障害児たちは都議の周りにあるまりステージから締め出してしまう。観衆はステージでプレゼントのクッキーを都議に渡すサンタクロースに大うけ。観客が総立ちなのを見て
局長「やはり和平さんは人を立ち上がらせる。なあそうだろう」
引き続いて盛大な拍手
唇をかみ締める大臣
じゃじゃーん英利華とセイラが秘密を突き止める
東京21区
セイラのM「来週点火式で立候補表明するの?じゃあ自治大臣は?」
自治大臣の動向を調べるが痺れがひどくなる。
セイラのM「再来週は判決じゃない。大臣は代議士を退いて市長選に出るの?」
痺れてできない。


○ 北多摩市 成人式 (5年前)
市長 谷保善亜の幕
スピーチを終えてステージから降りてくる壮年の市長。振袖のセイラに気づき見違

○ 北多摩市 成人式 (5年前)
市長 谷保善亜の幕
スピーチを終えてステージから降りてくる壮年の市長。振袖のセイラに気づき見違えた目つき。 
谷保市長「おめでとう」
谷保市長のM「母さんの振袖じゃ無いか。瓜二つだ」
セイラ「ありがとう」
新成人の中にいる和平にも気づき驚いて喜んだ顔。チャラ男の和平。
市長「お、来てたか、おめでとう」
和平「ああ」
セイラと和平は視線を合わすだけ。

○ 北多摩市 市営住宅アパート脇普通乗用車の中(5年前 春 夜)
スーツにピアスの谷保と選挙局長が前部座席。スーツ姿のセイラと市長が後部座席。 
事務局長が傘を差し出す。夕暮れの雨の中へ市長が降りる。二人だけで打ち合わせをしている様子。局長からセイラに薄い封筒の束が手渡されるのが窓越しに見える。運転席と後部座席で待っている二人。セイラが場違いなハレルヤをかすかに口ずさむのが耳に入り振り向くと同時に後部座席のドアが外からあく。
局長「おい土生、目印はドアの赤いリボンだ」
セイラが入れ違いに続いて雨の中に降りて市長と一緒に団地の中に消えていく。
二人を見送ると車に戻る事務局長。
谷保「今夜は、ここだけ?」
局長「そんなわけ無いでしょ。もう少し我慢してください。市長を送ったら別の市営住宅の集会所に行きます」
  ふて腐れあきらめ顔の谷保。
谷保「なんであんな女の子を連れてくんだ?厳しいの今回は?」
局長「気になりますか?2年後の隣町との合併の是非を問う両派の激突なんですよ。向こうも必死です」
谷保「それなら、おじさん一人で行かせたほうがサプライズ効果があるだろう」
局長「戸別訪問は選挙違反だって、知ってるでしょう。彼女はこの団地の住人だから彼女が一緒なら単なる知り会いの家に訪ねて行ってるだけになるんですよ」
谷保「どうしてこんなとこ回るんだ」
局長「地方首長の選挙は十票単位の票の積み重ねなんですよ。投票率35%で浮動票なんてほとんどない。そこにもってきて市営住宅は住民票が無いと住めないしその上、一票あたりの年収が最も低いんです」
谷保のM「買収しやすいってことか」
谷保「だからって市長自らじゃまずいだろ」
局長「和平さん、こっちだって実弾見せたか無いですよ。ただ、向こうからたかられた時に手ぶらじゃあ、かえって逆効果なんです。何だ手ぶらで押しかけてきやがったのかって」
  黙る和平。

○ 北多摩市 別の市営アパートの集会所20畳程度の宴席。ちんけなデリの寿司(5年前、同夜)
局長他2名の運動員。谷保とセイラ。二人だけ異常に若い。市長はいない。老人だらけの集まり。運動員たちはそこここに散らばって酌をして回っている。
初老男A「市長は来ねえのかよ」
初老男B「安っぽい寿司とカップ酒じゃ間がもたねえよ」
初老男A「市長が来ねえなら引き上げようぜ、寿司もあらかた食ったし」
横目で見ている谷保。
谷保のM「いい加減食ったからだろ、向こうのやつらだろ」
男たちが腰を上げると釣られて多くの人たちが中腰になる。
中年女の声「やめてください」
  声にみんなの足が止まる。
桜が散っている窓の外を見ていたアルコールが入った八十過ぎの男がドドイツを急に歌いだし中年女の運動員に寄る。
老人「桜もいやよ、梅も嫌いよ、
     ももとももとの あいだがいい」
ももから上に手が伸び腰を引く運動員。
老人「いいだろ。あんたもただ一緒に歌ってくれるだけでいいんだからよ」
運動員「唄だけですんでないじゃないですかっ」
  語気を荒げ、部屋から出て行ってしまう中年女運動員。
老人「市長も、もうこねえんだろ。デキ悪の甥っ子なんかよこしやがって。これでも谷保党のため奉公してるんだ。80過ぎた年寄りだからって馬鹿にしやがって。オイみんな帰るぞ、畜生、覚えてろよ」
へそを曲げる男。谷保のとこに行って頭を押さえつけながら、
老人「やい、妾腹。ぼーっとしてねえで市長が遅れていてすみませんて、頭を下げて酌をしろ」
場がしらける。局長が遠目で見ている。独り言の谷保。
谷保「いやなら帰れよ、只酒呑みたいだけで、きてるくせに」
老人「まともに酌もできねえのか。お前ほんとうに前の市長の子供なのか。出来が悪いのは母ちゃんゆずりか。本当に前の市長のお種か?たった一人の血族がこの調子じゃ谷保党も見えたぜ」
谷保は立って鍵を返しに局長のところへ行く。
谷保「局長、後は代行で帰ってよ」
老運動員が局長に耳打ちするところ。
老運動員「土生の娘なら歌えるだろう、相手させるか」
  黙ってうなづく局長。
老運動員が行って耳打ちするとセイラが躊躇無く腰を浮かせる。
谷保「バカなっ」
谷保が立ち上がろうとするところを局長が立て膝になり酌をする振りをして邪魔をする。
谷保「お、おい、あんた、行くこた無い」
男たちの盛り上がる声にかき消され届かない谷保の声。廊下に出て回り込み部屋に踏み入ると同時に老人の缶ビールをこぼしてしまう。同時に、節回しが聞こえ急に静かになる。
セイラ「いやなお客の 親切よりも 
好いたお方の 無理がよい」
照れ笑いで締らない顔の老人。飛び掛らんばかりの勢いの谷保だったが部屋の入り口に立ち尽くす。谷保と目が合うセイラ。
セイラ「あんた二十歳で、あたいも二十歳
始終(しじゅう・四十)仲良く 暮らしたい」
なごんで盛り上がる宴席。
いつの間にか老人が遅れた市長と共に入ってくる。
老人「さあみんな、ようやく市長がご到着だ!」
人々の歓声。しらけかけた宴席だったのでより一層盛り上がる。

○ 北多摩市 市長宅。和平の部屋(同夜)
ハレルヤのきれいな旋律が耳に入るがぼんやり聞き流す谷保。
次第にはっきりと聞こえてくる歌。歌が現実と気づいて、急いでベッドから顔を上げ庭を見下ろす。雨が上がって桜の花びらのついた選挙用の自家用車をセイラがスーツの上着を脱いでシャツで洗っている。庭の桜がほとんど散っている。局長がやってきて先程の封筒の束の残りから一枚を渡す。
局長「ご苦労さん。明日は副大臣のお迎えが早いんで念のためだから、ざっとでいいよ。後ろのトランクに弁当とビールあるから、母さんの分も帰りにもってきな」
頭を下げて、ハンカチで手を拭くと受け取ってまた車を洗い始める。口ずさむハレルヤ。
  二階の自分の部屋から窓を開けて白く長い腕に見とれる谷保。
谷保「どうしてそうまでしてそんなにつくせるんだ」
胸元で握り締める金の刺繍のついたハンカチ。

○ 北多摩市 選挙事務所(翌日選挙公示日翌朝)
副大臣の横にかしづく運動員たち。
谷保とセイラ、二人だけ異常に若い。
雑用を次々と頼まれるセイラ
何も頼まれないのでネットサーフィンをしている谷保。
中年女運動員「局長、あのバカ一日中ネットで遊んでて、みんなの士気が下がるだけで目障りでいないほうがましですよ」
局長「…」
セイラはいやな顔せずハレルヤを鼻歌で口ずさみ雑用をこなす。
することも無くハレルヤを調べる。
歌詞 Comfort Ye!
(慰めあれ)
and He shall reign forever and ever
(彼の治世が続きますように)
  副大臣にお茶を出すセイラ。谷保が言う。
谷保「何で朝早くから夜遅くまでこき使われてるのにそんな歌唄えるんだ」

谷保「…だからって夕べだってなぜあんな時間までついていくんだ」
セイラ「だって、自分が住んでるところなんだから違反じゃないし」(明るく吹っ切れたように)
谷保「もしなんかあっても、絶対局長は助けてくれないぞ」
セイラ「じゃあそのときは夕べみたいに、あなたが助けてくれるね?」
谷保のM「…助けなんかしてねーし…」
セイラ「わたしんちにはコネもお金もないし、あたしが市長さんにしてあげられるのはあんなことしかないの。それよかあなただって叔父オイの関係なら連座制で叔父さんにも迷惑かかっちゃうんじゃないの?」
谷保「連座制は二親等までで、俺は三親等だから大丈夫なんだよ」
★★★★★★
谷保「…どうしてあんな歌知ってるんだ」
セイラ「母がいつも歌ってたんです選挙のとき選挙のときはいつも夜遅くて一人歌って待ってたの。彼の治世が続きますよう」
谷保のM「ハレルヤじゃないほうが知りたいんだ…。君がどこでその歌たちを習ってきたのか。君はそのときやそれ以外のときに何を聴いてきたのか見てきたのか、幼いころから聞いてきたんだろう夜に聞こえる叫びをおれは聞いたことは無い。」
副大臣。局長がセイラを呼ぶ。
副大臣「何年生になった?」
セイラ「今年で卒業です」
副大臣「そうか」
大臣のM「そっくりじゃあないか母さんと」
セイラ「はい…(少し浮かぬ顔)」
局長「この子は市長が奨学金返済の援助するっていうのに自分で何とかするっていって断るんですよ」
副大臣「そんな奨学金もっと返済義務条件のよいのに変更してあげるし、他にも重複して利用できる奨学制度だっていくらでも紹介してあげよう。そのうちお礼奉公付き奨学金自体もこの世からなくしてみせる。お母さんとは古くからの知り合いなんだよ」
セイラ「…」
副大臣「生活保護受給者の母子世帯の自立阻害因子の中では、依存症の場合が最も高率に自立できず施設収監されてしまうんだ」
谷保「こいつ、みんなのいるとこで母子家庭をアル中呼ばわりしやがって」
  谷保がピアスをはずしながら立ち上がって握りながら副大臣をみおろし立ち上がる。
急な音に驚いての横にかしづく運動員たちが集まってくる。 制するように副大臣
副大臣「私が大臣になるまでに依存症からの離脱と、十分な支援がいきわたるようにしてみせるよ」
谷保「大臣、ご存知だとは思いますがそれではまさに貧困の罠で、他の援助によって生活保護から離脱した母子世帯は、高率で生保受給者に戻っており保護依存者いわゆる生保乞食から抜け出せません」
大臣「…」
谷保「依存症の場合、離脱と就労による自立を促すべきで、過剰援助は不要だし、第一彼女の家庭は依存症とは無縁です」 
 いきなり割り込む谷保に面食らった副大臣。
副大臣「聞いた風な」
局長のM「ふーん、どうしたんだ一体」
記者「なら、何をどうしてみるんだね」
谷保「…」
記者「ん?わからんのかな?」
谷保ピアスを握り締める。
  その谷保の肘を引っ張って連れ出すセイラ。
谷保「みんなの前で君のお母さんをアル中みたいにいいやがって」
セイラ「あたしが助けてくれるなんて言ったからって…ありがと。でも男の人の顔をつぶしちゃだめですよ。しかも満座の中で。ああいう人には恨みを買うだけ」
谷保「なんだって、上から物言わせて黙ってるんだ」
セイラ「あなたは知らないだろうけどみんな知ってるんです。ほんとに依存症だって…」(悲しく)
セイラ「夕べもビールもらったけど今シアナマイド(抗酒薬)が始まってそれどころじゃないの」

○ 北多摩市 選挙事務所(5年前)
  セイラに負けず劣らずの働きの和平。二人の周りには活気がある。
遠眼で見ている市長、局長。
局長「セイラですよ」
市長「…」
局長「やっぱり会わせちゃまずかったですよ。あの二人は引き合うんです。ほら悲しいぐらいにお似合いだ。」
市長「…」
局長「しかし、まさかセイラが和平さんの心を動かしてくれたとは」

北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  集ってくる人ごみの中で探している和平が荷造りをしている局長に話しかける。ギリギリの選挙状況のテレビ。
局長「もう帰しましたよ」
和平「?どうしたの?」
局長「負けたら一斉摘発でここにはいられないんですよ。あなたは知らないかもしれないが私にとってはいつものことです。セイラを探してるんなら帰しましたよ」
驚いて振り向き、事務所を出ようと人ごみを掻き分けようとする和平に声をかける局長。
局長「結果、見届けてってくださいよ。千二百票差で勝ったはずですが、選挙は何が起こるかわからないんだ」
和平のM「千二百じゃなくてあと二十票寝返らせたから千二百四十票の差で勝ったよ」
  当確が出る画面。見つめる局長。
  ころあいを見計らってワゴン車から出てくる大臣。
万歳三唱の中、ポツリぽつりと言う大臣への拍手。出て行く和平。
  挨拶も早々に降壇する大臣。
大臣のM「こぞう」
それさえも誰も気付かずほとんど無視されている様子。和平の後を追いかける。事務所を出たところで老人が先に和平に声を掛ける。背広にネクタイ。
老人「おい」
谷保のM「うっ、タカリ屋のエロ爺。今急いでるんだからよ」
老人「一寸、来い。覚えてろって言ったろ」
明かりの射す物陰で人気のないのを確認すると臙脂のタスキ様の布を取り出す老人。
物陰から伺う大臣。
谷保のM「おい、ジジイ、年寄りのクセにやろうってえのかよ」
老人「これは生臙脂(しょうえんじ)、谷保生臙脂(しょうえんじ)といって江戸時代以前に堀越公方という京都から来た関東将軍が管領の山之内上杉氏とその配下の谷保党に証として与えたしるしもので、それを7つに分けて七党の七人が持ってるものです」
タイピンを指に刺す。にじんだ血が布の端の臙脂の部分に落ちるが薄い臙脂なのに見分けがつかずシミにならない。
老人「もともとスペインから京都に伝わったこの赤い布はメキシコの虫コチニールによる染料による臙脂のみが血と同じで、アジアなどの虫ケルメスのものでは血が見えてしまいます」
谷保のM「なにやってんだジジイ?」
老人「谷保七党の七人はどんなことがあっても党首以外に身分を明かせません」
谷保「どうしておれに」
老人「今回は本当によくがんばりなすった。あんたは確かに先代の息子さんだ。私はあんたがおやかた様になる次の次の選挙までは生きちゃいねえでしょうこの年だ。ここんとこのあんたを見ていて、どうしてもエロ爺じゃなく、七党として御屋形さまに会っときたかったんだ」
谷保のM「じゃああん時は引きとめようとしただけだってえのか」
一度だけ手を握ると事務所の人ごみの中に紛れていく老人。万歳の声の中立ち尽くす谷保。
大臣「エロ爺、七党が御屋方様以外に身分を明かすのは異常なこと。報いを受けることなんだぞ」


○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ) (5年前 22:15)
学校の前のファミレスの駐車場に車を止める。電話をかけるが留守電。メール送信。

○ メールインサート
ブイトーニに来てる。今、出られる?
返信を待っている谷保。

○ ブイトニ脇のリス公園 (5年前 22:15)
リスに座って携帯をみるがメールが和平とわかって見ずにしまってしまう。
セイラ「コンフォートイェ(慰めあれ)」
月のない暗い夜。思わず口ずさむ。
ああああああああああああああああああああああああああああかああああああああああああああああいいいいいいいいいいいいいいいいいいかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかヴぃいいいいいいいいいいいいいいい

○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ) (5年前 22:15)
メールを待っている和平の耳に入るセイラの声。
谷保が走って陸橋から見下ろす。
陸橋から無理やり降りる和平。音に驚いて見るセイラ。
セイラ「和平さん!あなたはたった一人の卑属なんだからこんなとこにいないで早く戻って市長の横で写真におさまらないと」
和平「いいさ俺がいなくたって。それより門限は?」
セイラ「あと15分しかないの…この二週間ずっといっしょだったなんて夢みたいだね」
谷保「…土生さん。寮まで送るよ」
セイラ「私たち20年間あんなに近くに住んでたのに知らないでいたなんて。きっと会わないように遠避けられてたのよ」
谷保「学校始まって落ち着いたら連絡してくれ」
セイラ「あなたのこと好きになってはいけないって。結ばれないんだって局長さんも言ってたもの」
谷保「んな」
階段を駆け上がってファミレスを通り越し寮に消えていくセイラ。
セイラ「おやすみなさい」

○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ)車の中から左折して公園の陸橋の下で (5年前)
  車を止め、携帯をとる谷保。嬉しそう。
谷保「落ち着いたらって、寮についたらってことじゃないんだよ」
セイラ「私たちもう会っちゃだめなの。私、だめなの。私、私生児なの。」
谷保「なに言ってんだよ今さら。くだらないそんなこと。君のお母さんが誰と何度離婚していようが関係ないよ。俺が必ず健康に戻してみせるさ」
セイラ「違うの。私のお父さん…」
谷保「わからないんだろう。そんなことおれが気にするわけ無いじゃん」
セイラ「ううん…私たち付き合えないの」
首を振り黙り込むセイラ。
谷保「ま、まさか」
セイラ「…」
谷保「い、いとこなら結婚だってできるよ」
セイラ「私はあなたのお父さんが亡くなったあとに生まれてるけど…」
谷保「…」
セイラ「今の市長さんとはあなたのお父さんが死んだ直後に付き合い始めたらしいの」
谷保Aside「それを不貞という人もいるかもしれないけれど女の人は弱いものとされてるしこの場合はそうであってくれ」
セイラ「あなた血型は?」
谷保「O型だよ」
セイラ「私もなの。前の市長さんもO型で、私の母もO型、今の市長さんはAB型。O型同士からはO型以外は生まれないのよ。もし私が今の市長さんの子供ならAかBしかありえないの。」
谷保「じゃあ君のお父さんは…」
セイラ「だから一緒になれないの…さよなら」
谷保Aside「そうか…親父が死んでから生まれたんだから誰にも認知されてない私生児なわけだ」
谷保「ちゃんとDNAとか調べてみなくちゃわからないし、局長が黙ってれば誰にもわからないさ。俺はそんなこと関係ないし。今すぐにでも会いたい」
セイラ「お母さんが依存症だって言うのと同じくらいこのことはみんな知ってるの。今、目の前にあるこの恋愛の実を食べてはいけないって」
谷保Aside「それなら何でもっと自分は幸せになってもいいとか言わないんだ」
慰めあれ口ずさむセイラ
谷保Aside「俺は君と一緒になれないかもしれないが、何をしたらいいか教えてくれた。一生かけて俺は君のためにも、君の母さんのためにも新しいシステムを作ってみせる。」
  寮の柵からから車を見つめるセイラ

○ 点火式(11月28日土曜日4:30PM)
区長、区選出の都議、大臣、局長。
大臣「局長、あんた、5日に高裁で判決が出次第、選挙戦を始めるのだが、控訴審で有罪が確定したらエロ親父は七党だから、選挙幹部として関与が確実なら連座で市長もアウト間違いない。たのむ選挙に力を貸してくれ。七党を知ってるんだろう」
局長「何でエロ爺が七党だって知ってるんだ?」
大臣「…正体を明かしたものは報いを受けるのだ」
局長「あんた、セイラに何をした。あのこは自分が売ったといって高裁の判決の後、北多摩市から出てっちまってどこにいるかわからん」
大臣「たまたまエロ爺は重複していたがセイラの情報は違ってたのにな…」
うけ続ける拍手の中、大臣はファックスの大きな書初めの文字を確認し、局長を残すと大臣は去ってしまう。セイラと英利華とエリコ。
局長「セイラじゃないか。一体どうした」
セイラ「私七党を知ってるのよ」
局長「お前の情報は違うんだよ」
セイラ「違うのよ(私別当代よ)、私のせいで和平さんは連座でしょう」
エリコ「和平さんは十分反省して資格があるわ」
下にも置かぬ代議士がまと割りつく。とても上機嫌。その尋常ならざる様子を見て、局長。
局長「あんた気は確かか?本当に大臣をやめて親方様に取って代わって市長になろうってえのか。それに、俺だってまだ無罪かどうかわからんのだ。選挙違反は無罪率が他の犯罪より高いが。俺だけ無罪で親方様が有罪ってことはあるまい」
大臣「あんたは不起訴だ。頼む七党を知ってるんだろう。七党の協力なしに市長選には出られん」
局長「24年前ここで言ったように俺は七党じゃない。それに和平さんがいる」
大臣「やつも連座だ」
局長「連座は二親等までだぞ」
大臣「叔父甥だが子供がなくて同居して市長は親代りなんだ連座は免れなかろう」
局長「あんた、どこからそこまでつかんで」
大臣「…」
その話を聞いて走って谷保に向おうとするファックスにメールを送るセイラ。

一仕事終えて無邪気な姿が達成感を表している。
自分が恥ずかしい英利華。エリコはなるべく目立たないようにPAの陰に隠れているが、本当の美しさが際立っている。障害児の中でひときわ輝いている。難民貧民を率いるメシア。
英利華のM「さすが、茨のことを好きな子だわ」
婦長「来てたわよ」
英利華「えっ」
婦長「あらどこに行ったのかしら」
英利華「誰のこと」
婦長「ほんと珍しいプライベートなのに」
辺りを見回すふたり。
媚びへつらう様な都議。下にもおかぬ様子。しぶしぶ来ている局長。大臣に声をかける。都議を人払いする大臣。
局長「あなたが降りてくれるとは大喜びだ。自分より若いあなたがいる限り永遠に道はなかったのに。下司野郎だあの都議は。あいつが代議士になれるんだからな。やつは大喜びでしょう」
大臣「局長、あんた、七党なんだろう」
局長「違うと言ったろ。たとえそうでも明かしちゃいけないんだろ。24年前にも言ったろ。」

セイラメールを打つがスマホを持っている手が動きにくい。膝の上に乗せて打っている。
英利華「手伝いましょうか?」
セイラ「看護婦さん!」
英利華「違います看護婦じゃ無いんです」
ファックスがなり総立ちの観衆にびっくりする局長と大臣。都議が取ってみると福祉工房の子供の送ってきた紙。点滅するメールランプに印刷のボタンを押すと


ファックス文面インサート
七党は認めない。
都議「(つぶやく)しちとう?」
立ち上がる大臣
大臣「何を認めないというのだ」
セイラがメールを打ち続ける
メールのランプの点滅。
ファックス文面
「七党は立候補を認めない」
周りを向く局長と大臣。

もとびびってふたり

それを英利華が見ている。
局長「セイラっ」
立ち止まるサンタクロース。
みんなの歌がなる。急に振り向くサンタクロース。ひげがはがれかかる。
セイラ「谷保君」
谷保「セイラっ」

セイラの回想。
セイラの母「あなたからいうことがあってはならない」
○ 報国寺やぐら(一年前)
言いかけた瞬間振り向いて谷保がバランスを崩しそうになる。左脇に突き刺さりそうな竹の切り株。
○ もどって(点火式)
セイラ「谷保君。あたし七党の名前を知っているのに」
和平のM「俺たちは会っちゃならないんだ」
セイラのM「私が別当代なの」
駆け寄れないセイラ。あおぞら裏に消えていく和平。
★★★★★ごめんなさい、しびれるって馬鹿にして
★★★★★★エリコ何してるの?

セイラ「私たち5年前にリス公園で会ってから一度も会えないの★★★★★★洞窟では顔を見ていない」
英利華「来週いなくなるって」
セイラ「12・7が何の因果かまた判決の日でそれまでに彼に七党の名を言わないと」
私を見ても何も言ってくれないのに私のことずっと面倒見てくれるなんて言ってくれるわけない。兄弟だと思ってるのに」
英利華「血型違うってこういうこと」

セイラ「駒沢のこと覚えてくれてたんだ」
私達会っちゃいけないのよね

★★★★★小道具★★★★★★共有 セイラと英利華と茨
局長と大臣が昔を思い出す
錦衣夜行じゃねーか

記者「これらの保健所の七人が地域包括センター長を兼ねているんです。介護と保健衛生は全く別物なはずなのですが」
大臣「だからなんだというのだ」
記者「老人たちを生かすも殺すもこの者たちの胸三寸ということですよ。この七人は健康と、介護の両方をマネージするところを取り仕切っているんです」
大臣「この七人ではない」
記者「これ以外はありませんよ。例の新米職員のPcのファイルは隅から隅まで見ましたよ」
大臣「一年かけてもわからんのか。兎に角違うのだ、もっと調べなおせ」
記者「…これですよ、あたってみましょう」
大臣「いいから調べなおせ」
記者「たった七人の老人の応援がなくったって…」
大臣「七人の応援なくてあの地を治めたものはない」
大臣のM「これじゃあねーんだよ」
司会「本日区長と都議の御招きに自治大臣がいらっしゃっております」
拍手がまばら
指示されないでなっても意味がない


ファストフード ウェンディーズ午前中日曜日
英利華一人シェイクを飲んでいる。
  けんエロの後の落ち込みレベル高くしていつもはこれくらいよりもっとすごいことでもくじけないのに茨のことでくじける
特に茨がエリコの歌う理由知らないのに来てること。

たたたたんと
英利華がなぞを解いた話と
いいとこと悪いとこ
 もうひとつのなぞ


 内科第一診察室(12月3日金曜日 朝)
英利華が誰もいないはずの診察室を覗くと、茨が外来ブースに腰を下ろしたとこ。
英利華「おはようございます。彼女は感染してたってことですか?」
茨 「20-30%は一過性の不顕性感染といって、症状の出ない感染らしいよ」
英利華「じゃあどうやって?」
茨 「ほとんどが血液媒介の水平感染だからあの傷だろ」
英利華「あの傷の時には逆に彼女から移してたんじゃないかって。そんなことあるんですか」
茨 「その傷の前にどんな感染機会があったのか知らないが、ウィルス量が上がってたら彼女の血液から感染はするよ」
検査課部長「おはようございます。mRNAマイナスでした」
利華「先週のセイラさん、HCV抗体がプラスなのにどうしてmRNA定量がマイナスなんですか?」
茨 「よく知ってるよなおかしいって。HCVの抗体は感染後は、年単位をかけて下がっていくことが多い。一方mRNAは現在のウィルス量をリアルタイムにあらわしている」
英利華「ということは?」
茨 「抗体があるのに、ウィルスがいないってことは一時的にウィルスが増殖し今は治癒してるってことだろう。自然治癒は稀ではないけど、彼女はラッキーだったね」
英利華「じゃあ、彼女は感染してたってこと?」
茨 「20-30%は一過性の不顕性感染といって、症状の出ない感染とされている」
英利華「じゃあ、いつどうやってかって不明ってこと?」
茨 「ほとんどが血液媒介の水平感染だからあの傷だろ」
英利華「あの傷の時には逆に彼女から移してたんじゃないかって。そんなことあるんですか」
茨 「その傷の前にどんな感染機会があったのか知らないが、ウィルス量が上がってたら彼女の血液から感染はするよ」
英利華「セイラさん自分が感染したことも罰があたったって。たとえ自分の肝炎が治ってウィルスがいなくなってたとしても一緒になれないって」
茨 「彼女、保健婦だから知ってるんだよ。HCVのタイプが日本人にはタイプ1が多くインターフェロン単独では効果が少なく併用療法によってsustained virus response(SVR)1が上昇していて48週のαインターフェロン+リバベン治療によってようやく50%以上のSVRを得ることができているんだって」
英利華「副作用は?」
茨 「ヘモグロビンの低下、血小板減少、そして何より催奇形があるんだ。避妊はしっかりしないと。あとは熱発と全身倦怠感と自殺企図です」
英利華のM「そんなー」
英利華「ずっとその副作用を背負うんですか」
茨 「治療期間だけだよ」
英利華「よかった」
茨 「彼女が言いたいのは、きっと、そんな危険が一時的とはいえある自分を、許して受け入れてくれって言うのは虫が良すぎるって思うってことだよ」
英利華「しびれは?」
茨 「安静が一番の治療だよ」
英利華「でた。あっ今受け付けに名前がのりました」
セイラが入ってくる。
茨 「ALT上昇の原因の一つと考えられるものに肝炎が考えられます。肝臓は新陳代謝して細胞は新しいものへと入れ替わる訳ですが通常はこの垢のような物質ALTは30以下であなたは39と軽度異常な訳でその原因を探っていたわけです。エコーでも正常。ALTか軽度上昇している以外所見がない。C型肝炎のmRNAは正常だから」
セイラ「mRNAが上昇してないのにHCV抗体が上がってるって?」
茨 「ウィルスは生存するために他の細胞に寄生するための細胞のmRNAを自分の都合のいいように書き換えるmRNAを作り続ける訳です。そのmRNAの量はウィルスの量に比例するんですよ。そして抗体も同じように比例するんですがこちらはウィルスが消滅しても低下するのに時間がかかる」
セイラ「じゃあ私の体にはC型肝炎のウィルスがいたってことですか?」
茨 「はい、しかし全く症状もないしALT上昇以外はγGPT、ZTT、TTT、ALP、CHEもい異常がない。あなたはALT正常無症候性キャリア―でもない、ただ不顕性感染があって治癒したということです」
セイラ「わたしはどうなるんでしょうか?」
茨 「ウィルスは消滅していますので異常はないです」

  思いつめたようなセイラ。
セイラ「この血型は確実ですか?」
茨 「ええ」
   ×   ×      
○ 検査結果インサート
血型A (+)
セイラ「この血液型私のですか?」
英利華「…?」
茨 「ええ?」
セイラ「血型が変わる事ってあるんでしょうか?」
茨 「ありえないですが、前回の検査が不正確ということはありますよ」
セイラ「学生のときの実習でもO型だったのに」
茨 「A型の反応が弱かったんでしょうか」
出て行くセイラ?
英利華「そんなことってあるんですか?」
茨 「血型はA,B二種類の抗原抗体反応によって判定するんだけれどAのみで凝集したらA型。A、Bのみで凝集したらB、両方ならAB、何もないならO型ってことになるんだけれど…」
英利華のM「じゃあこの場合はA型の反応が弱かったのを見落としてO型にしてたってことなのね」
茨 「俺も学生のときずーとAだと思って違ってたのがわかってショックだった。それっきり血型占いは信用しないことにしてるんだ」
英利華のM「へー先生も血型占い気にしてたときがあったんだ。きっとAB型よね」

茨の解決
茨の解決
茨の解決もっと複線はれ
茨の解決
茨の解決
茨の解決
茨の解決
茨の解決
○ 第一診察室午後
茨と英利華
英利華「のろいの痺れが取れないと二人は会えないって」
茨 「のろいかどうか走らないがもう痺れはおこらないと思うよ」
英利華「?」
茨 「筋電図では感覚神経の伝達は回復しているようで左右差がないよ」
英利華「だって一週間前は痺れたって」
茨 「彼女看護婦で安静にしたんじゃないのかな」
英利華「ええっ?そういえば点火式のときも脱力してからずいぶんして痺れたって」
茨 「普通は痺れて脱力だけど運動神経は回復していなかったんでしょう。感覚神経が回復過程でまた症状が出たのさ」
  セイラが入ってくる。
セイラ「右手のしびれはもうないのですが」
茨 「今日やってもらった筋電図では感覚神経のほうでは伝道速度が回復しています。(左右差末梢との比較で)脱力はまだあるでしょうがもう感覚障害はないでしょう」
セイラ「もう痺れはないんですか?」
茨 「重いものを持つことが原因だとすると、もうないはずですよ」
セイラのM「安静にしてただけなのにもういいのなんて。七党の掟じゃ無いっての?」
英利華「(血型もOKこれは知らない英利華は)のろいが取れたなら会えばいいだけね」

調べてみましたが3ヶ月以内にフルリカバーしてますよ


茨 「ただあの傷は一年前だそうですが?」
セイラ「ほかに感染の機会はありますか?」
茨 「原因は50%の場合は不明といわれていますが、針刺しが感染の原因としても3%といわれてます」
セイラ「実は去年の7月に針刺しして、十一月に傷を負ってるんです」
茨 「そのときなら移してる可能性はありますね」
セイラ「その人行方がわからないんです」

○ 内科第一診察室(12月3日土曜日)
  セイラと英利華。
セイラ「その人行方がわからないんです」
最後の一枚のパンフレットを出して説明する英利華。。
英利華「土曜日に点火式で探してた人?」
セイラ「ええ。明日のキャロルで何とか探して肝炎のことだけは言わなくちゃ。でもわたしたちもう会ってもどうにもないんです。会ってはいけないって。呪われているんです」
英利華「肝炎は治ってるって茨先生もおっしゃってたんじゃないですか」
セイラ「看護婦さん、もし自分が結婚してもいいって思っている人が肝炎だったらどうしますか?看護婦さんは結婚する?いえ、じゃあたとえば看護婦さんが肝炎だったとして好きな人と結婚できますか?たとえ自分の肝炎が治ってウィルスがいなくなってたとしても」
英利華のM「それはそうだけど…でもそんなこと言ったら世間の肝炎の人は結婚できなくなっちゃうじゃないの」
セイラ「肝炎だって知らせるためにも私は手がしびれてもなんだろうがエリコさんの代わりにキーボードを引き続けるしかない」
英利華「えー、肝炎による倦怠感と胸郭出口の合併ってこと?先生がいつも言ってる一元的になっちゃったじゃない」

セイラと茨が帰る。英利華も帰り支度のところ。
エリコがいる。
エリコ「日曜日歌うって言ってください」
英利華のM「えっ」
エリコ「一曲だけですけど」
英利華のM「たったそれだけ」
エリコ「谷保さんも来るって。7日に判決が出て。子供にも言われてたし来てって。セイラさんて言う女の人がいるかもしれないからやめようかって」
英利華のM「そんなのこっそり来てるに決まってるでしょ」
英利華「そんなのあなたが二人に出てくるようセッティングしてあげればいいんでしょ」
エリコ「谷保さんは出てこないわよ」
英利華「私プライベートには行きません」
エリコ「私とてもじゃ無いけど障害児と一緒に障害恋人の面倒は見られないのよ」
英利華「茨先生に直接お願いしないんですか?まだ間に合うわよ」
エリコ「意地悪ね」






○  O病院脇 廊下 (12月4日 土曜日夕)
事務係の女子職員が数人サンタクロースの格好で話しながら歩いている
英利華が婦長に声をかける。
英利華「…婦長さん、どうして茨先生はエリコさんの来る点火式には行くのかなあ」
婦長「彼女痙攣止めの薬飲んでたんじゃない?痙攣発作は水泳や歌やなどの過呼吸では誘発されやすいのよ」
英利華「私あんなに目立つ娘見たの初めてです」
婦長のM「へー。ライバル現るね。いいとこ見せたら」
婦長「今夜来るわよ。あなたもいらっしゃい」
英利華「だれが?」
婦長「茨先生よ」
婦長「青木にも言っといたげるから練習して
きなさい」



○ 駒沢リス公園に向かう道路上
知らない間に村上に引かれ、公園にむかっている英利華。
リードを振り切りリス公園に走る村上。豚にじゃれ付く。
茨この前ブイトーニに行こうって誘ってくれたっきり。ここまできてっるくせに。

英利華「じゃーん、コンフォートイェ」
誰もいない夕暮れの公園
英利華「だーれもいないじゃん」
 村上が走り去って陸橋の上の人影に向かって突進していく。

○ 駒沢リス公園 記念塔の見える芝生
茨が駐車場に車を止めると走ってきて陸橋の上からリス公園をみる。
茨 「今もきっと点火式にいるんだからこんなとこにいるわけないのに」
携帯を取り出して番号を探ってやめる。心拍数が上がる。
飛び掛る犬に携帯を落とす。橋の下でキャッチする英利華。
英利華「センセ」
覗き込むとニットのワンピの英利華が橋の下に現れて見上げて微笑んでいる。
茨 「みゅ、加藤さん」
英利華のM「先生、★★★★★★ハレルヤで会えたって聞いてたの?」
階段を陸橋に駆け上がってくる英利華。
英利華「ハレルヤのこと聞いたんですか?」
茨 「あ、ああ、加藤さんも?」
英利華「うん」
言葉のない二人。視線をそらせている。
英利華のM「先生会いたい人に会えるって…聞いてたんだよね」
  英利華も少し恥ずかしい顔。
英利華のM「先生も聞いてたんだ。えーこれって本当にハレルヤの秘密の力じゃない」

二人ラブラブ
この後急にだめだめ
英利華「でもせんせ、どーして来てたんですか?」
英利華のM「女神像のとこにいたの?」
茨のM「どうしたのいつものみゅうちゃんらしくない」
茨 「藤原さんのこと?」
英利華「先生はプライベートには立ち入らないんじゃないんですか?」
茨 「どうしてそんなこと聞くの」
英利華「だって…」
英利華のM「だってそれで私は、いつも一人で頑張ってきたんだから」
茨 「?」
英利華「昨日は行かないって言ってて」
茨 「プライベートには立ち入らないって言ったけど、点火式には行かないなんて言ってないよ」
英利華「そんな屁理屈」
  二人のやりとりに村上はあきれて犬も食わぬ顔。
英利華「さよならっ。おいで、村上っ」
犬を引いて走り去る英利華。


○  英利華の自宅 (12月4日 土曜日夕)
急いで階段を駆け上がりワンピースを出す英利華。居間を通り過ぎようとすると
久美子「みゅうちゃん!みっくん帰ってるの?」
英利華「ううん、これから高輪ホテルで病院の忘年会」
久美子「へーそのカッコ、茨先生来るんだ」
英利華「うん…(恥ずかしそうに)いってきます」
久美子「ちょっと待って」
久美子が巻き髪を始める。
英利華「遅れちゃうよ」
久美子「こういうときは女の子は遅れてもいいのよ」
ほんの二三巻きでコロネが出来上がり
英利華「こんなの恥ずかしいよ」
久美子「みゅうちゃんこそみっくんのために買ったワンピ着てるんじゃない。さあ送ってってあげる」






○  高輪ホテル 宴会脇 廊下 (12月4日 土曜日夜)
急いで階段を駆け上がる茨
カフェエーデルワイスの廊下横で英利華のミニサンタの後姿らしきものがチラッと目に入る。駆け寄ろうかと迷っているとアキがミニサンタ姿で後ろから
アキ「茨先生、遅かったですね。私たちの出し物終わっちゃいましたよ」
同じく余興が終わって着替えると急いで出て行く英利華。ハレルヤのかかっているラウンジ。婦長が声を掛ける。
婦長「私感染症対策委員だったの」
英利華「?」
婦長「茨先生が針刺し事故にあったとき」
音楽を聴いていてとうとう切り出し
婦長「あなたは知りたいはずよね。茨先生には誰にも言うなって止められてはいないけれど。誰にも、それこそ谷先生にも言ってないみたいだけれど」
英利華「どうして?」
婦長「あんたになら知ってもらいたいんじゃないのかしら。それに、あなたなら誰にも言わないわよね」
英利華「…」
婦長「聞いたって教えてくれないわよ。藤原さんの手術のとき茨先生が二度目の針刺しで採血して肝炎てわかったのよ針刺しの後に肝炎を発症したのよ。それで茨先生脳外科をやめたのよ」
ハレルヤにあわせ情景のみ 

○ インサート 一年前の大学病院城南本院
特にストレッチャーの柵についた中心に茨の血液の指紋
点火に茨の顔を思い浮かべる。

○ インサート 茨の白衣姿の顔(想像)
婦長「そのときのc型肝炎の患者はいなくって原因不明だったの。DNAの解析したり感染経路特定しないって。きっと茨先生には経路にお心当たりがおありだったのね。もしわかったら誰かが悔やむだろうって思ったのねきっと。だいぶ谷先生落ち込んでたから。だから公式には針事故で感染になったことになってないのよ」
英利華「じゃあ、茨が来る理由は?」
婦長「痙攣発作は二年間なければひとまず安心て言われてるのよ」
英利華「どうしてエリコさんはこだわるのかしら」
婦長「二度目の針刺しのときエリコさんにも茨先生の血液がついたかもしれないから負い目があるのかしら。もう検査でとっくにマイナスなのに」
英利華「…」
婦長「それともエリコさんがするのはよっぽどだって思ってるのかしら。普通は茨先生だってそんなのほっとくのに」
英利華のM「セイラさんのためよね。やっぱりプライベートなんかじゃないんじゃない。谷先生知らないくせに★★★★★谷先生は知ってるはずだ。てんかんのことだって★」

★★★★★★行くかもって茨に言われてきっと来ると思って英利華は待っている。それを遠めで英利華より早く発見してコロネじゃんと思って見入ってしまう茨。
アキやそのほかの職員たちにのまれてしまい会場にまぎれていく英利華。アンコールの声とともにミニワンピのままのアキが踊りだして人垣ができている。英利華も人垣の中に押されて出て行く。
司会「続きましては余興でございます。ブービーの異次元コントでお楽しみください」
一瞬で人々の目が舞台に向く。どんどん集っていく。人を探しているのでそのまま目だって取り残される英利華と茨。人の輪に離れた二人。探しあっていたのにお互い気づいた様子。英利華が思わず手で体の前を隠すよう。
茨のM「うっ、巻き髪!」
英利華「せんせ…ごめんなさい私婦長さんに聞いたんです。私一瞬でも先生のこと疑ってたんです」
茨のM「だめだ、もう」
英利華の言葉は耳に入らず。
茨が手を引いていく。
   ×   ×   ×
ラウンジに向かう途中にクリスマスツリーが見えて外に出られるか、手動のドアが開く。
出る茨のひじに少し触れるようについていく。ついて芝生の上に出て見上げるプールの横のツリー。芝生の上にサンダルを脱いで入っていくとツリーの奥の小さい山には東屋にテラスがあって二人だけ座る。月光の写る明かりの消えたプール。異常に暖かい夜だがさすがに縮こまる英利華。
茨のM「そりゃそのカッコじゃあ寒いだろ」
上着をかける茨の左手に自然に力がはいる。少しだけ首を傾け体をゆだねる英利華。
茨のM「俺は肝炎を患ったばかりで、しかも一回りも年上なんだ」
茨の鼻先にかかる英利華の髪の毛を掻き分ける茨。
英利華「せんせ…わたし…先生が肝炎だって…」
辺縁系を直撃されてわれに返った茨は英利華から上着を剥ぎ取ると立ち去ってしまう。
茨 「あったかいところに戻ろう」



城南病院(12月6日)
茨と谷。方に筋注する婦長。
谷「すみません」
茨 「いいって」
婦長「御熱が出る方がおりますので」
茨 「明日はバイトだから大丈夫ですよ」


片瀬山脳神経外科病院(12月6日)
明け方抗体の常勤医師がやってくる。
茨 「特に以上ございませんでしたのでお先に失礼いたします」
交代の常勤医師「sぽれではおき小つけて一例救急車でやってくる
級ストレッチャーの横にあかい色の切れがあり帰り際の茨がストレッチャーの邪魔だろうとどかす。全くy気付かない茨 。だがその布は七党の切れでストレッチャーに寝ているのはセイラ。
何気に手を触れる茨。
ストレッチャーに残る血痕のついた指紋。
この状態は読者の見知っていることとすること。
○ 城南病院(同朝7AM)
常勤医師が診察している。救急車の音。帰ろうとする茨。運び込まれるストレッチャーのためにセイラのストレッチャーをpどかそうと赤い布に触る。
ストレッチャーのハンドルに茨の指紋。





タブなれと茨が思うことこれが重要である。
茨は血がハンドルについたことで判るのみ」


★★★★★以下
①えろおやじ
②おれがいねーだろ
③臣のしくじり 臣の視点からフラグ立てるとこ入れて
母から言われる 言ってはいけないと


をまとめるように


東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
役人選挙部選挙管理課の大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる。
局長「自治省のお方のご巡幸だ」
急いで用意された席にお茶が運ばれる。準備に出て行く選管の職員。
局長と二人きりになった。
ファックスが音を立てる。
大臣「ファックスですよ」
わかっていても大臣を無視して出ようとしない局長。大臣がしぶしぶ行ってみる。
大臣がぼーっと立っている。急に静かになったのを見て局長。
局長「どうしました?」
大臣「おやかた様が死んだ。局長どうする?
あんたは七党じゃないのか?」
局長「俺は七党じゃ無い。どうやって七党に連絡をとったら良いのかも知らないし、
第一、もしそうだとしても七党は御屋方様以外に正体を明かさんのだそうだぞ」
大臣「七党は御屋方様からの指名のあったものを長として支持するのみ。七党の賛同を得たもののみが御屋方様になれる。七党御互いも知らんし、七党が誰かは御屋方様しか知らん。七党は新しい御屋方様がどうやって七党の名を知るのかも知らん」
局長「そんなもの勝手に御屋方様が次の御屋方様と見込んだものに教えるだろう」
大臣「それでは七党は納得せん。天神様はなるものをなるべくして指名するはずなのだ」
局長「なるべくして指名するなら俺たちがどうあがいたってなるべくしてなるものしかなれなかろう」
大臣「御屋方様は直接次の御屋方様に七党の名を言ってはならんのだから、弟だって急死だから知らないはずだ。どうしたらいいのだ。このままだと今度の市長はおれの同級生のあほだぞ」
局長「弟がなるとは限らん。亡くなられた御屋方様は12月の7日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を聞いたそうだ」
★★★★★★七党は一人は名が動くのであるべきようはは、やめて
北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御屋方様が天神様の崖を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
前市長「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。靴を脱いではだしで立て」
市長は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
土生、。。。(大臣の名は言わない)
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。
(本当はこれは作り話で実際は別当代を選んだもののみ知る)


○ (もどって)東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
大臣が呆然としている。
大臣「俺たちに一番早く知らせたのがその知らせではないのか。頼む他から知れるまであいつには黙っていてくれ」
局長「そんなことしたってほんの数時間のこ
 とだぞ。その間にあんたに何ができるのか」
大臣「…」
区長「御静聴ありがとうございました」
前市長「引き続きまして幹事長の御到着次第、応援の演説をさせていただきます」
司会が終わって前市長が入ってくる
前市長「いやー、早く来やがれってんだ寒いんだから。半年先の参院選挙と同日選挙にしようって言うのは聞いたことないよ。いくら粘ったって執行部はそんなばくち承服せんぞ」
外に丸聞こえ
選挙員「マイクが入ってますよ!」
神妙な顔つきの二人に
前市長「?」
目配せする大臣を尻目に
局長「御屋方様が亡くなったそうです」
大臣「局長!」
前市長「そうか。京子さんを呼んでくれ」
局長「は?」
マイクをはずそうとする選挙員。京子が青白い顔で入ってくる。局長と、大臣以外にも人が集っている。選挙員を気にせず立ち上がる前市長。
前市長「京子さん、兄貴が死んだそうだ。これからは俺にすべて面倒を見させてくれ」
ざわつく外。詰め寄る局長。マイクが無指向性で声を拾ってしまう。
局長「何をみんなの前で。奥さんはどうなさるんで(大臣を指して)これは独身ですからこいつでは」
野次馬が殺到する。
大臣のM「バカな。いくら京子と一緒になれるからって、だんなの死んだ妾を妻にはできん」
総立ちの野次馬がテントの周りに集っている
あわててピンマイクをはずす選挙員。
京子「本当に私でいいんですか」
前市長「ああ、京子さんの面倒は俺が一生掛けてみる」
拍手と歓声の聴衆に苦々しい顔の大臣。
大臣「ばかめ。お前は女にうつつを抜かしてろ」

葬式(選挙戦24年前)
葬式の香典返しにしては大きな封筒を開けてみる大臣。
前市長「谷保臙脂を送り届けるよう」

東京都北多摩市選挙(選挙戦24年前)
市長選出馬出陣式谷保臙脂七本を首から下げる今の市長。京子が応援の司会をしている。
局長「お前は御屋方様になれないが、役人で出世すればいいじゃ無いか」
(まるで七党の権利をしくじったことと、京子も手に入れられなかったなといわれている様子)










北多摩市 選挙事務所(日替わり朝)
  セイラに負けず劣らずの働きの和平。二人の周りには活気がある。
遠眼で見ている市長、局長。
局長「セイラですよ」
市長「…」
局長「やっぱり会わせちゃまずかったですよ。あの二人は引き合うんです。ほら悲しいぐらいにお似合いだ。」
市長「…」
局長「しかし、まさかセイラが和平さんの心を動かしてくれたとは」
市長のM「セイラが次の別当代だろう」





北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  集ってくる人ごみの中で探している和平が荷造りをしている局長に話しかける。ギリギリの選挙状況のテレビ。
局長「もう帰しましたよ」
和平「?どうしたの?」
局長「負けたら一斉摘発でここにはいられないんですよ。あなたは知らないかもしれないが私にとってはいつものことです。セイラを探してるんなら帰しましたよ」
驚いて振り向き、事務所を出ようと人ごみを掻き分けようとする和平に声をかける局長。
局長「結果、見届けてってくださいよ。千二百票差で勝ったはずですが、選挙は何が起こるかわからないんだ」
和平のM「千二百じゃなくてあと二十票寝返らせたから千二百四十票の差で勝ったよ」
  出て行く和平。当確が出る画面。見つめる局長。
  事務所を出たところで老人が声を掛ける。背広にネクタイ。
老人「おい」
谷保のM「うっ、タカリ屋のくそ爺。今急いでるんだからよ」
老人「一寸、来い。覚えてろって言ったろ」
明かりの射す物陰で人気のないのを確認すると臙脂のタスキ様の布を取り出す老人。
谷保のM「おい、ジジイ、年寄りのクセにやろうってえのかよ」
老人「これは生臙脂(しょうえんじ)、谷保生臙脂(しょうえんじ)といって江戸時代以前に堀越公方という京都から来た関東将軍が管領の扇ガ谷上杉氏とその配下の谷保党に証として与えたしるしもので、それを7つに分けて七党の七人が持ってるものです」
タイピンを指に刺す。にじんだ血が布の端の臙脂の部分に落ちるが薄い臙脂なのに見分けがつかずシミにならない。
老人「もともとスペインから京都に伝わったこの赤い布はメキシコの虫コチニールによる染料による臙脂のみが血と同じで、アジアなどの虫ケルメスのものでは血が見えてしまいます」
谷保のM「なにやってんだジジイ?」
老人「谷保七党の七人はどんなことがあっても党首以外に身分を明かせません」★★★★★★私らはお屋方様以外にはどんなことがあっても身分を明かせません★★★★★★
谷保「どうしておれに」
老人「今回は本当によくがんばりなすった。あんたは確かに先代の息子さんだ。私はあんたがおやかた様になる次の選挙までは生きちゃいねえでしょうこの年だ。ここんとこのあんたを見ていて、ど
うしてもエロ爺じゃなく、七党として御屋形さまに会っときたかったんだ」
谷保のM「じゃああん時は引きとめようとわざとだってえのか」
老人「七党は守る親方様を。それだけ覚えておいてください」
和平「いまどきそんなことが」
老人「何があって」
和平「それに誰をおいかけろって?」
老人「。さあ、早く追いかけなさい」

一度だけ手を握ると事務所の人ごみの中に紛れていく老人。万歳の声の中立ち尽くす谷保。

★★★★★おれじゃあねーだろ

○ 点火式(11月28日土曜日4:30PM)
ロータリー中央部にステージ仮設され、交番前にテントが張られイスが並べられている。区長、区選出の都議がいるところに記者を伴って大臣が来る。
記者「これらの保健所の七人が地域包括センター長を兼ねているんです。介護と保健衛生は全く別物なはずなのですが」
大臣「だからなんだというのだ」
記者「老人たちを生かすも殺すもこの者たちの胸三寸ということですよ。この七人は健康と、介護の両方をマネージするところを取り仕切っているんです」
大臣「この七人ではない」
記者「これ以外はありませんよ。例の新米職員もこの七支所が常に健康管理職員のリストに入っているといってます」
大臣「兎に角違うのだ、もっと調べなおせ」
記者「…これですよ、あたってみましょう」
大臣「いいから調べなおせ」
記者「たった七人の老人の応援がなくったって…」
大臣「七人の応援なくてあの地を治めたものはない」
大臣のM「これじゃあねーんだよ。俺の名が入ってないんだ」

まばらな拍手しか聞こえてこない」
大臣のM「七人に支持されないで市長になったとしてもまばらな拍手しか聞こえてこない」
媚びへつらう様な都議。下にもおかぬ様子


子供たちのハレルヤが始まる。しぶしぶ来ている局長。
局長「あなたが降りてくれるとは大喜びだ。若いあなたがいる限り永遠に道はなかったのに。下司野郎だあの都議は。あいつが代議士になれるんだからな。やつは大喜びでしょう」
大臣「局長、あんた、高裁の判決が出次第、選挙戦を始めるのだが、たのむ!七人の名を教えてくれあんた七党なんだろう」
局長「あんた気は確かか?本当に親方様に取って代わって市長になろうってえのか。それに、俺だってまだ無罪かどうかわからんのだ。選挙違反は無罪率が他の犯罪より高いが。俺だけ無罪で親方様が有罪ってことはあるまい。24年前ここで言ったように俺は七党じゃない」
局長「セイラは自分が選挙違反の情報を撃ったと思って行方知れず」★シャレードで言うチャンス。
臣「七党の自分が唯一知ってる七党を売ってまでなりたいのだ」
局長「エロ爺が有罪となると私も、和平さんも親方様にも連座でだめでしょう」
★以上点一で

子供たちのハレルヤ。」
終わると現れたサンタクロースにまとわりつく子供たち。
子供たち「おにーちゃんありがとう今日まで。また必ず戻ってきてね来週も」
あまりにもかわいい子供たちの声に盛大な拍手。
見栄えのいい若者に拍手と観衆の起立と子供のハレルーヤ
セイラ「谷保君」
谷保「セイラ」
和平君
和平のM「俺たちは会っちゃならないんだ」
お姉さん(メイド姿)セイラのM「私が別当代なの」
消えようとする和平
小道具登場とセイラが説明するこの状況。共有する今までの事情事情事情確信確信確信核心。それで出てくる症状。症状が良くならないと解決できない。(症状が良くなって思わずできるようになった。良かった良かったそれもできるようになって)みんな。享有
セイラ「
エリコとセイラと英利華
見とれる観衆と茨。




「錦衣夜行じゃねえか」
サンタクロースにまとわりつく子供たちがまるで絵のようである。
エリコの歌う声とその美しさ。子供たちのハレルヤに思わず立ち上がる観衆たち。
子供たちの引っ張りで髭が取れる、
堂してっ子にいるんだ
公判中であづけてボランティアさせてたんだ
あんたこそ俺を呼んだんだろう公判中なのに

だからこそ大勢の元で合うようにしたのだ
ここなら局長あんたは昔のよしみで来た事になる

立ち上がるのを見て
やはり和平さんは人を立ち上がらせる
なあそうだろう。ファックスがなる。あの時も


どうしてここにいるんだ★★★★★★和平に小道具★★★★★★
区長に頼んでただけだ
局長のM「人をひきつけるのさやっぱり」
引き続いて盛大な拍手
唇をかみ締める大臣

★★★★★小道具★★★★★★共有 セイラと英利華と茨
局長と大臣が昔を思い出す
錦衣夜行じゃねーか

大臣「あと一週間だ。七日までになんとしても探し出せ」
セイラ「七日って…」
局長「錦衣夜行じゃねえか」

立ち上がるのを見て
局長「やはり和平さんは人を立ち上がらせる
なあそうだろう」
交番のファックスがなる
。あの時も
局長のM「人をひきつけるのさやっぱり」
引き続いて盛大な拍手
唇をかみ締める大臣
局長「あんたこの期に及んで、地元の拍手のない代議士より、七党や故郷に温かく迎えられる市長になりたいってえのか。まるで中国の昔の礎の小人の様だ。錦衣夜行じゃねえか。お前は一生陣笠がお似合いだ。御屋形様の器じゃない」
みっともない。見とうもないv



点火式(現在)
大臣が城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる
局長の前で臣の見せる錦衣夜行
都議に這いつくばらせて勇退するようにしているがその本心は錦衣夜行であると局長が見破る動作(ファックスのこととか24年前の点火式を思い出させること24年前に掛けること小道具とかも使ってよい)
市長のM「セイラが次の別当代だろう」
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」
局長「大臣だって、七党の賛成がないかぎり
おやかた様にはなれないんだ。あいつは教師のせがれで勉強ができただけで、小役人から陣笠になった。自治大臣からソーリになったものなんかいねーんだ」
どうして市長なんかになりたがるのか
一生陣笠よりは故郷で親方様とあがめられ死ぬほうがいい。
局長「それじゃあまさに錦を衣て昼行くじゃねえか衣錦夜行」


市長のM「セイラが次の別当代だろう」
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」

○ 点火式・東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)(24年前)
28歳の今市、臣(すでに七)。50歳の局長(七じゃない)、24歳の京子(別当代)。
臣の右手にはファックス(だめだろ★★★★★★)。区長選挙の応援に来ている京子と局長。
役人選挙部選挙管理課の大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる。
局長「自治省のお方のご巡幸だ」
急いで用意された席にお茶が運ばれる。準備に出て行く選管の職員。
局長と二人きりになった。
ファックスが音を立てる。
大臣「ファックスですよ」
わかっていても大臣を無視して出ようとしない局長。大臣がしぶしぶ行ってみる。
大臣がぼーっと立っている。急に静かになったのを見て局長。
局長「どうしました?」
大臣「おやかた様が死んだ。局長どうする?
あんたは七党じゃないのか?」
局長「俺は七党じゃ無い。どうやって七党に連絡をとったら良いのかも知らないし、
第一、七党は御屋方様以外に正体を明かさんのだそうだぞ」
大臣「七党は公方様の指名のあったものを支持するのみで、七党の賛同を得たもののみが御屋方様になれる。弟だって急死だから知らないはずだ。どうしたらいいのだ」
局長「天神様はなるものをなるべくして指名するはずだ。俺たちがどうあがいたってなるべくしてなるものしかなれなかろう」
大臣「このままだと今度の市長はおれの同級生のあほだぞ」
局長「亡くなられた御屋方様は12月の3日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を聞いたそうだ」

北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御屋方様が天神様の崖を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
前市長「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。靴を脱いではだしで立て」
市長は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
土生、。。。(大臣の名は言わない)
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。
(本当はこれは作り話で実際は別当代を選んだもののみ知る)


○ (もどって)東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
大臣が呆然としている。
大臣「俺たちに一番早く知らせたのがその知らせではないのか。頼む他から知れるまであいつには黙っていてくれ」
局長「そんなことしたってほんの数時間のこ
 とだぞ。その間にあんたに何ができるのか」
大臣「…」
前市長が入ってくる
前市長「京子さんの声は人をひきつけるな(いらねえか)」
神妙な顔つきの二人に
前市長「?」
目配せする大臣を尻目に
局長「御屋方様が亡くなったそうです」
前市長「そうか。肝臓か?京子さんを呼んでくれ」
局長「は?」
   ×   ×   ×
京子が青白い顔で入ってくる。局長と、大臣以外にも人が集っている
前市長「京子さん、兄貴が死んだそうだ。これからは俺にすべて面倒を見させてくれ」
局長「何をみんなの前で。奥さんはどうなさるんで(大臣を指して)これは独身ですからこいつでは」
大臣のM「バカな。いくら京子と一緒になれるからって旦那の死んだ妾を妻にはできん」

葬式(選挙戦24年前)
葬式の香典返しにしては大きな封筒を開けてみる大臣。
前市長「谷保臙脂を送り届けるよう」

東京都北多摩市選挙(選挙戦24年前)
市長選出馬出陣式谷保臙脂七本を首から下げる今の市長。京子が応援の司会をしている。
局長「お前は御屋方様になれないが、役人で出世すればいいじゃ無いか」
(まるで七党の権利をしくじったことと、京子も手に入れられなかったなといわれている様子)


○ 直会(5月1日 金曜日)
十一面観音堂
セイラと母親
赤い布を渡す掃除婦。
セイラ「?」
掃除婦「市長が私に言ったわ。別当代を譲るようにと」
掃除婦「あなたを含めこの7人の名前こそ別当代の証。土生、波多の…。これはあなたから誘うようなことがあってはならない。あなたが七人の名を言えばそのものは七党から手助けを受けて御屋方様になることができるわ」
あるべきようわ。阿佐美。留水。土生辺。幾田。夜久。宇賀神。和田。武家の力を確立させた執権泰時様からずっと七党がある。


○ 鎌倉街道
ひたすら南に行くセイラ
セイラ「私の罪は許されるのかしら」


○ 報国寺洞窟前
明けがたの光は全く差し込まず、暗いうちについてしまうセイラ。一人の人影があって、遠く遠くから見ているとろうそくをともして拝み始めたところ。人影が見慣れたものでセイラにはすぐに和平とわかる。
セイラ「谷保君」
谷保「セイラ」
セイラのM「私が別当代なの」
谷保のM「いまさらどうして出頭する直前に会うのだ」
谷保「これから出頭するんだ」
谷保「俺たち会っちゃいけないんだ血型が同じだろう」
セイラ「私が密告したの」
谷保「関係ないさ」
セイラのM「私が別当代なの」
セイラ「私が…」
いいかけるせいら。
振り向く谷保の手に渡ろうとする赤い布。
防ごうとするセイラの首に巻きつく赤い布。傷になってしまう。

いる。ひたすら南に行くセイラ



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭出頭

面接に逃げるとこ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




これによって

○ 英利華の家、居間(12月5日 日曜日朝明け方)
雪が降り出しそうな庭。ソファに寝転んでいる英利華。
母「みゅう、お行儀悪いわよ。ごろごろしてないで雪の降る前に村上のお散歩してあげて」
英利華「はーい。茨先生、谷先生に針刺しで感染したって黙ってて、自分は肝炎になっちゃってるのに…」
英利華「48週ってまだ先生インターフェロン終わってないんじゃないの。それでもいいのに」

○ 天神様境内、(12月6日 日曜日明け方)
雨交じりの雪が降っている。崖下の泥のぬかるみに震えて立っている大臣。

大臣回想

局長「亡くなられた御屋方様は12月の7日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を聞いたそうだ」
大臣「どうしてその日を覚えているのだ

大臣「なんでその日なのだ」
局長「知らん」


北多摩市 図書館
  一人図書館で調べている大臣。
大臣「1234…7」
書籍インサート
平治物語源氏揃え
武蔵の国 1長井実盛
2岡部忠澄
3猪俣範綱
4平山季重
5金子家忠
6足立遠元
       7熊谷直実
大臣「熊谷…!ちっ!」
  首を振り本を閉じるととさらに調べる大臣
報国寺縁起
1438年12月7日関東公方嫡子義久は十歳でありながら仏前に念仏を十遍お唱えになり左のわき腹に刀を自ら突き立てその上に倒れて果てた。 討手として参上した人々は、一同感じ入り、
討手「あっぱれ武門の棟梁ともおなりになれる御器であった」
と、惜しまない者はいなかった。
袖を顔に押し当てて、涙を流しながら戻って来た。

○ 天神様境内、(12月6日 日曜日明け方)
雨交じりの雪が降っている。崖下の泥のぬかるみに震えて立っている大臣。

北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御屋方様が天神様の崖を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
前市長「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。靴を脱いではだしで立て」
市長は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
土生、。。。(大臣の名は言わない)
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。
(本当はこれは作り話で実際は別当代を選んだもののみ知る)


大臣「なぜ現れない」
回想
神様「靴を脱いではだしで立て」
大臣「公方様お許しください」
靴を脱ぐ大臣。
雪の中で裸足で立つ大臣。記者が現れる。
記者「大臣、こんなところに。至急官舎に戻っていただきたいと。もう一週間」
大臣「どうした?」
記者「(緊急閣議が招集される模様です)昨夜からの大雪によって一週間持ちこたえていた日本海側の交通網と、東海地方の交通網の寸断で自治大臣と通産大臣、建設大臣に招集が掛かる模様です。首相より遅く官邸に入るわけには行きません。官房長官は箱根の山から帰って来られないんです」
大臣「箱根に行った官房長官など聞いたことがないぞ。とにかく、今日でなくてはならん」
記者「?」
大臣のM「鎌倉の報国寺で別当が自害した日なのだ。前の市長もおそらくこの日に会っている。さもなくば、今度の市長はおれの同級生のあほだ」

○ 英利華の家、居間(12月5日 日曜日夕)
雪が降っている。英利華と母。
テレビニュース
アナウンサー「地球温暖化の叫ばれる中1987年の12月6日以来一日早い積雪となりました。初雪の記録は明治33年の11月17日とのことです。官房長官が箱根からかえって来ないまま自治大臣と官房長官抜きの閣議が招集されています」
外を見ている英利華。
母「積もりそうな勢いよ」
石油ストーブに当たる。
母「駅前のロータリーのキャロル大変ね。。いよいよ今年も終わりね。」
英利華「人は出ていた?」
母「ううん、全然よ」
母「ここには人間の内から善なる行為へとうながす息吹に満ちているのよ」

○英利華回想(一昨日)
エリコ「もし自分が結婚してもいいって思っている人が肝炎だったらどうしますか?あなたは結婚する?いえ、じゃあたとえばあなたが肝炎だったとして好きな人と結婚できますか?たとえ肝炎が治ってウィルスがいなくなったとしても」

○英利華回想終わり
英利華「そうか、そうなんだ…ちょっと行ってくる」
英利華「駅に行ってくるわ」

○ 自由通り、英利華

スノーブーツ、ダッフルコートで雪の中を早足で行く英利華。
英利華「そうか、そうなんだ…」

○ 英利華回想
エリコ「あなたが肝炎だったとして好きな人と結婚できます?たとえ肝炎が治ってウィルスがいなくなったとしても」
英利華「…」

○英利華回想終わり
英英利華「先生、私だって、先生が肝炎だろうが気にしないのに」★★★★★★これがおかしいのは英利華が自分のことを茨が好きとしっとぃルカら

○英利華回想終わり
英利華「セイラさん。きっと来ているわ。絶対いるに決まってる」



○ 英利華の家、居間(12月5日 日曜日夕)
雪英利華一人。
英利華「なんなのよ茨に加えてエリコさんまで。私にどーしろってえの。プライベートに電話番号使うな、勝手に電話したらって茨がいうし」

○ 英利華の回想(一昨日)
雪茨 「来てるに決まってるよ」
英利華「じゃいいじゃ無い何もしなくって」
英利華が電話するが留守電。
英利華「出るわけないか。でも留守電入れたからいいよね」
英利華「すぐ聞いてくれるかな?」

セは後でだが聞く

?」


○ 自由が丘駅(夕方17:30)
ロータリーは歩行者天国が解除されていないのでタクシーがいないのにタクシー待ちの人であふれているタクシー乗り場。
駅員「遅れておりました大井町線もこれにて一時運休となります」
足止めを食ってるチャラ男「げげ、大井町線も止まっちゃったぜ」
ついたばかりの大井町線。あふれ出てくる人にまぎれて谷保も降りてくる。局長と大臣。局長が気付いてこっそりと近寄る。
局長「現れましたか。烏帽子は。この中から探せっていったって無理でしょ。谷保さんは来ませんよ。来てたって人ごみで判らないでしょ」
大臣「前の市長はここで聴いたとしか考えられん。その後葬式までべったり張り付いていたのだから」
青空に隠れるように見ているセイラ。
先に大臣が見つけて谷保に近づく。
大臣「ちっ、来やがった」
大臣が近づき
大臣「俺は貴様たちを許さん。京子をあんなにしやがって(あんまり言うとフラグなくなっちゃうでしょ)」
動かない人ごみで不自然に谷保に近づく大臣のことが気づくが大臣の影でセイラから谷保は見えない。
チ男「ここに来たってタクシーなんか来ないのにどうしようってんだよ」
連れのチャラ女「もう寒くてやってられない。帰る」
チ男「勝手に帰れよ。でも、どうやってこの雪の中帰るんだその靴で」
チ女「もうっ、あの曲しみったれて、寒いときにご苦労だけどもっと寒々する」
チ男「おまわりさん、あと15分なんだから歩行者天国解除してタクシーを入れてよ」
警官「キャロルが6時まで終わらないんだから入れられないよ」
チ女「誰も聞いてないじゃん」
人があふれて歩道から車道に押し出そうとするぐらいなのに谷保が無理やり広場に顔を出す。
チ男「押すなよ」
歩道の上の屋根の向こうは車道で雪が降っている。ロータリーには雪が降りしきり観客はほんの子供の親数人のみ。エリコがステージの横で歌を終える、あおぞら裏のセイラに気づく。
エリコMC「清しこの夜でした」

子供たち「おにーちゃーん」

群衆を目で追うセイラ。人ごみが吐き出されロータリーに出られない人たちが屋根のあるタクシー乗り場にあふれている。
エリコのM「これじゃあ来てるかどうかわからないし電車止まってたら来られないわよね」
エリコ「どうやって探してあげたら言いのかしら。早く片付けて探すの手伝うしかないわね」
セイラ「この中に本当にいるのかしら」
右手がしびれる。
セイラ「見つけたとしても行ったらまた怪我させてしまうわ。右手の痺れがある限りのろいが連想されて災いが起きると考えていえない」
村上がセイラを探すのであっさり来る英利華。
英利華「セイラさん、必ず来てるって、和平さん」
英利華「セイラさんここへ」
ステージに上げる英利華。
英利華「右手は大丈夫なのよ、呪いじゃないわ」
セイラ「ありがとう。でもここから七党を言うのでは大臣にもわかってしまう」
英利華「エリコさん、もう一曲」
セイラ「きゃろるは一曲だけなのよ」
「OK」
ハーレルヤ
誰も聞かない
一回向こうを向かせて
最前列に駆けつけてきた英利華。息を切らして言う。
英利華「終わりですか?」
エリコ「ええ」
英利華「ハレルヤは?」
エリコ「あれは点火式のときにだけなのよ。聖歌式は清この夜一曲で終わりよ」
セイラ「?」
エリコ「みんな先週やったハレルヤ歌ってくれる?」
うなづく子供たち。
英利華がキーボードを引き始めて子供たちが歌いだす。
全く聞いてもいない観客。
埋もれていて判らない男の顔。
エリコ「谷保さん、出てこないわよ。第一まともに聞いてる人がいないもの」
英利華「慰めあれってやってみて。必ずこの中にセイラさんのことを見守ってるわ」
子供たちのハレルヤに全く反応の無い観衆。
英利華のM「出てきてあげてよ」
生暖かい風が吹いて雪がやむ。
英利華「前線が通過したのかしら」
英利華が弾くが一向に誰も振り向かない。次第に力無く声がすぼんでいく子供たち。
英利華「わかったわ」
茨のことも気にせず後ろを振り向かずに改札の中に入っていくみゅう。振り向く人間は少ない。
星の出てくる夜空。
広場に待機していたパトカーが音もなく出ていく。
飲み屋の呼び込みが群集に向かって
呼び込み「本日半額です。電車待ちの間にどうぞ」
誰も聞いていない。
英利華「よしっ」
セイラ「…」
後部座席の一番後ろに普通のサンタクロースと一緒に積んであるミニサンタを引っ張り出す。
英利華「ごめんなさい私それでも何とかして
 あげたいのよ」
コートとセーターを脱ぎだすみゅうに茨はあわてて車を降りる。
茨のM「そんなカッコしたって誰も見ないよ」
英利華「エリコさんこのミニサンタドレスで
 いこう」
エリコ「ええっ。どこから持ってきたのこ
 れ?」
星の出てくる夜空。
セイラ「私は神様と人とどちらかを選ぶのかって言われたときに神様を選んだのにどうしてこんなに和平さんにまで迷惑をかけてまで生きなきゃならないの?和平さんお願い」
英利華「…別当譲りするのに一緒になれないと和平が思ってること★★★★★★英利華は知ってる?★★★★★★英利華は和平の残した小道具で一緒になれないと思ってると知る」
エリコ「…わかったわ」
セイラが思わず駆けて人ごみに近づき呼びかけ、人ごみに入り顔を確かめ始める。
セイラ「すみません、ごめんなさい」
着替えて車から出てくる二人
歩道に上がれないので人ごみの顔が二列目からはよく見えないセイラ。
セイラ「すみません」
歩道に無理やり上がって顔を覗き込んでいる
女「押さないでよ、普通の靴で来てるんだから」
歩道から押し出されて転びそうになるセイラ。突然の雪で駅の改札の外に閉じ込められて出られない人々。
エリコと英利華が近づく。
エリコ「セイラさん、大丈夫」
セイラ「うん」
エリコ「きっといるよ、見守っていてくれるわよ。さあ」
セイラ「私たち会ってもいいんだもの」
セイラをステージのほうに促していく。
英利華「セイラさん、私たちが改札の中で踊るから視線がこちらを向いた瞬間にハレルヤよ」
英利華とセイラがダウンを着て誰もいない改札の中に入る。
英利華「いくわよ」
エリコがうなづく。
前奏が流れ出す。ダウンを脱ぐ二人。歌いだすミニサンタ姿の英利華とエリカ。
やはり一部の人間が見ているのみ。
英利華のM「やっぱりだめよね。こういうときに茨、何とかしてくれるんじゃない」

大臣と局長。ファックスの音に気づき、振り向く。
大臣「あんたは七党なんだろう」
局長「24年前と同じだ。京子も手に入れられず親方様にもなれなかったが、あんたは一国の大臣なんだぞ。それ以上何を望む」
大臣「頼む。今日このまま何も起こらないまま立候補してもまたここと同じ拍手しかもらえない」
局長「衣錦夜行じゃねーかよ」
局長のM「だからお前は一生陣笠なんだ」
ファックス読むタイミング
セイラとみゅうの共有するエロジ爺のこと小道具で

英利華「何でいつも肝心なときにいないの?」
不意に、パトカーのクラクションの音。
さっき出て行ったパトカーが戻って来て広場に入ろうとする。前に立ちはだかった男がクラクションを鳴らされる。パトカーのサイレン。立ち尽くして動かない男。
パトカーのアナウンス「★★★★★かけること★こらどきなさい」
全く動かない男。パトカーがとうとうサイレンを鳴らし赤色筒をつける。
全員の目が向く。人々の会話が途絶える。
英利華「今よ、エリコさん、慰めあれって」
子供たちに目配せをする。
セイラが弾くオルガンの和音。続いて
エリコ「慰めあれ(コンフォートイェ)」 
エリコの声に引き続いて子供の合唱。一人だけいち早くタクシー乗り場にいてパトカーのビームライトに照らされた人ごみの中で男が顔を戻す。
駆け寄るセイラ。
セイラのM「(谷保くん!)」
谷保「セイラ。俺たちは会っちゃいけないんだ」
英利華「明日の裁判で有罪になる前にセイラさんが言ってあげて」
駆け寄るセイラに雑踏にもぐりこもうとする谷保。
セイラのM「私、七人の名を全部知ってるの。別当代なのよ。私のことを引くって言って。屋形を継いで。お願い」
何もいえないセイラ。
黙っている谷保。
周囲の人間の視線が谷保に集まる。
二人の周りから人のいない空間が広がって行く一方、人々の声が大きくなり雑踏に戻りつつある。子供の歌声が聞こえなくなってくる。
携帯が群衆の中で鳴って、セイラの横で男が話し出そうとするとする。
連れの女「静かに」
注目が二人の周りに広がっていく。それでもかすかにしか聞こえない子供のハレルヤ。
英利華「こっちよ」
英利華がエリコの手を引いて、ステージに戻る。子供の歌声が雪明かりの中に響く。英利華とエリコがコーラスに加わる。
英利華のM「谷保さん、もういいって言ってあげて」
女「しー」
隠れようとする谷保。
沈黙と注目。コーラスがはっきりと谷保とセイラの耳に届く。
月の光のみ。見守る群衆。
谷保のM「俺だって君のこと考えないことは無かった」

二人が秘密にしているみんなの歌を聞いたこと。回想する和平。
和平「君の面倒を一生見させてくれ」
  セイラの長い腕が必死に赤い布を隠そうとする。
うなづくセイラ。セイラの手が上がり首に巻きつく。
女「やったー」
どよめきが上がる。
聖学院の部活帰りの女子生徒が群衆の中で二人の横で歌い始める。
エリコのM「すごい、この人が歌ってOKさせたみたいじゃない」
数箇所から別の女子生徒の合唱が広がってあがる。パートごとにコーラスになる。
もう一度駆け寄る英利華とエリコ。
コーラスが続く。
こっそりと手をつなぐ男と女。
  最後に再び和音を鳴らすエリコ。
英利華「コンフォーイェ」
曲が終わり歓声と拍手の渦。
エリコ「何なのこれ。」
英利華「すごい」
英利華のM「日本でしょここ」
エリコのM「ハレルヤがすごいんじゃなくて、あなたが歌ったからOKさせたみたいじゃない」
英利華のM「何なのこの響き。コードって和音のコードってことなの?」
警笛とともに大井町線が入ってくる。
警察のアナウンス「まもなく6時です歩行者天国は終了です」
パトカーに続いてタクシーが続々と入ってくる。人々がタクシーに乗り帰宅の途に付き始め日常に戻っていく。
連れの女が涙を拭いている
タクシーに二人で乗り込みながらつぶやく男。
男「こんなの初めてみた」

英利華のM「私はあの人と知り合ってから何回もこうなんだから」
警官「道路をふさいで立ち往生してる車なんていないぜ」
パトカーから降りた警官が言う
英利華「パトカー一周まわしたのも茨ね。こんな格好までしてみんなの前で踊ってバカみたいじゃない」
耳元で大喜びで
セイラ「私が別当代なのよ?」
和平「俺たち一緒になれないのに何で喜ぶんだ」
セイラ「えっ?何のこと?」
英利華「今のプロポーズの意味じゃないの?セイラさん。でも兄弟だっていいてたのに。★プロポーズの意味もあったということはこのとき気づくことにしないと血型OKよができない★★★★★英利華は別当代の7党の譲り知ってるの?知ってる。その上でプロポーズだってことも言う。和平こそ別当第七党譲り知らない」
セイラ「血がたが違ってプロポーズOKよ」
英利華「肝炎の検査でわかるなんて。まるで肝炎が結び付けた見たいじゃない。ちょっと、茨、肝炎と傷と脱力結びついちゃったじゃないのよ」
ファックスがなる。
飛びついてみる大臣と局長。
局長「和平さん。得ろ爺が死んだ」
局長「裁判終了だ」
局長「七等は本当に命をかけて守るのか」
ミニサンタを脱ぐみゅう。ら承諾書がポケットから飛び出て名前YHWHが見える。
英利華「いまさら遅いわよ。ここにあったんじゃない。暗号のコード(コウドCODE)じゃないの?コードじゃなくてコード(和音)(コアドCHORDね)」


あるべきようわ

私たち早速今夜の大臣の記者会見の前に戻ります。ね、おやかたさま」


セイラ「あたたかくなったからか手がしびれなくなったわ」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
























タイトル:   城南風(じょうなんふう)
全くありきたりの一話完結医療ものドラマ
主人公は35歳医師と22歳医療秘書(外来クラーク)の日常(ほとんど診察室場面のみ)
一話完結で進んでいくが、二人の関係が徐々に近づいていく
(セックス、レイプ、ドラッグ、いじめ、殺人全くなし)
茨(35歳)は12年目の脳外科医だったが、1年前仕事中に肝炎にかかったため脳外科をやめて大学病院の病理医となり、大学病院の薄給を補うために週一度みゅう(22歳)のおじの病院に内科医としてアルバイトし生活をしている。
みゅう(22歳)は四大卒業後おじに誘われて事務員として3ヶ月の研修後病院に就職した。毎回毎回、生死が切迫してはいないが本当に病気を持っているにもかかわらず見逃されて苦悩している患者を茨は当然のように治療していく。
他の医師とはどこか違う茨に次第に引かれていくみゅうだったが
第3話にしてお決まりのパターン展開。初恋の相手(同級生みっくん)がオーストリアから楽コンのため帰国し二人は偶然再会する。みっくんにひかれるみゅうであったが、
第四話で初めて茨とプライベート(京浜島)で過ごすと、患者には物静かに優しい(クールで人間的)のだが、プライベートは明るく快活な感じの茨に再びひかれだす。
第五話では茨のことが気にかかり帰国するみっくんをそのまま見送ってしまう。
第六話七話と、茨にとてもひかれるみゅうだったが、反対に茨は、自分が肝炎になっていることから、将来のある年下の若くて健康的なみゅうに抱いている自分の好意を封印することを、すでに決めていた。
第七話ではみゅうは、茨がみゅうには明かしていない病名を肝炎であると知るが、肝炎の原因となった不幸な不運な事件を全く気に掛けない茨をみて、茨への思いは逆に強まっていく。
第八話にしてみゅうが強く自分に寄せる好意に気がつく茨だが、無邪気に明るく熱く寄せる好意に対して、自分は病気から回復したばかりで12歳も年上でありふさわしくなく、一緒には、なれないと穏やかに、しかしはっきりと断る。一方クリスマスを前にみっくんはみゅうのためだけにオーストリアから帰国してくるのだった。
第三話で茨を選んでいたみゅうはこの思いが青春の淡い気まぐれでないという母の言う言葉をかみしめ、最終話でも、断っても待ち続けるというみっくんの待つ思い出の衾町公園ではなく、茨のいる大学病院に知らず知らずのうちに足を向けてしまう。クリスマスのこの夜、急に訪れたみゅうから遠ざかろうと誰もいない大学病院の教室に消えていこうとする茨の背中にみゅうが言う。「私は肝炎だって先生を、…」みゅうには秘密にしていた病名に歩みを止める茨だが振り向かない。茨が病名を秘密にしていたことを思い出し言葉に詰まるみゅう。止められない思いに走りよるみゅうはその背中に再び、「それでも、それでも私は…」茨はその言葉をさえぎるように急に振り向き、みゅうを抱き寄せる。キスをする茨。きれいな大粒の涙のあふれだすみゅうに。「センセイ(先生)って呼ぶな」と、茨。
微笑む二人。めでたし、めでたし。

第一話 症例1:(妖精)オンディーヌ
第二話 症例2:Hajj(ハッジ:(メッカ)大巡礼)
第三話 症例3:奇跡の血涙
第四話 症例4:見つめる眼
第五話 症例5:白と黒
第六話 症例6:台風11号
第七話 症例7:和音の秘密
第八話 症例8:城南風(じょうなんふう)
第九話 最終話:それでもわたしは


○ 自由が丘駅(夕方17:00)
ロータリーは歩行者天国が解除されていないのでタクシーがいないのにタクシー待ちの人であふれているタクシー乗り場。


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臙脂・燕脂エンジ
     生臙脂ショウエンジなどの染料や,紫や紅を混ぜた絵の具などによる
     色。▽赤。生臙脂は,近世に中国から渡来した鮮紅色の染料。
     綿にしませて乾かしたもので,湯に浸してその汁を絞って使用
     した。ペルシア・インド地方に産するコックスラッカという小
     虫の寄生した樹脂スチックラックより採る。また,中南米でサ
     ボテンに寄生するカイガラムシ(エンジムシ)の雌コチニール
     から作られる

横にかかっていたのが祇園祭の鉾に使われているような十六世紀ブリュッセルのタピスリーです。この中央のリボンのような部分に使われているのはケルメスかコチニールの赤だそうです。青みのかかった紫のニュアンスを持ちます。ヨーロッパの赤色は最初ケルメス(カイガラムシ[Kermes licis]とよばれる虫の雌を乾燥して得られる赤色色素.)であり、その後コチニール(エンジムシ[コチニールカイガラムシ]を乾燥させた物を再度水、お湯で抽出する)に変わっていきます。スペインはコチニールでぼろ儲けをしたそうです。この後、コレクションの説明に写っていきました。カシミアショールは十八世紀ごろのものであり、ヨーロッパへの輸出を意識した物で綴織と刺繍、パッチワークを併用した物で亡くなった父がインドを旅行した際に夜、窓にかけられたショールが外から見ると室内の光でステンドグラスのように見えたと言っておりました。確かに強い光源で照らしてやると驚くほど鮮やかな光が厚い織物にもかかわらず見ることができます。イギリスではこれを模してペイズリー(町名)でにたような毛織物を作り、非常に栄えた時期があります。現在は衰退し、さびれてしまっています。大航海時代のインドは大染織国で各国に輸出しておりました。日本で一番古い印刷物とされる百萬塔のなかにおさめられていた陀羅尼経が木版と銅版の二種存在し混在していることや複製ですがグーテンベルグ

ラ・トゥールを追いかけて(44)
2005年10月27日 ラ・トゥールの部屋
http://blog.goo.ne.jp/old-dreamer/e/c2ea239468ceda693c2ba7eddf14b898
カイガラムシの生息状態

ラ・トゥールのパレット:コチニールの謎(2)
謎の正体  謎に包まれていたコチニール(鮮紅色)の原料は、実はカイガラムシDactylopius cocousの一種であった。南アメリカ、メキシコなどでサボテンの一種にに生息する。正確にはカイガラムシの雌であり、当初は体長5ミリくらいでサボテンの樹液で生きている。受精後、体長は大きくなり、蝋状の白い液を体表面に付着する。そのため、大きなサボテンに白い粉を散布したように見える。  体内にはカーマイン酸の濃い紫色の液が蓄えられている。 カーマイン酸からはクリムソン(濃赤色、深紅色)の染料が抽出できる。コチニールはこのカイガラムシを採取して、加工することで作られる。コチニールはこのカイガラムシにちなんで名づけられた。
染料の生産工程   メキシコなどのコチニールの生産者は、通常生まれて90日後くらいでカイガラムシをきわめて労働集約的方法で採集する。採集された虫体は普通はローカルな加工業者へ売られる。虫体は熱湯に漬けられ、その後天日や蒸気などで乾燥される。その後、カーマインを分離するために粉末にされた虫体は、アンモニアかソーダー灰(ソディウム・カーボネート)液で煮沸される。  不溶解部分をフィルターし、赤いアルミニウム塩を沈殿させるため明礬が加えられる。製法によって色調が異なるが、通常濃赤色のクリムソン染料が抽出される。スカーレットからオレンジなど色調も幅広い。しかし、1キログラムのコチニールを作るためには約155,000の虫体が必要とされる。このため、後年、自然環境保護主義者の反対の標的ともなった。
長い歴史を持つ染料  コチニール染料はアズテックおよびマヤで使われた。モンテズマによって15世紀に征服された11の都市は、毎年2000枚の装飾された木綿のブランケットと40袋のコチニール染料を献上させられたといわれる。植民時代、メキシコはコチニール染料を輸出用に生産する唯一の国であった。  17世紀メキシコに来たスペイン人征服者は、コチニール染料の鮮明な赤に魅惑された。それは旧世界のどの色より鮮やかだった。金、銀に次ぐ貴重な品となり、スペインはこの染料を独占し、宿敵のイングランドへは貿易でも譲らなかった。コチニールは重要輸出品としてメキシコからヴェラクルスを経て、スペインを経由、ヨーロッパへ輸送された。その後、各国に再輸出され、ロシア、そしてペルシャにまで送られた。18世紀においては、染料産業は経済的にも重要な地位を占めた。ヨーロッパ市場がこの染料の品質に気づくや、コチニールの需要は劇的に増加した。  メキシコのワハルーカとその後背地は、17-18世紀の繁栄をコチニール貿易によって享受した。その後、コチニールはペルーやカナリー諸島でも生産された。
  コチニールから作られた真紅のカーマインは、マッダールート、ケルメス、ブラジル蘇芳などのヨーロッパの顔料との競争になった。カーマインは王や貴族、聖職者などの衣装の染色に使われた。工芸品やタペストリーなどにも使われた。コチニールで染めた羊毛や木綿は、とりわけ原産地メキシコ人の芸術には欠かせないものであった。  今年、ラ・トゥールの真作ではないかとのうわさが流れたスペイン、マドリッドのセルバンテス研究所に眠っていた作品も、違った観点からみると興味深いことが分かってくる。あの聖ヒエロニムスのまとった衣の赤さは、コチニール・カーマインで染められたものではないか*。カーマインの絵具  ヨーロッパ絵画の世界では、中世を通して、初期の画家および錬金術師のハンドブックにカーマインの使用法が記されている。カーマイン・レークは、ヨーロッパの油彩でミケランジェロからフランソワ・ブーシェ、デュフィ、セザンヌ、ブラックなど多くの画家の間で使われている。
  ラ・トゥールの工房でもカーマイン・レークが使われていたことは、ほぼ確かだろう。フランスは最大の消費国であり、高価ではあったが品質が安定しており、画家の間でも人気があった。水溶性でもあり、使いやすかったことも理由のひとつだろう。  伝統的にコチニールは繊維染料に使われてきた。植民時代、南アメリカへの羊の導入で、コチニールの使用は増加した。この染料は最も鮮明な色であり、羊毛(ウール)染色に大変適していた。時代が下がって、今日でもイギリス陸軍の赤いコートやロイヤル・カナディアン・騎馬ポリスのコートはコチニール赤で染められている。コチニールの時代の終焉   1810-21年のメキシコ独立戦争の後、コチニールの生産地としてのメキシコの独占は終わりを告げた。コチニールへの需要も19世紀スウェーデンヨーロッパで発明されたアリザリン・クリムソンその他人工染料の登場によって減少した。  微妙な手作業を必要とするカイガラムシの養殖は、近代的産業には太刀打ちできなかったし、コストも高かった。 20世紀になると、コチニール・カーマインの使用もほとんどなくなった。その後、コチニールの養殖は需要に見合うためというよりは伝統を維持するために継続された。しかし、近年、商業的にも再び見直されるようになる。その主たる理由は非有害、発ガン物質ではないことによる。今では繊維、化粧品、天然食品、油絵具、ピグメント、水彩絵具などに使われている。   コチニールはその後も商業生産されており、ペルーは年間200トン。カナリー諸島は20トンくらいを生産する。最近ではチリーとメキシコが再び生産者として参加している。フランスは世界最大のコチニール輸入国と考えられてきた。しかし、日本とイタリアも直接輸入している。こうした輸入品は加工の上、かなりの部分が再輸出されている。2005年時で、コチニールの価格はキログラムあたりUSドル50-80.他方、合成の食品用染料はキログラムあたりドル10-20ドルくらいである。   コチニールの謎は解けた。再び、謎の画家ラ・トゥールの世界に戻るとしよう。








○北多摩市 成人式 (5年前)
市長 谷保善亜の幕
スピーチを終えてステージから降りてくる壮年の市長。振袖のセイラに気づき見違えた目つき。 
谷保市長「おめでとう」
谷保市長のM「母さんの振袖じゃ無いか。瓜二つだ」
セイラ「ありがとう」
新成人の中にいる和平にも気づき驚いて喜んだ顔。チャラ男の和平。
市長「お、来てたか、おめでとう」
和平「ああ」
セイラと和平は視線を合わすだけ。

○ 北多摩市 市営住宅アパート脇普通乗用車の中(5年前 春 夜)
スーツにピアスの谷保と選挙局長が前部座席。スーツ姿のセイラと市長が後部座席。 
事務局長が傘を差し出す。夕暮れの雨の中へ市長が降りる。二人だけで打ち合わせをしている様子。局長からセイラに薄い封筒の束が手渡されるのが窓越しに見える。運転席と後部座席で待っている二人。セイラが場違いなハレルヤをかすかに口ずさむのが耳に入り振り向くと同時に後部座席のドアが外からあく。
局長「おい土生、目印はドアの赤いリボンだ」
セイラが入れ違いに続いて雨の中に降りて市長と一緒に団地の中に消えていく。
二人を見送ると車に戻る事務局長。
谷保「今夜は、ここだけ?」
局長「そんなわけ無いでしょ。もう少し我慢してください。市長を送ったら別の市営住宅の集会所に行きます」
  ふて腐れあきらめ顔の谷保。
谷保「なんであんな女の子を連れてくんだ?厳しいの今回は?」
局長「気になりますか?2年後の隣町との合併の是非を問う両派の激突なんですよ。向こうも必死です」
谷保「それなら、おじさん一人で行かせたほうがサプライズ効果があるだろう」
局長「戸別訪問は選挙違反だって、知ってるでしょう。彼女はこの団地の住人だから彼女が一緒なら単なる知り会いの家に訪ねて行ってるだけになるんですよ」
谷保「どうしてこんなとこ回るんだ」
局長「地方選挙は十票単位の票の積み重ねなんですよ。投票率35%で浮動票なんてほとんどない。そこにもってきて市営住宅は住民票が無いと住めないしその上、一票あたりの年収が最も低いんです」
谷保のM「買収しやすいってことか」
谷保「だからって市長自らじゃまずいだろ」
局長「和平さん、こっちだって実弾見せたか無いですよ。ただ、向こうからたかられた時に手ぶらじゃあ、かえって逆効果なんです。何だ手ぶらで押しかけてきやがったのかって」
  黙る和平。

○ 北多摩市 別の市営アパートの集会所20畳程度の宴席。ちんけなデリの寿司(5年前、同夜)
局長他2名の運動員。谷保とセイラ。二人だけ異常に若い。市長はいない。老人だらけの集まり。運動員たちはそこここに散らばって酌をして回っている。
初老男A「市長は来ねえのかよ」
初老男B「安っぽい寿司とカップ酒じゃ間がもたねえよ」
初老男A「市長が来ねえなら引き上げようぜ、寿司もあらかた食ったし」
横目で見ている谷保。
谷保のM「いい加減食ったからだろ、向こうのやつらだろ」
男たちが腰を上げると釣られて多くの人たちが中腰になる。
中年女の声「やめてください」
  声にみんなの足が止まる。
桜が散っている窓の外を見ていたアルコールが入った八十過ぎの男がドドイツを急に歌いだし中年女の運動員に寄る。
老人「桜もいやよ、梅も嫌いよ、
     ももとももとの 合いがよい」
ももから上に手が伸び腰を引く運動員。
老人「いいだろ。あんたもただ一緒に歌ってくれるだけでいいんだからよ」
運動員「唄だけですんでないじゃないですかっ」
 語気を荒げ、部屋から出て行ってしまう中年女運動員。
老人「市長も、もうこねえんだろ。デキ悪の甥っ子なんかよこしやがって。これでも谷保党のため奉公してるんだ。80過ぎた年寄りだからって馬鹿にしやがって。オイみんな帰るぞ、畜生、覚えてろよ」
へそを曲げる男。谷保のとこに行って頭を押さえつけながら、
老人「やい、妾腹。ぼーっとしてねえで市長が遅れていてすみませんて、頭を下げて酌をしろ」
場がしらける。局長が遠目で見ている。独り言の谷保。
谷保「いやなら帰れよ、只酒呑みたいだけで、きてるくせに」
老人「まともに酌もできねえのか。お前ほんとうに前の市長の子供なのか。出来が悪いのは母ちゃんゆずりか。本当に前の市長のお種か?たった一人の血族がこの調子じゃ谷保党も見えたぜ」
谷保は立って鍵を返しに局長のところへ行く。
谷保「局長、後は代行で帰ってよ」
老運動員が局長に耳打ちするところ。
老運動員「土生の娘なら歌えるだろう、相手させるか」
  黙ってうなづく局長。
老運動員が行って耳打ちするとセイラが躊躇無く腰を浮かせる。
谷保「バカなっ」
谷保が立ち上がろうとするところを局長が立て膝になり酌をする振りをして邪魔をする。
谷保「お、おい、あんた、行くこた無い」
男たちの盛り上がる声にかき消され届かない谷保の声。廊下に出て回り込み部屋に踏み入ると同時に老人の缶ビールをこぼしてしまう。同時に、節回しが聞こえ急に静かになる。
セイラ「いやなお客の 親切よりも 
好いたお方の 無理がよい」
照れ笑いで締らない顔の老人。飛び掛らんばかりの勢いの谷保だったが部屋の入り口に立ち尽くす。谷保と目が合うセイラ。
セイラ「あんた二十歳で、あたいも二十歳
しじゅう仲良く 暮らしたい」
なごんで盛り上がる宴席。
いつの間にか老人が遅れた市長と共に入ってくる。
老人「さあみんな、ようやく市長がご到着だ!」
人々の歓声。しらけかけた宴席だったのでより一層盛り上がる。

○ 北多摩市 市長宅。和平の部屋(同夜)
ハレルヤのきれいな旋律が耳に入るがぼんやり聞き流す谷保。
次第にはっきりと聞こえてくる歌。歌が現実と気づいて、急いでベッドから顔を上げ庭を見下ろす。雨が上がって桜の花びらのついた選挙用の自家用車をセイラがスーツの上着を脱いでシャツで洗っている。庭の桜がほとんど散っている。局長がやってきて先程の封筒の束の残りから一枚を渡す。
局長「ご苦労さん。明日は副大臣のお迎えが早いんで念のためだから、ざっとでいいよ。後ろのトランクに弁当とビールあるから、母さんの分も帰りにもってきな」
頭を下げて、ハンカチで手を拭くと受け取ってまた車を洗い始める。口ずさむハレルヤ。
  二階の自分の部屋から窓を開けて白く長い腕に見とれる谷保。
谷保「どうしてそうまでしてそんなにつくせるんだ」
胸元で握り締める金の刺繍のついたハンカチ。

北多摩市 選挙事務所(翌日選挙公示日翌朝)
副大臣の横にかしづく運動員たち。
谷保とセイラ、二人だけ異常に若い。
雑用を次々と頼まれるセイラ
何も頼まれないのでネットサーフィンをしている谷保。
中年女運動員「局長、あのバカ一日中ネットで遊んでて、みんなの士気が下がるだけで目障りでいないほうがましですよ」
局長「…」
セイラはいやな顔せずハレルヤを鼻歌で口ずさみ雑用をこなす。
することも無くハレルヤを調べる。
歌詞 Comfort Ye!
(慰めあれ)
and He shall reign forever and ever
(彼の治世が続きますように)
  副大臣にお茶を出すセイラ。谷保が言う。
谷保「何で朝早くから夜遅くまでこき使われてるのにそんな歌唄えるんだ」

谷保「…だからって夕べだってなぜあんな時間までついていくんだ」
セイラ「だって、自分が住んでるところなんだから違反じゃないし」(明るく吹っ切れたように)
谷保「もしなんかあっても、絶対局長は助けてくれないぞ」
セイラ「じゃあそのときは夕べみたいに、あなたが助けてくれるね?」
谷保「…助けなんかしてねーし…」
セイラ「わたしんちにはコネもお金もないし、あたしが市長さんにしてあげられるのはあんなことしかないの。それよかあなただって叔父オイの関係なら連座制で叔父さんにも迷惑かかっちゃうんじゃないの?」
谷保「連座制は二親等までで、俺は三親等だから大丈夫なんだよ」
★★★★★★
谷保「…どうしてあんな歌知ってるんだ」
セイラ「母がいつも歌ってたんです選挙のとき選挙のときはいつも夜遅くて一人歌って待ってたの。彼の治世が続きますよう」
谷保のM「ハレルヤじゃないほうが知りたいんだ…」
谷保「君がどこでその歌たちを習ってきたのか。君はそのときやそれ以外のときに何を聴いてきたのか見てきたのか、幼いころから聞いてきたんだろう夜に聞こえる叫びをおれは聞いたことは無い。」

副大臣。局長がセイラを呼ぶ。
副大臣「何年生になった?」
セイラ「今年で卒業です」
副大臣「そうか」
大臣のM「そっくりじゃあないか母さんと」
セイラ「はい…(少し浮かぬ顔)」
局長「この子は市長が奨学金返済の援助するっていうのに自分で何とかするっていって断るんですよ」
副大臣「そんな奨学金もっと返済義務条件のよいのに変更してあげるし、他にも重複して利用できる奨学制度だっていくらでも紹介してあげよう。そのうちお礼奉公付き奨学金自体もこの世からなくしてみせる。お母さんとは古くからの知り合いなんだよ」
セイラ「…」
副大臣「生活保護受給者の母子世帯の自立阻害因子の中では、依存症の場合が最も高率に自立できず施設収監されてしまうんだ」
谷保「こいつ、みんなのいるとこで母子家庭をアル中呼ばわりしやがって」
  谷保がピアスをはずしながら立ち上がって握りながら副大臣をみおろし立ち上がる。
急な音に驚いての横にかしづく運動員たちが集まってくる。 制するように副大臣
副大臣「私が大臣になるまでに依存症からの離脱と、十分な支援がいきわたるようにしてみせるよ」
谷保「大臣、ご存知だとは思いますがそれではまさに貧困の罠で、他の援助によって生活保護から離脱した母子世帯は、高率で生保受給者に戻っており保護依存者いわゆる生保乞食から抜け出せません」
大臣「…」
谷保「依存症の場合、離脱と就労による自立を促すべきで、過剰援助は不要だし、第一彼女の家庭は依存症とは無縁です」 
 いきなり割り込む谷保に面食らった副大臣。
副大臣「聞いた風な」
局長のM「ふーん、どうしたんだ一体」
記者「なら、何をどうしてみるんだね」
谷保「…」
記者「ん?わからんのかな?」
谷保ピアスを握り締める。
  その谷保の肘を引っ張って連れ出すセイラ。
谷保「みんなの前で君のお母さんをアル中みたいにいいやがって」
セイラ「あたしが助けてくれるなんて言ったからって…ありがと。でも男の人の顔をつぶしちゃだめですよ。しかも満座の中で。ああいう人には恨みを買うだけ」
谷保「なんだって、上から物言わせて黙ってるんだ」
セイラ「あなたは知らないだろうけどみんな知ってるんです。ほんとに依存症だって…」(悲しく)
セイラ「夕べもビールもらったけど今シアナマイド(抗酒薬)が始まってそれどころじゃないの」

北多摩市 選挙事務所(日替わり朝)
  セイラに負けず劣らずの働きの和平。二人の周りには活気がある。
遠眼で見ている市長、局長。
局長「セイラですよ」
市長「…」
局長「やっぱり会わせちゃまずかったですよ。あの二人は引き合うんです。ほら悲しいぐらいにお似合いだ。」
市長「…」
局長「しかし、まさかセイラが和平さんの心を動かしてくれたとは」
市長のM「セイラが次の別当代だろう」
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」
局長「大臣だって、七党の賛成がないかぎり
おやかた様にはなれないんだ。あいつは教師のせがれで勉強ができただけで、小役人から陣笠になった。自治大臣からソーリになったものなんかいねーんだ」
どうして市長なんかになりたがるのか
一生落下傘の陣笠よりは故郷で親方様とあがめられ死ぬほうがいい


東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
役人選挙部選挙管理課の大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる。
局長「自治省のお方のご巡幸だ」
急いで用意された席にお茶が運ばれる。準備に出て行く選管の職員。
局長と二人きりになった。
ファックスが音を立てる。わかっていても出ようとしない局長。大臣がしぶしぶ行ってみる。
大臣がぼーっと立っている。
局長「どうしました?」
大臣「おやかた様が死んだ。局長どうする?」
局長「どうするって次の御屋方様が市長になるんだろう」
大臣「あんた七党の名前知ってるんだろ」
局長「俺は七党じゃ無い。どうやって七党に連絡をとったら良いのかも知らないし、
第一、七党は御屋方様以外に正体を明かさんのだそうだぞ」
大臣「七党の賛同を得たもののみが御屋方様になれる。それなら弟だって急死だから知らないはずだ。どうしたらいいのだ」
局長「天神様はなるものをなるべくして指名するはずだ。俺たちがどうあがいたってなるべくしてなるものしかなれなかろう」
大臣「今度の市長はおれの同級生のあほだぞ」
局長「亡くなられた御屋方様は12月の15日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を聞いたそうだ」

北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御屋方様が天神様の崖を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
前市長「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。履き物を脱いで裸足で立て」
市長は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
土生、。。。(大臣の名は言わない)
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。
(本当はこれは作り話で実際は別当代を選んだもののみ知る)


(もどって)東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
大臣が呆然としている。
大臣「俺たちに一番早く知らせたのがその知らせではないのか。頼む他から知れるまであいつには黙っていてくれ」
局長「そんなことしたってほんの数時間のことだぞ。その間にあんたに何ができる」
大臣「…」
前市長が入ってくる
前市長「京子さんの声は人をひきつけるな(いらねえか)」
神妙な顔つきの二人に
前市長「?」
目配せする大臣を尻目に
局長「御屋方様が亡くなったそうです」
前市長「そうか。肝臓か?京子さんを呼んでくれ」
局長「は?」
   ×   ×   ×
京子が青白い顔で入ってくる。局長と、大臣以外にも人が集っている
前市長「京子さん、兄貴が死んだそうだ。これからは俺にすべて面倒を見させてく5れ」
局長「何をみんなの前で。奥さんはどうなさるんで(大臣を指して)これは独身ですからこいつでは」
大臣のM「バカな。いくら京子だからって妾後家を妻にはできん」

葬式(選挙戦24年前)
若い大臣が葬式の香典返しにしては大きな封筒を開けてみる。
前市長「谷保臙脂を送り届けるよう」

東京都北多摩市選挙(選挙戦24年前)
市長選出馬出陣式谷保臙脂七本を首から下げる今の市長。京子が応援の司会をしている。
局長「お前は御屋方様になれないが、役人で出世すればいいじゃ無いか」
(まるで七党の権利をしくじったことと、京子も手に入れられなかったなといわれている様子)
北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  局長がセイラを呼んで封筒を渡す
局長「ご苦労帰っていいぞ」
セイラ「ハイ」
局長「これ。このまま家に寄って今夜のうちに寮に戻りなさい」
セイラ「?」
局長「このお前たちの前にある(恋愛の)実は食べると必ず死んでしまうんだ」
  セイラ封筒の厚みに中を見て驚いて顔を上げ
局長「いいな」

北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  集ってくる人ごみの中で探している和平が荷造りをしている局長に話しかける。ギリギリの選挙状況のテレビ。
局長「もう帰しましたよ」
和平「?どうしたの?」
局長「負けたら一斉摘発でここにはいられないんですよ。あなたは知らないかもしれないが私にとってはいつものことです。セイラを探してるんなら帰しましたよ」
驚いて振り向き、事務所を出ようと人ごみを掻き分けようとする和平に声をかける局長。
局長「結果、見届けてってくださいよ。千二百票差で勝ったはずですが、選挙は何が起こるかわからないんだ」
和平のM「千二百じゃなくてあと二十票寝返らせたから千二百四十票の差で勝ったよ」
  出て行く和平。当確が出る画面。見つめる局長。
  事務所を出たところで老人が声を掛ける。背広にネクタイ。
老人「おい」
谷保のM「うっ、タカリ屋のくそ爺。今急いでるんだからよ」
老人「一寸、来い。覚えてろって言ったろ」
明かりの射す物陰で人気のないのを確認すると臙脂のタスキ様の布を取り出す老人。
谷保のM「おい、ジジイ、年寄りのクセにやろうってえのかよ」
老人「これは生臙脂(しょうえんじ)、谷保生臙脂(しょうえんじ)といって江戸時代以前に堀越公方という京都から来た関東将軍が管領の扇ガ谷上杉氏とその配下の谷保党に証として与えたしるしもので、それを7つに分けて七党の七人が持ってるものです」
タイピンを指に刺す。にじんだ血が布の端の臙脂の部分に落ちるが薄い臙脂なのに見分けがつかずシミにならない。
老人「もともとスペインから京都に伝わったこの赤い布はメキシコの虫コチニールによる染料による臙脂のみが血と同じで、アジアなどの虫ケルメスのものでは血が見えてしまいます」
谷保のM「なにやってんだジジイ?」
老人「谷保七党の七人はどんなことがあっても党首以外に身分を明かせません」★★★★★★私らはお屋方様以外にはどんなことがあっても身分を明かせません★★★★★★
谷保「どうしておれに」
老人「今回は本当によくがんばりなすった。あんたは確かに先代の息子さんだ。私はあんたがおやかた様になる次の次の選挙までは生きちゃいねえでしょうこの年だ。ここんとこのあんたを見ていて、ど
うしてもエロ爺じゃなく、七党として御屋形さまに会っときたかったんだ」
谷保のM「じゃああん時は引きとめようとわざとだってえのか」
一度だけ手を握ると事務所の人ごみの中に紛れていく老人。万歳の声の中立ち尽くす谷保。

○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ) (5年前 22:15)
学校の前のファミレスの駐車場に車を止める。電話をかけるが留守電。メール送信。

メールインサート
ブイトーニに来てる。今、出られる?
返信を待っている谷保。

○ ブイトニ脇のリス公園 (5年前 22:15)
リスに座って携帯をみるがメールが和平とわかって見ずにしまってしまう。
セイラ「コンフォートイェ(慰めあれ)」
月のない暗い夜。思わず口ずさむ。
ああああああああああああああああああああああああああああかああああああああああああああああいいいいいいいいいいいいいいいいいいかかかかかかかかかかかかかかかかかかかかヴぃいいいいいいいいいいいいいいい

○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ) (5年前 22:15)
メールを待っている和平の耳に入るセイラの声。
谷保が走って陸橋から見下ろす。
陸橋から無理やり降りる和平。音に驚いて見るセイラ。
セイラ「和平さん!あなたはたった一人の卑属なんだからこんなとこにいないで早く戻って市長の横で写真におさまらないと」
和平「いいさ俺がいなくたって。それより門限は?」
リス公園の時計を見上げて
セイラ「あと15分しかないの…この二週間ずっといっしょだったなんて夢みたいだね」
時計の動く音。にくたらし。
谷保「…土生さん。寮まで送るよ」
セイラ「私たち20年間あんなに近くに住んでたのに知らないでいたなんて。きっと会わないように遠避けられてたのよ」
谷保「学校始まって落ち着いたら連絡してくれ」
セイラ「あなたのこと好きになってはいけないって。結ばれないんだって局長さんも言ってたもの」
谷保「んな」
階段を駆け上がってファミレスを通り越し寮に消えていくセイラ。
セイラ「おやすみなさい」

○ 看護学校敷地前のファミレス駐車場(ブイトニ)車の中から左折して公園の陸橋の下で (5年前)
  車を止め、携帯をとる谷保。嬉しそう。
谷保「落ち着いたらって、寮についたらってことじゃないんだよ」
セイラ「私たちもう会っちゃだめなの。私、だめなの。私、私生児なの。」
谷保「なに言ってんだよ今さら。くだらないそんなこと。君のお母さんが誰と何度離婚していようが関係ないよ。俺が必ず健康に戻してみせるさ」
セイラ「違うの。私のお父さん…」
谷保「わからないんだろう。そんなことおれが気にするわけ無いじゃん」
セイラ「ううん…私たち付き合えないの」
首を振り黙り込むセイラ。
谷保「ま、まさか」
セイラ「…」
谷保「い、いとこなら結婚だってできるよ」
セイラ「私はあなたのお父さんが亡くなったあとに生まれてるけど…」
谷保「…」
セイラ「今の市長さんとはあなたのお父さんが死んだ直後に付き合い始めたらしいの」
谷保のM「それを不貞という人もいるかもしれないけれど女の人は弱いものとされてるしこの場合はそうであってくれ」
セイラ「あなた血型は?」
谷保「O型だよ」
セイラ「私もなの。前の市長さんもO型で、私の母もO型、今の市長さんはAB型。O型同士からはO型以外は生まれないのよ。もし私が今の市長さんの子供ならAかBしかありえないの。」
谷保「じゃあ君のお父さんは…」
セイラ「だから一緒になれないの…さよなら」
谷保のM「そうか…親父が死んでから生まれたんだから誰にも認知されてない私生児なわけだ」
谷保「ちゃんとDNAとか調べてみなくちゃわからないし、局長が黙ってれば誰にもわからないさ。俺はそんなこと関係ないし。今すぐにでも会いたい」
セイラ「お母さんが依存症だって言うのと同じくらいこのことはみんな知ってるの。今、目の前にあるこの恋愛の実を食べてはいけないって」
谷保のM「それなら何でもっと自分は幸せになってもいいとか言わないんだ」
慰めあれ口ずさむセイラ
谷保のM「俺は君と一緒になれないかもしれないが、何をしたらいいか教えてくれた。一生かけて俺は君のためにも、君の母さんのためにも新しいシステムを作ってみせる。」
  寮の柵からから車を見つめるセイラ


○ O病院非常口(11月27日金曜日午後)
駐車場から降りる私服の谷保。非常口のリハ室で英利華がリハ室の入り口近くに立っている。リハ室入り口横の、職員通用口の掲示板には点火式とキャロル参加ボランティア募集の張り紙。
谷保「O病院も明日ロータリーの点火式に出るのか」
英利華「あの、何か」
谷保「雪谷保健所です」
英利華「肝炎の問診表と減免の書類ですね」
紙の束を渡す男。英利華がざっと確認していると
英利華「B型もください」
谷保「どうして」
英利華「来週のテレビはB型の特集らしいんです」
谷保「B型の問診表も一緒でここにHBSって書いてくれればいいんだよ」
英利華「HBvじゃあなくて?」
ポケットから検査伝票を出して
谷保「ほらこれは俺の検診のだが、ほらHCV抗体、HBS抗原となってるだろ」

○ インサート 検査結果Hcv(-)
谷保「普通この種類でスクリーニングすんだよ。だからこの一枚でいいんだよ。ここに領収のサインしてくれる?」
英利華「井村さん昼休み交代で受付にいますけど」
谷保「昨日のテレビで他もまわらなくちゃならないからよろしく行っといて。O病院も明日ロータリーの点火式に出るの?」
英利華「去年けが人が出たので、理事長が区長から頼まれて出るようにって。私はパートなので時間外には出なくていいんですけどみんなブーブーです」
雪谷保健所と印刷された下にサインをする英利華。雪谷保健所の横にYHWHと殴り書きがある。
英利華のM「YHWHって?」
英利華が谷保の胸のIDカードを見ながら
英利華のM「YaHoWaHeiやほわへい谷保和平?」
谷保「俺も非常勤のバイトなのさ。それから支払いの減免票」
受け取りの複写を一枚英利華に渡すと、逃げるように帰ってしまう。



○ ナレーション
2001年浦和市大宮市与野市の合併による)さいたま市の誕生にあたって行われた浦和市長人口47万と大宮市長人口45万の立候補による選挙は13万対10万の大差をもって元浦和市長に軍配が上がった。

○ 街頭演説
浦和市長「合併しても浦和レッズは浦和レッズです」
○ ナレーション
選挙中にファンの取り込みを図ったといわれるさいたま市長だが、実際は大宮アルディージャに配慮して、合併後にはレッズ戦の観戦も控えているほどであったという。




○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日一5日後)
セイラ「私は?」
掃除婦「誰も探していなかったわ」
セイラのM「谷保君、もう会えないのかなあ」


谷保天神境内の神饌直会(一年半前)
セイラの華やかな衣装、目を奪われる谷保。

直会。谷保天神境内の関係者席(一年半前)
セイラに目を奪われれたままの谷保。局長と、市長。いやらしい顔で見透かしたような局長。
局長「市長のこの場で選挙の出馬表明はあなたがをするんじゃないんですか?」

谷保天神境内の神饌直会の社(一年半前)
セイラが一人でいるところに年老いた巫女と母親京子が入ってくる。

東京都多摩地区保健所(一年半前)
セイラと記者がパソコンを見ているところ。
階段に向かおうとして登ってくる男物の靴の足音に気づく。
セイラ「あぜち(按擦)好専(よしたか)さんこっちへ」

○ 東京都多摩地区保健所採血室(同夕)
最上階の採血室に連れていく。
医療用廃棄物とシールの張ってある大きな四角の白い容器。二つあるひとつの血液付着と書いてある容器の中身を出そうとして針が刺さる。
処置室の電気を消すと血のついた指紋が電灯のスイッチに残る。
掃除婦が処置室の掃除をしようとして電機のスイッチに血痕をみつけ、感染のごみがいじられているのを見る
掃除婦が流しの下から出てくるセイラに向かって
掃除婦「あんた、今日はアラブから帰ってきたっていうC型肝炎の人が採決してるから感染ごみは気をつけるように言われてたのよ」
あわててスイッチの血液を自分の赤いハンカチでぬぐい去るセイラ。

○ 大臣控え室に向かう国会議事堂(選挙翌朝)
大臣、記者。足早で。記者。
記者「土生親子ははずしますがPCは娘のものですよ」
大臣「いいからはずすのだ」

○ 東京都多摩地区保健所処置室(投票日5日後)セイラが新聞を見ている。

○ 一般紙インサート
市長の甥、摘発 市役所ぐるみの選挙戦。保健所職員も選挙運動部隊。…市長宅に同居している甥は実質的な市長の後継者とされており連座制の適応も視野に入れられている。
セイラ「どうして今頃…」

けがをする
首?
さらに顔をあわせるのみの二人

○ 大臣控え室に向かう国会議事堂(同日)
大臣、記者。足早で。
大臣「後援会の本当の幹部はわからんままだそうじゃないか」
記者「局長が消えてしまって」
大臣のM「結局、またあいつらに一泡食らってるんじゃないか。兎に角七人の名前の入った情報をもってこい」
記者「こちらを持ってきてもらっているのですが」
大臣「…」
記者「丁度七人の名前が入ってはいますが、住所がありません」
大臣「これはちがう」
記者「どうしてでしょう、今回摘発した保健所の職員から手に入れたものですが★★★★★★谷保がわざと流した★★★★★★」
大臣「兎に角偽者なのだ」
記者「…」
大臣「俺の名がないじゃないか」
読者★★★★★★エー大臣て七党だったの

○ 結婚式(24年前)
若い大臣、。今の市長が申し込む

エロジジイ「申し込めねえんだ出世が気になって」

○ お披露目四季(24ん円前)
今市、大臣、。
エロ「けっきょく、役人になるしかない」


○ 選挙事務所(今)
大臣、記者。足早で。
エロジジイ「陣笠にしかなれなかた。役人上がりのクセに」★★★★★★爺に言わせることでフラグ立てる

★★★★★★ここで母から別当代のことを




○ バスの中、天神様の前(投票日一5日後)
セイラが都庁の袋を持っている
寝ぼけ眼に天神様の七五三の子供の羽織袴の姿が烏帽子姿の刀を持った武士に見える。

○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日一5日後)
セイラが戻ってくる。
セイラが携帯にかけるがつながらない。
パソコンをつけるがつかない。セイラが来たたばかりの夕刊をめくってみる。

○ 一般紙地方版インサート
市長の甥、摘発 市役所ぐるみの選挙戦。保健所職員も選挙運動部隊。…市長宅に同居している甥は実質的な市長の後継者とされており選挙幹部として連座制の適応も視野に入れられている。

誰もいない部屋。掃除婦が拭いている。
掃除婦「局長も谷保さんも任意出頭よ」

○ 大臣控え室に向かう国会議事堂(同日)
大臣、記者。足早で。
大臣「後援会の本当の幹部はわからんままだそうじゃないか」
記者「局長もバカ息子も消えてしまって」
大臣のM「結局、またあいつらに一泡食らってるんじゃないか。兎に角七人の名前の入った情報をもってこい」
記者「こちらを持ってきてもらっているのですが」
大臣「…」
記者「丁度七人の名前が入ってはいますが、住所がありません」
大臣「これはちがう」
記者「どうしてでしょう、今回摘発した保健所の職員から手に入れたものですが★★★★★★谷保がわざと流した★★★★★★」
大臣「兎に角偽者なのだ」


○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日一5日後)
セイラ「私は?」
掃除婦「誰も探していなかったわ」
セイラ「お母さん、私が漏らした情報よ」
掃除婦「何を言ってるのそんなつまらないことでなんか警察は動かないのよ」
騒がしい二階を見上げるセイラ。
掃除婦「家宅捜索よ。選挙終わって五日後に任意出頭させて、その数時間後に家宅捜索なんだから今週中に捜査が進行してたのよ」
掃除婦「和平さんは狙われているわ」
セイラ「4年間あえなくて就職のお礼もいえなくて選挙機関はずーと連絡も取れずに終わったら違反だなんて」
赤い布を渡す掃除婦。
セイラ「?」
掃除婦「市長が私に言ったわ。別当代を譲るようにと」

★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
○自由が丘駅前 点火式(一年前 投票日二ヵ月後11月28日土曜日4:00PM)
  ひとごみが多くて誰かわからない。次第に一番眺めのいいところにたっているセイラ。自由の女神像の横の台に立っている。
エリコ「コンフォートイェ」
歌いだす音に立ち止まり首を向ける男。
視線が合う二人。
セイラ「谷保君」
若い男「セイラ、こんなところで」


176
英利華「一回みんな向こうを向いてくれたら、
 そのあとやったら振り向くのはきっと谷保さんだけだろうから」
エリコ「どうやってみんなに同じ方を向いて
 もらうの?こうなったら私と看護婦さんで改札の中で踊ろうか?」
英利華のM「出てきてあげてよ、もう呪いは無いのよ」


病院の送迎車の後部座席を開けるみゅう。
後ろの座席であわてて付け髭をしようとしている男。
英利華「せんせい!」

英利華のM「やっぱり来てたんだ」

アキ「うん、時間外でこんなところに来るのは一番嫌いなはずなのに」
英利華のM「きっと知ってるんだエリコさんがセイラさんのためにも無理して歌うって過呼吸に気をつけないといけないのに」


みゅう「先生来てないと思ってた。だってプライベートじゃないですか」
英利華のM「私だったらそんなの虫がいいな
 んて思わないよ先生」

英利華のM「こういうときに茨、何とかしてくれるんじゃない」
英利華「何でいつも肝心なときにいないの?

セイラ「聞いて。私c型肝炎だったの。去年の点火式できっとあなたに移してるの」
肝炎の声に二人の回りから人が離れる。
座り込むセイラ。駆け寄る谷保。
谷保「今年の健康診断でも大丈夫だったよ」
セイラ「よかった。みんなを裏切った罰が当たったんだわ。私はあれからひっそりと一年間ずっとあなたのことを考えてました。



セイラ「許されるだろうとは思ってないけれど、私の償いはこれでいいのかしら」

谷保「一緒になれないんだろ、俺たち」
セイラ「ううん、私、A型だったの。私たち兄弟じゃなかったの。これでどうかしら」
英利華「これ」
ミニサンタから検査伝票を出す。
月明かりに見直す谷保。

みゅう「保健所の人が谷保さんだったのね」


セイラのM「わたしたち会ってもいいんだ」
セイラ「この傷から私の血が付いて他人に感染することってあるんですか?」
茨 「血液を触っただけでは移りませんよ」
セイラ「この傷口を押さえた指に傷があったら?」
茨 「戦争や列車事故ならまだしも、何人も同時に傷を負うなんてことは少ないでしょう」

○自由が丘駅前 点火式(一年前 投票日二ヵ月後11月28日土曜日4:00PM)
セイラ「谷保くん!」
セイラが首を触ると出血している。自分の赤いハンカチで抑える。傷をぬぐう谷保。
記者「やべえ」
出血に逃げ去る記者。しゃがみこむセイラ。追いつけず手当てする谷保。自分の指の傷にも気づく。

○ (戻って) 第一診察室(11月27日)

茨 「あなたの抗体価はギリギリぐらいですからもし傷がつく前に感染していてその時に不顕性感染だったとしても他の人に感染するほどのウィルス(抗原)があったとは考えにくいです」
セイラ「じゃあ安心していいんですね」
茨 「限りなく0に近いと思いますが」
セイラのM「でも0じゃないんだ。私だってあんな針刺しで移ったわけだし。私が移してる可能性も0じゃないのね」

英利華「どうして病気を押してまで歌いたいんですか?」
エリコのM「ここ半年以上は私の手術の間ずっとセイラさんががんばってくれたの。明日の点火式で子供たちがしっかりステージに上がることができるようにするために。手がしびれちゃったのもそのせいなんですよきっと」


。母は城南の点火式で今の市長さんが若い時に初めて目黒区長選挙の手伝いをしたときからいつも母が歌ってずーっとうかってるって。

。でももう一年、保険師の資格も取りたくて。母子保健の行政にかかわってみたいんです

セイラ「選挙公示前なら記事になっても選挙違反にはならないんですよね。合併後に市が真っ二つに分かれて戦うのは当然だけど、市役所ぐるみじゃないようにしたいだけだから」
男物の靴の足音に気づく。二人。
谷保が上がってくる。



○ 病院事務室
受付前に20人以上の列ができている。
事務の男井村。青木がさばいている。みゅうが受診者のカルテを受け取りに行く。
青木「井村さん問診表がもうなくなっちゃったわよ」
井村が事務室に向かって
井村「誰か雪谷健所に行って問診票もらってきてくれ」
事務男「保健所ってどこですか」
井村「警察署の横だよ。C型肝炎の検査とワクチンの問診表を100枚だ」


○ 英利華の自宅の居間(11月28日土曜日4:30PM)
英利華と母と久美子。
ラブラドールの村上が飛び掛る。英利華はじゃれながら
英利華「お母さん、村上のお散歩ついでに駅のロータリーの女神像の点火式行ってくる」
母「またこんな時間から?茨先生でしょ。ご飯どうする?」
英利華「帰って食べる。茨先生来るはずないもの」
久美子「茨センセ?私もいこうかな」
英利華「ちがうよ、点火式だもん。茨先生はプライベートには来ないんだよ」


○パソコン画面インサート
点火式5時より。4時15分より合唱ほか目黒区長臨席セレモニー。

セイラ回想
北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  局長がセイラを呼んで封筒を渡す
局長「ご苦労帰っていいぞ」
セイラ「ハイ」
局長「これ。このまま家に寄ったら今夜のうちに寮に戻りなさい」
セイラ「?」
局長「お前たちの前にある、この(恋愛の)実は食べると必ず死んでしまうんだ」
  
○自由が丘駅前 点火式(一年前 投票日二ヵ月後11月28日土曜日4:00PM)
セイラが先に和平の★★★★★★を見つけて隙間にひぱって行く。女神像の後ろで抱き合うように二人が隠れる。
セイラ「谷保君」
谷保「セイラ、土生さん」
  人目を避けるように口付けせんばかりの二人。
セイラ「私たち会っちゃいけないのかなあ」と、丁度女神像の影からミニサンタを隠しどっていた男。
和平「良専(よしたか)」
記者「大臣はこねえよ」
和平「…」
記者「局長は自首してさらし者にできんわ、七党の幹部も誰か口をわらん。挙句に大臣は裏切り者呼ばわれで、おれはこのざまだ。」
好専「七党を連れて来い。そしたら大臣を呼ぼう」
谷保「ここにいる」
好専「ばかな、何を証拠に」
  ポケットの中でピンに指を刺す谷保。谷保生臙脂を出そうとする。セイラの声。駆け寄るセイラ。
セイラ「だめ、谷保君。この人に信義はないわ」
好専「お前こそ谷保党を裏切ったんじゃないか」
セイラにカメラを向けようとする記者。
谷保が手でフードを払い止めに入る。無理に男が向けなおそうとするカメラが振り回されてセイラの首がカメラのレンズフードで切れる。
記者が転んでカメラが道路にたたきつけられ壊れる。子供も巻き添えを食って倒れる。
記者「お前執行猶予中だろ、器物損壊の罰金刑のみだって猶予は消えるんだぞ」
セイラが首を触ると出血している。手にしていた生臙脂で抑える。傷をぬぐう谷保。
記者「やべえ」
出血に逃げ去る記者。
しゃがみこむセイラ。
追いつけず手当てする谷保。自分の指からも出血していることに気づく
目の前を走り去る記者に局長が気づいて追いかける。あきらめて戻ってきた局長。人ごみの中でセイラと和平を探す。
セイラ「ごめんなさい局長さん」
子供たちの指揮をしていた女性(エリコ)が近づき
エリコ「大丈夫ですか?今救急車を呼びましたからね」
局長「セイラっ」
 救急車に乗せられる二人を見送る局長。

○ 一年前の大学病院城南本院
特にストレッチャーの柵についた中心に茨の血液の指紋。谷保がやってきて
セイラ「きれいなハンカチ。汚れちゃってごめんなさい、きれいにして返すから」
谷保「土生さん、ほら。このハンカチは血の色では汚れないから大丈夫だよ」
警官「もういいだろ、さあ」
セイラ「待って」
ハンカチを口元に当てて渡すセイラ。
セイラ「やっぱり私たち会っちゃいけなかったのね、警察沙汰になってしまってごめんなさい。あなたの執行猶予も…」
谷保「心配ないさ」
ハンカチを受け取り
谷保「じゃあな」
セイラ「やっと会えたのに、何でもう会えないみたいに」
谷保のM「二三ヶ月したら多摩に戻るつもりだったけれど、執行猶予期間が終わるまでお二年間別れだ」
セイラの首を軽く触ると去っていく谷保。
○ 自由が丘駅前 キャロル(一年前 投票日七ヵ月後12月2日日曜日5:00PM)
首に絆創膏のセイラ。スカーフで隠している。先週に引き続き子供たちの指揮をしているエリコ。人ごみを探しているセイラ。
セイラ「やっぱりいないわね。それにしてもお祭りムードの点火式と違ってキャロルはほんとに静かね」
エリコのM「よかった、大丈夫だったのね」
  あたりを探すセイラ。
  一曲しか行われない歌に人はすぐに散ってしまう。大臣が待っていたかのように現れ、
大臣「お前は京子の娘とはいっっしょになれない★★★★★★(本当は一緒になれると知っている。局長と市長と数少ない人間なのに)」
谷保「なに」
大臣「会うことも許さん。お前がセイラにどんなにしたって京子がアル中になるままにしたのは、お前の親父と谷保党だ」
  人ごみに消えていく大臣。
あたりを探すセイラ。次第に人の顔が見えやすいひな壇の横から探している。
エリコが声をかけて
エリコ「子供たちと一緒に歌いますか?」
転んだ子供が寄ってきて
子供「よかったね」
ステージに上がるセイラ。脇から谷保を探す。
セイラ「谷保君きっとこの人ごみの中で見ていててくれてるよね。よし、ここで和平さんを探すわ」

○(戻って)自由が丘駅前 点火式(11月28日土曜日5:00PM)
セイラが布を拾い上げて
セイラ「この布…」
明るいところでピアスを指に押し付け血のにじみを見る。人ごみに飛び込んでいって和平を探す。エリコが指揮を中断し歩み寄る
エリコ「どうしたの」
セイラ「谷保君が…」
エリコ「来てたの?」
セイラ「ううん…」
セイラのM「私たちもう顔を合わせてはいけないのかしら。局長さんが言うように」
アキを介護室に運ぶ、英利華。谷と二人きりにして舞台に回る。キーボードの前奏が始まる犬とともに英利華がステージに近寄る。セイラが辛くて弾けない。エリコがいたわって
エリコ「大丈夫よ休んでいて」
セイラ「ごめん私どうしても点火のときのこの最後のハレルヤだけは弾きたいの」
ツリーの点火に
ミニサンタ姿のアキ、事務職員青木
だぶって谷
エリコ「これ以上やってはだめよ」
セイラ「お願いよ。このメサイアはお願い。この曲は秘密の力を持ってるの」
エリコ「?」
セイラ「きっとこのハレルヤだけはこの場で聞いていてくれるに違いないの?」
エリコ「?」
セイラ「この曲がリス公園で最後にあわせてくれたの。慰めあれって。言ったときに彼が突然現れて。そして去年の点火式でもエリコさんが歌ってくれたときに。今日は私の歌を聞いてくれてるだけでよかったんだけれど、血型のこと、はどうでもいいからとにかく肝炎のこと教えないと。去年ここで傷を受けたときに移してるかもしれないの」
英利華「傷で感染してたんじゃないのね」
 布を一枚隔てて聴いている男の影。
 セイラの歌声
セイラ「カンフォートイェ」
セイラのキーボードの和音。続いて子供たちのハレルヤが始まる。
セイラのM「お願い。ハレルヤ。去年みたいに彼に合わせて。血型のこと、はどうでもいいからとにかく肝炎のこと教えないと」


○天神 直会式(11月28日土曜日5:00PM)
セイラが布を拾い上げて
セイラ
巫女「別当代は5月4日のこの日にこの土地で禊をするものとされる。毎年の斎(いつき)の巫女は360万円のお金でもなれるけれど神饌直会(しんせんなおえ)の巫女は別当代が選んで御屋方様が選ぶのよ」
京子「別当代?」
巫女「はるか500年前からこの土地に伝わる。御屋方様を奉る七党を御屋方様に告げるもの。あなたの面倒を最初にみるといったものに今から言う七党の残り6人の名を告げるのよ」
京子「何を言ってるの?」
巫女「あなたを含めこの7人の名前こそ別当代の証。土生、波多の…。これはあなたから誘うようなことがあってはならない。あなたが七人の名を言えばそのものは七党から手助けを受けて御屋方様になることができるわ」
あるべきようわ。阿佐美。留水。土生辺。幾田。夜久。宇賀神。和田。武家の力を確立させた執権泰時様からずっと七党がありる。






北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御

セイラが行ってこっそり聞いてるとみると錦衣夜行の話で市長選と12・15の立太子を確信する。谷保に会わなくっちゃと思う

★★★★★★谷保の痕跡★★★★★★どーやってみつける>

保健所に来て現在のパソコンをつけると勝てに立ち上がりメーラーが開


○保健所 パソコン(一年前 投票日二ヵ月後11月28日土曜日2:00PM)
セイラが保健所に来て現在のパソコンをつけると勝てに立ち上がりメーラーが開く。間違えって返ってきてしまっているメールを開いた状態
セイラと掃除婦。スリープ状態の点滅パソコン以外何もない机の上。掃除婦が拭いている。
掃除婦「局長さんなら辞めたよ。自分から」
セイラ「?」
掃除婦「今日幹部級の移動の内示があって」
セイラ「えっ。執行猶予で、公民権停止だけだって」
掃除婦「だからって有罪にならないわけじゃないわ」
セイラ「それに和平さんだって甥だから連座の対象にもならなかったし」
セイラが携帯にかけるがつながらない。
保健所職員「副所長が摘発されて辞めちまったし、市長もどうなるかわからん。俺たちも腹をくくって首を洗っとこうか」
セイラ「お母さん、私が漏らしたの」
掃除婦「25年間ずーっとあの人が続けてきたんだもの。もう潮時よ。局長さん知ってたようよ。あんたに気にするなっていってたのよ
局長さんも」
セイラ「お母さん、私どうしても谷保君に市長になってもらいたかったの」
母「…」
  
○保健所 パソコン(一年前 投票日二ヵ月後11月28日土曜日2:00PM)
セイラが保健所に来て現在のパソコンをつけると勝手に立ち上がりメーラーが開く。間違えって返ってきてしまっているメールを開いた状態
セイラと掃除婦。スリープ状態の点滅パソコン以外何もない机の上。掃除婦が拭いている。
掃除婦「局長さんなら辞めたよ。自分から」
セイラ「?」
掃除婦「今日幹部級の移動の内示があって」
セイラ「えっ」
  フリーメールのパスワードに点滅が合ってる。自分のパスワード03031985yaho7touを入れると8文字のパスが通る。
セイラ「これって私に見せてるんじゃないの?」

○メールインサート
明日城南の点火式のセレモニーに大臣とともに記者が現れるとのことです。その場で七党の幹部を言うことでおびき出せております。もちろん大臣もいる前でです。その場を隠し撮って今回の違反のリーク元があろうことか本来仲間である大臣であると公表します。執行猶予について新しく書類上の手続き及び公民権と立候補の件、書類を持たせます七党のあかしである谷保生臙脂を机に入れておきます。エロ爺から見た方法で探してください。私も明日でしばらく姿を隠すつもりです。元気で」
セイラ「刺し違える気なのね?私の言った情報はうそだったのね」
セイラ「和平さんがアドレス変えてるんで戻ってきちゃってるじゃない…二人して刺し違えて大臣の息の根を止めようとしてるんじゃないでしょうね。だめよ。谷保君はそんなことしていい人じゃないんだから。局長さんもわかってるでしょう」
机を開くとたくさんの臙脂色のタスキ。
  パソコンで点火式を調べるセイラ。


去年から空港で検疫官をしています」
谷「なら伝染病とかに接触するわけですね」
セイラ「羽田はほとんど国内便なのでデスクワークが主です」

セイラ「ピアノを弾くと右手がすぐ疲れるのでここ一週間明日の為に筋トレしてました」


セイラ「明日どうしてもキーボード弾かなくちゃいけないんですけれど」
茨 「いいですよ。ただ症状は悪くなりますけれど。まあ手が動かなくなるわけじゃないから」



受付★★★★★★ここは共有でもないんだから読者も知らなくていいんだから言い訳がましくなるのでカット
英利華が練習に戻る。会計待ちのセイラとエリコ。
セイラ「傷がなかったら採血しなかったの」
エリコ「あの先生じゃなかったら傷見つからなかったわ」
セイラ「あの子なら茨先生連れてきてくれそうよね」
エリコ「いいよ来なくて。それよかセイラさん、もうピアノ弾いちゃダメよ」
セイラ「私、一年間どうしても会いたいと思い続けてたの。ごめんなさいそのために練習してたの。でもその人と腹違いの兄弟だから会っても仕方ないと思ってたのに」
エリコ「私だって論文のためにやってんのよ


点火式(今)
大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」
局長「大臣だって、七党の賛成がないかぎり
おやかた様にはなれないんだ。あいつは教師のせがれで勉強ができただけで、小役人から陣笠になった。自治大臣からソーリになったものなんかいねーんだ」
どうして市長なんかになりたがるのか
一生陣笠よりは故郷で親方様とあがめられ死ぬほうがいい。
局長「それじゃあまさに錦を衣て昼行くじゃねえか衣錦夜行」




○ 点火式(24年前)
28歳の今市、臣(すでに七)。50歳の局長(七じゃない)、24歳の京子(別当代)。
臣の右手にはファックス(だめだろ★★★★★★)。区長選挙の応援に来ている京子と局長。
局長「京子の声は不思議に癒されるって」
京子「こんなときにしかお役に立てなくて」
今市「京子s段、兄貴が死んだ。俺が面倒を見る」
京子「はい、あるべきようは。」

これによって党首になる
局長「七等は別当代を見つけたものが党主なのにどうやって見つけたらよいか知らされてない。」
臣は京子が別当代とは知らず恋心を抱いていただけ。局長に言わせフラグ立てる

臣に七党の臙脂を出すように今市から指令


局長「臣は京子をものにもできず党主にもなれなかった。京子が水商売の妾だから」

局長は臣が七党とは知らない。京子のみ手に入れられないというのだが、臣には七党で投手になる権利があったのにしくじった、小物め。ついでにたまたま京子も手に入れられなかったな。お前は小役人のままだといわれているように思う」あまり悔しいとこいうと視線が臣になるのでこのくらいで、もう一度投手になろうとする四年前のことで悔しさ少しとと執念深さのみ入ってフラグ立てる
悔しさにはフラグ立てられず感情移入し、執念深さにはふらぐ立つので


臣に七党の臙脂を出すように今市から指令

党主になるのは若い別当代の面倒を見るといったもののみ別当代から七人の名を告げられ党首から七本の園児を七党は求められ差し出す。
党主の血で本物と見せる。公にそれを見せる
その後個々に戻す





谷保天神(選挙戦24年前)
巫女姿婦人。境内の小さな川で子供たちと遊んでいるセイラの母京子。
巫女「今度の御祭りの別当代はあなたよ」
京子「私のうちには着物をクリーニングするお金さえもないでしょ」
巫女「今年は12年に一度の神饌直会(しんせんなおらい。お供えする宴会)の年なので農協から全部の費用が出るの」
京子「でも私がそんな大役を」


谷保天神(選挙戦24年前)
巫女姿婦人。境内の小さな川で華やかな衣装の京子。
巫女「ぎょけい(御禊)」
巫女「よく聞いて。谷保七党は御屋方様を守る七人。その七人を知るものは御屋方様と七党の司、別当代のみ。もうすぐ御屋方様が次の御屋方様を選ばれる」
京子「???」
巫女「別当代は5月4日のこの日にこの土地で禊をするものとされる。毎年の斎(いつき)の巫女は360万円のお金でもなれるけれど神饌直会(しんせんなおえ)の巫女は別当代が選んで御屋方様が選ぶのよ」
京子「別当代?」





本地垂迹説  仏 神   神社に仏があるホン地堂(鎌倉仏教はこちら)

反本地垂迹説 神 仏  鎌倉室町以後

天照大神(大日如来<或いは観世音菩薩>)八幡大菩薩(阿弥陀如来<或いは釈迦如来>)熊野三社大権現(阿弥陀・薬師・千手観音)住吉大明神(薬師如来)日吉三社大権現(薬師・釈迦・阿弥陀)稲荷五社大明神(如意輪・千手・十一面観音・不動尊・毘沙門天)天満大自在天神(十一面観音)八坂大明神(薬師如来)富士浅間大権現(大日如来)愛宕大権現(地蔵菩薩)明治までは大半の神社には、当該の祭神の本地仏を祀る「本地堂」などがありましたが、前述通り神仏分離で破棄されました



谷保天神(選挙戦24年前)
巫女姿婦人。境内の小さな川で子供たちと遊んでいるセイラの母京子。
巫女「今度の御祭りの別当代はあなたよ」
京子「私のうちには着物をクリーニングするお金さえもないわ」
巫女「今年は12年に一度の神饌直会(しんせんなおらい。お供えする宴会)の年なので農協から全部の費用が出るの」
京子「でも私がそんな大役を」


谷保天神(選挙戦24年前)
巫女姿婦人。境内の小さな川で華やかな衣装の京子。
巫女「ぎょけい(御禊)」
巫女「よく聞いて。谷保七党は御屋方様を守る七人。その七人を知るものは御屋方様と七党の司、別当代のみ。もうすぐ御屋方様が次の御屋方様を選ばれる」
京子「???」
巫女「別当代は5月4日のこの日にこの土地で禊をするものとされる。毎年の斎(いつき)の巫女は360万円のお金でもなれるけれど神饌直会(しんせんなおえ)の巫女は別当代が選んで御屋方様が選ぶのよ」
京子「別当代?」

点火式(現在)
大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる
市長のM「セイラが次の別当代だろう」
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」
局長「大臣だって、七党の賛成がないかぎり
おやかた様にはなれないんだ。あいつは教師のせがれで勉強ができただけで、小役人から陣笠になった。自治大臣からソーリになったものなんかいねーんだ」
どうして市長なんかになりたがるのか
一生陣笠よりは故郷で親方様とあがめられ死ぬほうがいい。
局長「それじゃあまさに錦を衣て昼行くじゃねえか衣錦夜行」

東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
役人選挙部選挙管理課の大臣が若くして城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる。
局長「自治省のお方のご巡幸だ」
急いで用意された席にお茶が運ばれる。準備に出て行く選管の職員。
局長と二人きりになった。
ファックスが音を立てる。
大臣「ファックスですよ」
わかっていても大臣を無視して出ようとしない局長。大臣がしぶしぶ行ってみる。
大臣がぼーっと立っている。急に静かになったのを見て局長。
局長「どうしました?」
大臣「おやかた様が死んだ。局長どうする?
あんたは七党じゃないのか?」
局長「俺は七党じゃ無い。どうやって七党に連絡をとったら良いのかも知らないし、
第一、七党は御屋方様以外に正体を明かさんのだそうだぞ」
大臣「七党は公方様の指名のあったものを支持するのみで、七党の賛同を得たもののみが御屋方様になれる。弟だって急死だから知らないはずだ。どうしたらいいのだ」
局長「天神様はなるものをなるべくして指名するはずだ。俺たちがどうあがいたってなるべくしてなるものしかなれなかろう」
大臣「このままだと今度の市長はおれの同級生のあほだぞ」
局長「亡くなられた御屋方様は12月の3日の明け方、天神様で抜き身の剣を持った武士が立っているのでそれに近づいて七人の名を聞いたそうだ」

北多摩市 天神様横の崖を登る道(雨の明け方)
  御屋方様が天神様の崖を夜遊びの朝一人で歩いている。雨の中に抜き身の剣を持った烏帽子の武士が立っている。引き寄せられるように恐れもせず雨の中全く濡れていない武士に近づく。
武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
武士「私は公方様の知恵を与えにきた」
前市長「公方様は何を告げようとするのですか」
武士「ここは最初に公方様が社をお建てになった土地だ。靴を脱いではだしで立て」
市長は石が足の裏で痛いので雨でぬかるんだ坂の下まで下がり泥の中に立つ。いつの間にか武士がいて刀で泥をこねると、七人の名前になる。
土生、。。。(大臣の名は言わない)
目を上げると誰もいない。もう一度泥をみるが何もない。
(本当はこれは作り話で実際は別当代を選んだもののみ知る)


○ (もどって)東京都城南区長選挙(選挙戦24年前)
大臣が呆然としている。
大臣「俺たちに一番早く知らせたのがその知らせではないのか。頼む他から知れるまであいつには黙っていてくれ」
局長「そんなことしたってほんの数時間のこ
 とだぞ。その間にあんたに何ができるのか」
大臣「…」
前市長が入ってくる
前市長「京子さんの声は人をひきつけるな(いらねえか)」
神妙な顔つきの二人に
前市長「?」
目配せする大臣を尻目に
局長「御屋方様が亡くなったそうです」
前市長「そうか。肝臓か?京子さんを呼んでくれ」
局長「は?」
   ×   ×   ×
京子が青白い顔で入ってくる。局長と、大臣以外にも人が集っている
前市長「京子さん、兄貴が死んだそうだ。これからは俺にすべて面倒を見させてくれ」
局長「何をみんなの前で。奥さんはどうなさるんで(大臣を指して)これは独身ですからこいつでは」
大臣のM「バカな。いくら京子だからって妾後家を妻にはできん」

葬式(選挙戦24年前)
葬式の香典返しにしては大きな封筒を開けてみる大臣。
前市長「谷保臙脂を送り届けるよう」

東京都北多摩市選挙(選挙戦24年前)
市長選出馬出陣式谷保臙脂七本を首から下げる今の市長。京子が応援の司会をしている。
局長「お前は御屋方様になれないが、役人で出世すればいいじゃ無いか」
(まるで七党の権利をしくじったことと、京子も手に入れられなかったなといわれている様子)
北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  局長がセイラを呼んで封筒を渡す
局長「ご苦労帰っていいぞ」
セイラ「ハイ」
局長「これ。このまま家に寄って今夜のうちに寮に戻りなさい」
セイラ「?」
局長「このお前たちの前にある(恋愛の)実は食べると必ず死んでしまうんだ」
  セイラ封筒の厚みに中を見て驚いて顔を上げ
局長「いいな」

北多摩市 選挙事務所(開票開始の時間)
  集ってくる人ごみの中で探している和平が






傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
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傷のこと
傷のこと
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傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと
傷のこと

















○ 点火式(11月28日土曜日5:00PM)
ミニサンタ姿のアキ、事務職員青木、婦長がサンタクロースのカッコ、谷医師、事務職員井村が来ている。
目黒区長選巨と一緒に自治省の大臣としてやってきている。



司会「では点火式にご臨席の区長の点灯に続きまして地元五区選出の自治大臣には乾杯のシャンパンの音頭をとっていただきましょう」
まばらな拍手。
群衆に紛れて聞いているセイラ。

★★★★★★商店街の老人「大臣は都下の故郷に帰って市長選に立つとさ」
老人b「錦衣夜行でしょ」
聞いているセイラ
あせる様子をシャレード
            メインで
★★★★★外堀を生めた感じ。
★★★★★★自分が別当代でデキナイ感じ
  大臣が知らないうちに都下で立候補するようになっている
 セイラが知る方法

みんなは喜んでいるがセイラだけが知る再選と
再選は無いと
英利華もそれを知る


 地元なのにないもさせてもれない。
一方市長なのに親方様。


区長「この五区はまた落下傘でいくんですか。一体どうして。もう一度御考え直しください」
記者「大臣のふるさとは7期目の長期政権になろうとしているのです。こんなことは日本中にも例がない。しかもこの東京で。許されないと」
局長「そうじゃなくて錦衣夜行ってことでしょう」
もっとシャレードで★★★★★★

セイラと幼稚園の園児たちと指揮を行おうとするエリコ。キーボードで弾き始めるやめてしまうセイラ。
英利華「セイラさん、辛そう」
アキのサンタミニドレスを狙っている記者。セイラには気づかない。
待ち合わせの群衆の中からのぞいている谷保。浮かび上がる英利華の顔。近くにいた婦長ステージを見ている。
婦長と英利華
婦長「藤原さん」
英利華「ご存知ですか。昨日うちの外来に来てたんですよ」
婦長「確か、藤原さんの手術が最後の手術よ。茨先生の」
その横で谷保セイラを隠れるように見守っている。

○ 一年前の大学病院城南本院
特にストレッチャーの柵についた中心に茨の血液の指紋。谷保がやってきて
谷保「ああ。土生さん、このハンカチ持ってってもいいか。君の血液がついちゃってるけれど」
セイラ「うん、でも汚れちゃってるよ」
警官「もういいだろ、さあ」
セイラ「待って」
ハンカチを口元に当てて渡すセイラ。ハンカチを受け取り
谷保「じゃあな」
セイラ「やっと会えたのに、何でもう会えないみたいに」
谷保のM「執行猶予期間が終わるまでお別れだ」
セイラの首を軽く触ると去っていく谷保。

○ 戻って、点火式(11月28日土曜日5:00PM)

犬とともに英利華がステージに近寄る。セイラが辛くて弾けない。エリコがいたわって
エリコ「大丈夫よ休んでいて」
セイラ「ごめん私どうしても点火のときのハレルヤだけは弾きたいの」
ツリーの点火に
ミニサンタ姿のアキ、事務職員青木
だぶって谷保の顔が浮かぶ。驚いて英利華が声をかける。
英利華「こんばんは、谷保さん」
驚いてポケットを探っていた手からハンカチを落とすが暗くなって赤いカーペットの上でわからない。探す谷保。セイラが英利華に気づいて視線が向きセイラから逃げるように立ち去る谷保。英利華がセイラに歩み寄る。
英利華「こんばんは」
セイラ「看護婦さん、こんばんは」
記者が急いでミニサンタドレスのアキと青木たちの写真を撮ろうとする。足を広げ姿勢を低くしようとするとハンカチで滑ってしまう。
英利華のM「何この人、バカじゃない」
  ミニサンタを真下から写そうとしている姿勢になってアキたちが悲鳴をあげる。
子供たちの歌が止まり、実行委員の男数名が来て両脇を抱えて男を起こし、
実行委員「こいつ去年も救急車沙汰を起こした記者だろ」
実行委員2「アンタたちミニサンタは今年はだめだって。こういうバカがいるから」
実行委員「ちょと今の画像を消させてもらうからな」
カメラをいじる。
  カーペットからはみ出る赤いハンカチを拾い上げる記者。ハンカチを地面にたたきつけ踏みつけながら
記者「ほんとにここに来るとサンザンだぜ。
 あんた。またここにいるのかよ。俺の疫病神だな」
セイラ「どうしてこんな人に情報を提供してしまったんだろう」


○ 東京都多摩地区保健所事務室(一年半前)
桜の散る窓の外。セイラがパソコンを見ている。誰もいないはずの保健所の階段を上がってくる足音。
○ インサート 古い運動靴のアップ
ハレルヤを口ずさんでる中年女

○ 戻って、東京都多摩地区保健所事務室
足音にセイラが急いでパソコンを消す。ドアが開くと50がらみの女の掃除婦。
掃除婦「セイラ、副所長が血相変えて探して
  るわよ」
掃除婦が行ってしまうって、セイラがほっとするまもなく階段に向かおうとして登ってくる聞きなれた足音に気づく。
セイラの携帯が鳴る。
谷保「土生さん」
セイラ「谷保君、今わたし…」
谷保「知ってるよ。この上にいるんだろ。記者がしきりに嗅ぎまわっているって。記者って言ってるけどやつはどこの通信社の社員でもない、三流のゆすりやで向こうの犬だよ。お祝いを言う機会もなくて。」

谷保「職場に慣れたかって、気にしてたよ」
セイラ「本当にお礼がいいたいの。今年から採用が無いなんて意地悪されてるみたい。あの人厚生大臣なのね。免許にあの人の名前が入ってくるなんて」
谷保「衛生局の公務員の採用がおさえられてるのとそれとは関係ないしあんなやつにそんな力はないよ。第一、厚生大臣と東京都衛生局は別物だよ」
セイラ「谷保君と、市長さんで無理やり非常勤にしてくれたんでしょ」
谷保「バカなこのご時世に、そんなことできるわけないよ。土生さんが試験頑張ったからさ。とにかく選挙終わったらおばさんも一緒に三人で就職のお祝いしてもらおう」
セイラ「今回は厳しの?」
谷保「…」
セイラ「谷保君が立ち上げてくれた就労支援カリキュラムのような地道な成果には目もくれられないで、一律ばら撒き過剰手当てばかりが指示されるなんて。でもいつまでも市役所ぐるみでこんなことやってたら、いつかは捕まるわ」
谷保「ああ。でもみんなを守るためには向こうより早く銃を抜くしか仕方ないんだ…」
谷保のM「四年前に君がしてくれたように今度は俺が何でもして、市長と一緒にこの就労支援策を推進するんだ」
セイラ「それに、もし保谷君がつかまったら連座で市長さんも捕まって当選も無効になるんじゃないの」
谷保「連座は親子兄弟までの二親等までで、俺は連座の対象にはならないんだ」
セイラ「だからって危ないことにはかかわらないって約束して」
谷保「…」
セイラのM「谷保君あなたは勇気も行動力もあって、偉くならなきゃいけない人なんだから手を汚すような事をしちゃだめなんだよ」
周りを見渡す谷保。 
接している給湯室を見るが誰もいない。流しの戸棚まで探す谷保。
谷保の携帯がなる。
谷保「ああ、こっちは大丈夫だよ」

○ 東京都多摩地区保健所採血室(同夕) セイラと記者がパソコンを見ているところ。
セイラ「このデータはプリントアウトもだめよ」
記者「この二つの支所があなたが言ってたところか」
一心にメモを取っている記者。
セイラ「選挙公示前なら記事になっても選挙中じゃないから選挙違反にはならないんですよね」
記者「ええ」
メモをとりながら返事をする
記者「ありがとう土生さん。裏が取れ次第公表させてもらいますよ」
セイラ「公示前にリークしてなるべく選挙のイメージダウンにならないようにしてください。市が真っ二つに分かれて戦うのは当然だけど、市役所ぐるみじゃないようにしたいだけだから」
セイラ「もし万が一のことがあっても叔父甥の関係なら連座の対象ではないんですよね」
記者「もちろんですよ。でもあのバカのことでしょ」
セイラ「違いますよ今はここの副所長なんですから」
記者「前の市長の息子だからなれたんでしょ」
階段に向かおうとして登ってくる男物の靴の足音に気づく。
セイラ「好専さんこっちへ」

○ 東京都多摩地区保健所採血室(同夕)
最上階の採血室に連れていく。
医療用廃棄物とシールの張ってある大きな四角の白い容器。二つあるひとつの血液付着と書いてある容器の中身を出そうとして針が刺さる。

○ 東京都多摩地区保健所採血室(同夕)
最上階の採血室に連れていく。
医療用廃棄物とシールの張ってある大きな四角の白い容器。二つあるひとつの血液付着と書いてある容器の中身を出そうとして針が刺さる。
空の容器にビニール袋を入れ中に小柄な記者を入れる。
処置室の電気を消すと血のついた指紋が電灯のスイッチに残る。

○ 東京都多摩地区保健所事務室(同夕)
誰もいない事務室に入った谷保。セイラの横の自分の席のいすに座って椅子が暖かいのに気づく。パソコンに異変がないのに安心したようだが、思い立ったように採血室に向かっていく。
   ×   ×   ×
エレベーターで事務所に戻って防犯カメラのスイッチを入れて見ていると入れ違いに谷保が戻ってきていて採血室を流しの下まで探している。
セイラ「谷保君…」
谷保はふたの開いていないほうのバケツのふたを開けて中を確かめ出て行く。
セイラは谷保が出て行ったのを見計らって採血室にいく。再度上ってくる足音に気づいてバケツの位置を入れ替え今度は記者の入ったほうに蓋をして、ゴミの入ったほうを半開きにして自分は流しの下に隠れる。谷保は急いで上がってくると蓋の半開きのほうだけ中を見ると安心して階段を下りて帰っていく。
流しから出て着て好専を階段に出しながら。
セイラ「選挙公示前なら記事になっても選挙中じゃないから選挙違反にはならないんですよね」
記者「ええ」 
  ×   ×   ×
掃除婦が処置室の掃除をしようとして電機のスイッチに血痕をみつけ、感染のごみがいじられているのを見て
掃除婦「あんた、今日はアラブから帰ってきたっていうC型肝炎の人が採血してるから感染ごみは気をつけるように言われてたのよ」
あわててスイッチの血液を自分の赤いハンカチでぬぐい去るセイラ。

○ 東京都多摩地区保健所処置室(投票日翌日)セイラが新聞を見ている。

○ 一般新聞紙面インサート
市長の甥、摘発 市役所ぐるみの選挙戦。保健所職員も選挙運動部隊。…市長宅に同居している甥は実質的な市長の後継者とされており三親等ではあるが連座制の適応も視野に入れられている。
セイラ「どうして今頃…選挙には勝ったのに」

○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日一翌々日)
セイラと掃除婦。何もない机の上。掃除婦が拭いている。
掃除婦「谷保さんなら辞めたよ。自分から」
セイラ「?」
掃除婦「今日のうちには起訴されるだろ。迷
 惑かかるだろうって。ここにも」
セイラ「えっ」
掃除婦「多分執行猶予で、公民権停止だけっていったって」
セイラ「だって、甥だから連座の対象にはならないって」
掃除婦「だからって有罪にならないわけじゃないわ」
セイラが携帯にかけるがつながらない。
セイラ「4年ぶりに会えるって思ったのに」
局長「裁判所以外、私も知らないんだ連絡先は」



○ 東京都多摩地区保健所入り口(投票日一5日後)
セイラ「私は?」
掃除婦「誰も探していなかったわ」
セイラ「お母さん、私が漏らした情報よ」
掃除婦「何を言ってるのそんなつまらないことでなんか警察は動かないのよ」
騒がしい二階を見上げるセイラ。
掃除婦「家宅捜索よ。選挙終わって五日後に任意同行して、その日のうちに数時間後に家宅捜索なんだから今週中に捜査が進行してたのよ」
掃除婦「和平さんは狙われているわ」
セイラ「?」
掃除婦「市長が私に言ったわ。別当代を譲るようにと」
赤い切れをセイラに渡す
掃除婦「このほかに六人計七人のものが親方様を支える。この名を知るのは別当代と親方様のみ。誰かは知らないがお前が次の親方様を決める。誰にも左右されないでよい、別当代であることは誰も知らないから。心に決めたならその親方様と決めたものから情けを受けた時にこの七党の名をお屋方様に告げよ。次の選挙で赤い切れが集まったのを見てそのものが親方様であると七党も知る」
セイラ「何言ってんのお母さん」
掃除婦「今からあんたが別当代なの」
セイラ「次の市長は谷保君に決まってるじゃない」
掃除婦「私もそう思うわ。ただそれを決めるのは七党なのだそうよ」
セイラ「…」
掃除婦「こうして親方様を決めるのは次の親方様も知ることはできない」
セイラのM「自分はそんな別当代なんかになる資格はない。裏切ったのよ」
★★★★★★★テンポ悪すぎ。以上説明しないで一発で言うエピソードを出来事を

武士「お前の父は死んだぞ」
前市長「!あなたは助けるのですか、見放すのですか」
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★英利華が御茶やり。都議に怒られる?このことで都議が代議士にとする???



。でもこの都議のみどうして外遊するのかしら?





91和平君
和平のM「俺たちは会っちゃならないんだ」
お姉さん(メイド姿)セイラのM「私が別当代なの」
消えようとする和平
小道具登場とセイラが説明するこの状況。共有する今までの事情事情事情確信確信確信核心。それで出てくる症状。症状が良くならないと解決できない。(症状が良くなって思わずできるようになった。良かった良かったそれもできるようになって)みんな。享有
セイラ「
エリコとセイラと英利華
見とれる観衆と茨。



どうしてここにいるんだ★★★★★★和平に小道具★★★★★★
区長に頼んでただけだ



「錦衣夜行じゃねえか」

★★★★★小道具★★★★★★共有 セイラと英利華と茨
局長と大臣が昔を思い出す
錦衣夜行じゃねーか

大臣「あと一週間だ。七日までになんとしても探し出せ」
セイラ「七日って…」
局長「錦衣夜行じゃねえか」





市長のM「セイラが次の別当代だろう」
局長「これなら大臣も文句は言いますまい」
市長「私は大臣だっていいと思ってる」




あるべきようわ。阿佐美。留水。土生辺。幾田。夜久。宇賀神。和田。武家の力を確立させた執権泰時様からずっと七党がある。


(まるで七党の権利をしくじったことと、京子も手に入れられなかったなといわれている様子)



局長「セイラは自分が選挙違反の情報を売ったと思って行方知れず」★シャレードで言うチャンス。
臣「七党の自分が唯一知ってる七党を売ってまでなりたいのだ」
局長「エロ爺が有罪となると私も、和平さんも親方様にも連座でだめでしょう」
★以上点一で



点火式(現在)
大臣が城南の選挙管理委員会にともなわれて局長とやってくる
局長の前で臣の見せる錦衣夜行衣繍夜行衣錦還郷
都議に這いつくばらせて勇退するようにしているがその本心は錦衣夜行であると局長が見破る動作。小道具(ファックスのこととか24年前の点火式を思い出させること24年前に掛けること小道具とかも使ってよい)
局長「大臣だって、七党の賛成がないかぎり
おやかた様にはなれないんだ。あいつは教師のせがれで勉強ができただけで、小役人から陣笠になった。自治大臣からソーリになったものなんかいねーんだ」
局長「どうして市長なんかになりたがるのか
一生陣笠よりは故郷で親方様とあがめられ死ぬほうがいいってんじゃねえだろ」
大臣「返事がない…」
局長のM「それじゃあまさに錦を衣て昼行くじゃねえか衣錦夜行」




★★★★★以下
①えろおやじ
②おれがいねーだろ
③臣のしくじり 臣の視点からフラグ立てるとこ入れて
母から言われる 言ってはいけないと


をまとめるように





(戻って)自由が丘駅前 点火式(11月28日土曜日5:00PM)
セイラが布を拾い上げて
暗くなっていく空にイルミネーションが
最後のハレルヤとともに光る。光の点灯ににまぎれるように舞台袖のカーテン裏のアキの横から人影が小走りに去って行く。アキがダウンをかぶって落ち込んでいる。井村が実行委員から二言三言、言われて、戻ってくる。
井村「すまんな、水谷。こんなカッコさせて。大丈夫か?」
アキ「私こそ調子に乗って着てみたりして」
谷「アキちゃん、気にするこたないよ。あんなクズのせいなんだから。その衣装似合ってたよ、来週のオタ芸期待してるよ」
アキ「先生、忘年会いらっしゃるんですか?非常勤なのに」
谷「ああ、医者は全員招待されてるんだよ」
英利華がカーテンをくぐり舞台裏に行く。
英利華のM「茨は来ないわよね。時間外だから」
アキ「ようしっ。みゅうちゃん、明日買い物付き合って。ボーナスまだだけど」
英利華「うんっ」
アキがようやくイルミネーションを見上げ
アキ「きれいだね」
英利華「うん」
アキ「茨先生も見に来るんだね。こんなにきれいなんだもん」
英利華「茨先生と会ったの?」
アキ「うん、今までここにいたよ。時間外でこんなところに来るのは一番嫌いなはずなのに」
  急いで探し出す。探すが見つからない英利華。茨の白い車が坂を下りて右折するのを待って横っ腹をさらしている様子。走って一歩を出すと谷が行く手をふさぐように、
谷「みゅうちゃんは、忘年会に行くの?」
英利華のM「こんな急いでるときにうぜー」
アキ「…」
アキのことが気にかかり
英利華のM「なんでここで言うかな…。この人は」
英利華「い、いえ。私は非常勤なので」
婦長「あんたの相手にはならないわね。谷先生じゃ。こっちよいらっしゃい」
英利華「?」
婦長「アラ、いなくなっちゃった?」
英利華「誰が?」
婦長「本当にエリコさんの歌が終わったら帰っちゃったのね」
茨のことが思い浮かぶ。探し回るが茨は見つからない。
ラブラドールが走り出す。
シャンメリーと甘酒を子供たちに配る青木とアキ、井村と婦長。

どうしてここにいるんだ★★★★★★和平に小道具★★★★★★
 セイラ「クーラーに当たったりするとびりびりし
 痺れるんです特に中指から小指の三本が」
谷「他に気になる症状は?」









レイノー現象ではないかと思うのですが・・・
以前、膠原病科を受診した時に医師から『氷水に手を入れて白くなりますか?』と聞かれ暑い時季に突然いわれたので『ならないと思います』と答えたのですが先日、手が白くなりさらに寒くなると紫色になっていきました家族に聞くと、そういう症状にはなった事がないと言われ、これをレイノー現象というでは・・・?と思いはじめました思いおこせば、この症状は中学くらいのときからあり、みんながなっていると思っていたので医師の質問の時に思い浮かびませんでした何か症状がでたら受診するようにいわれたのですが、レイノー現象がでたくらいでは受診する必要はないでしょうか?手は温めれば普通に戻ります一体、どれくらいの症状がでたら受診すべきなのでしょうか?


茨 「レイノーは胸郭出口に合併するがわずかで指先や振動によって誘発。何よりこの色になったりしますか。どんな人でも白くなるんです必ず」
といって圧迫。
茨 「外傷が契機となりますが、この傷はかぎ裂きで可動性もあって浅いはずです」
茨 「過進展などあるがなりましたか?」
私外傷でなった(言ってはだめ)。この傷は浅い。外傷でなったんじゃない

セイラのM「先週も、一年前もこの痺れが起こるときは和平君のことを守ろうとするときなの。まるで自分から七党のことを言ってはだめだって言われているようよ」


















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